1/23.83の所感

さぁ、四月。

まぁ紆余曲折あり一年はずっとフラフラしていた。

よく聞くもんだ、自分探しの旅って言葉。

それなりに足を伸ばせるところにはなるべく行って。
初めて出会う人となるべく話してみた。

実際のところ。
そんなに自分が変わったとか、本当の自分を見つけられた感じなんて全くなく。

むしろ自分の意思だけが頑固に固くなるのを感じた。

老いか?


まぁでも案外楽しそうな発見は近場にあるもんで、

名古屋駅でべろべろに酔ったおじさんが肩を組んで、腕を組んで歩いていた。

彼の方達にとったらクソみたいなことがあった後の飲み会なのかもしれないし、

家に帰った後、何の時間だったのかと虚無に襲われるかもしれないが。

私にとったらなぜだか少し綺麗に見えた。

自身がまともに働いていない浮浪者だったからだろうか。

自分も。友達と。あぁなるのかな?と少しだけ思った。

あぁはなりたくない気持ちと、あぁなりたい気持ち、なぁなぁだ。

そんな所。





夏頃から前職を辞めて、アルバイトをしていた。

楽器の整備をさせてくれるとのことで、好きなことだし都合がいいバイトだった。
本当にお世話になった。

最後の出勤日。
特に変わりなくギターの整備をして、音出しに少しだけ弾いていると
海外からいらしていたお客さんと笑顔で目が合う。

ここからは、少し拙い耳で捉えた意訳になるだろうが、英検準二級の耳を信じて欲しい。

「あんたなかなかギター上手いね」
なんて言われたもんで、
日本人特有のセンキューを繰り出す。

「もう少しきかせてくれ、弾いてくれよ。」

なんて言われるもんで、少しだけNirvanaのSmells like teen spiritを弾いてみると

「あぁ、俺それしってるぜ」

なんて言いながら小躍りしてくれて。

「バンド。やってるのか?」
って携帯出して調べようとするから。

「あぁ、検索しても出てこないような、小さな小さなバンドだよ、名古屋でこっそり活動してるインディーズ中のインディーズさ」

って。

そこからは、そのお客さんがゲームウォッチを買うか悩んでいたので接客に入る。

「このゲームはさ、俺が小さい頃にやってたゲームなんだ、出会えて本当に嬉しい、懐かしい。楽しい。」

「なんていうか、ノスタルジックになるんだ」

そう語る彼の瞳はベロベロに酔っていたサラリーマンの輝きに何だか似ていた。

言うなれば、少年の瞳と大人の瞳。

その本当にちょうど間で、双方の素敵な部分だけを切り取ったような。

尊くて切なくて儚い。

「二つとも買ってくよ。ありがとう。
あと、どうかギター弾くの辞めないでくれよ。」

って最後グータッチ。

自分の曲じゃないし、拙い英語だから本当に言葉が伝わってたかはわからない。

伝えたくても出てこない単語が多くて悔しかった。

でも、音楽が国境を超えた瞬間を感じた。

嬉しくて嬉しくて仕方なかった。

また彼に逢えたときは、まだギターやめてないぜ!聴いてくれよ!

なんて言えるように。英語もギターも仕上げとかないと。


どうだろうか。
私の瞳は、キラキラしていたろうか。



明日から、社会に出る。
二度目の挑戦だ。

正直続くかは知らない。
自分のことだ、また突然辞めてフラフラする可能性も大だ。


ただ、この一年で確実に自身に変わらないもの、変えれないもの、変えたくないもの。

明確になった気がする。

何か得れた訳ではないけど。
キラキラした何かを取り戻せた気がする。



なんだか回りくどく言ってきたが。

明日から、いや今日からまた変わらず頑張るから。

変わらず仲良くして欲しいって事だ。

変わりたくても、変われなくても。
変わっていたとしても。

私は変わらずあなたを、私を愛し続けたい。


そんな。話。

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