【解答解説】第38回管理栄養士国家試験(問28)
問題
循環器疾患に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)褐色細胞腫は、本態性高血圧の原因となる。
(2)新規発症した狭心症は、安定狭心症である。
(3)急性心筋梗塞では、血中クレアチンキナーゼ(CK)値が上昇する。
(4)下肢の閉塞性動脈硬化症は、肺塞栓のリスク因子である。
(5)脚気心は、ビタミンB6欠乏で起こる。
解答
(3)
解説
(1)×
褐色細胞腫は、二次性高血圧の原因となります。
二次性高血圧は、病気が原因となって高血圧を起こすものです。
本態性高血圧は、二次性高血圧のような原因となる病気がなく、食塩の過剰摂取、肥満、飲酒、運動不足、ストレス、遺伝的体質などが組み合わさって起こると考えられています。
(2)×
新規発症した狭心症は、不安定狭心症です。
安定狭心症とは、狭心症の症状である胸痛発作の頻度や持続時間、強度などが一定であることや、一定以上の運動や動作によって発作が出現するといった、発作の出現の仕方が安定している狭心症のことを言います。
(3)⚪︎
クレアチンキナーゼは、筋肉や脳に多く含まれる酵素で、クレアチンリン酸とADPからクレアチンとATPを生成する反応に働きます。クレアチンキナーゼは、筋肉が障害を受けた際に血中に多く放出されることから、心筋梗塞や横紋筋融解症などの筋肉の異常の指標となります。
(4)×
肺塞栓のリスク因子となるのは、静脈血栓症です。
閉塞性動脈硬化症では、潰瘍や壊死の症状が出ることがあります。
(5)×
脚気心は、ビタミンB1欠乏で起こります。