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英単語学習にも超有益。テスト効果とは?

英単語を覚えるときに何度も繰り返し読んでいるのに、なかなか覚えられないと感じたことはありませんか?

テスト効果」を活用することで、効率的に記憶を強化することができます。今回は、テスト効果について詳しくお話しし、その効果的な活用方法をご紹介します。

テスト効果って何?

テスト効果(Testing Effect)とは、テストを受けることで記憶が強化され、学習内容がより長期間にわたって定着する現象のことです。単に情報を繰り返し読むよりも、テスト形式で思い出すことで、記憶に深く刻まれます。

テスト効果の実験結果

アメリカの心理学者、ジェフリー・カーピック(Jeffrey Karpicke)さんが行った有名な実験があります。

実験内容:

  • 参加者: 学生たち

  • 課題: スワヒリ語と英語の単語ペアを覚える(例:「mbwa - dog」)

  • グループ分け:

    • 繰り返し読むグループ: 単語ペアを何度も読み返す

    • テストを受けるグループ: 単語ペアを一度読んだ後、繰り返しテストを受ける

  • 結果:

    • テストを受けたグループ: 約80%の単語を1週間後も覚えていた

    • 読むだけのグループ: 約35%の単語しか覚えていなかった

この結果からわかること:
テストを受けることで、記憶の定着率が2倍以上に向上することが明らかになりました。
つまり単語帳や文章を読むだけより、小テストを繰り返したほうが効果は高いです。

自分では気が付きにくいテスト効果

上記のテストでの学習直後のアンケートで、繰り返し読んだ人の方がテストを受けた人よりも覚えた自信があると答えています。(成績は逆なのに!)
それは以下のような理由のせいだと考えられてます。

  • 学習直後の感覚: 繰り返し読むと「覚えた気」になりますが、実際の記憶定着にはつながりにくいです。

  • テストの難しさ: テストで間違えると「自分はできていない」と感じてしまいますが、その「思い出そうとする努力」が記憶を強化します。

自分の感覚と逆になるので、ついテストよりも繰り返し読む方を選びがちです。しかし研究結果はテストを活用した学習の方が効果的であることを示しています。

なぜテスト効果は記憶に効くのか?

テスト効果が記憶に効果的な理由は以下のように考えられてます。

  • 想起のプロセス: 情報を思い出す際に、脳内で記憶のネットワークが強化されます。

  • 記憶の再構築: 思い出すことで、情報を自分なりに整理し直し、理解が深まります。

  • メタ認知の向上: 自分の理解度を客観的に把握でき、効果的な学習計画を立てられます。

テスト効果を英単語学習に活かす方法

  • フラッシュカードを使う:

    • 自分でアナログに書く方法でもよいですし、Ankiのようなアプリを使うのもおすすめです。

  • 自作のミニテストを作る:

    • 覚えたい単語をスプレッドシートで管理して、自分専用の単語帳をつくって定期的にテストするのはおすすめです。

  • 英語アプリを活用する:

    • mikanのような英単語専用アプリや、ターゲット1900のアプリを使うのもおすすめです。

  • 市販の単語帳を活用する:

    • 単語帳の問題を定期的に解けばテスト効果がすぐに得られます。

テスト効果を得るための注意点

自分のレベルにあったテストにする

簡単すぎるのも難しすぎるのもよくないです。例えば単語帳を買うなら5~7割くらいはなんとなくでも意味がわかる単語帳を選びましょう。
難易度が高すぎると覚えるのもしんどいですし、覚えてもすぐに忘れてしまうでしょう。

レベルを間違えるのは受験生に非常に多いです。ターゲット1900が定番だからと何も考えずにターゲット1900を使っている人が非常に多いです。半分以上わからなければターゲット1200や1400から始めるべきです。

間をあけて定期的に繰り返す

テスト効果は1回でも効果はありますが、記憶を定着させるには複数回繰り返すことが必須です。それも間をあけて繰り返すことが大事です。

【お知らせ】

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