トミタ栞2人バンド編成におけるアレンジ解説
時系列で解説したかったのですが、今回は先日2/1に行われたBDライブの曲順で解説していきたいと思います。
M1『二度寝最高』
完全に「渋谷系」狙いました。「元気な曲=ロック調」を取り払ったアレンジというのは常に意識しておりますし、我々世代は懐かしさ、若い人には新鮮さをということで(笑)
アコギ(今回はエレキでしたが)にもコーラスを掛け、「ネオアコ」の要素も勿論取り入れております。
アレンジのサウンドギミックに関してはまだ改善ありですが、今後もアップデートをお楽しみ下さい。
M2『きらきら』
こちらは逆にがっつり歪みギターを取り入れました。サウンド的に夏の感じにしたいというか、アレンジの参考にした曲が、反町隆史の「Forever」とプリプリの「世界でいちばん熱い夏」です(笑)
ギャグでもなんでもなく80年代後半あたりからのレコードからCDになった頃の時代もあると思いますが、ギターの線の細さだったりとかが今やるととても新しく感じるんですね。
こちらも今後のアップデートに期待ですね。
M3『スピン』
アレンジのジャンルはファーストインプレッションで決めているのですが、一度8bit(要はファミコンサウンド)アレンジをやってみたくてこの曲ならとやってみたのですが、これが大変。
4種類の波形から音を作るので、素人の私は短期間でできるだけ勉強してサウンドを作りました。
特に苦労したのはドラムでした。ドレミで作るので、音程の配置だったり、それが決まったとしても音の長さっだりバスドラ、スネア、シンバル類全て個別で作らなければいけなかったのが苦労しました。簡単そうに見えて実は手の込んだものだったのですね。
途中で生楽器に切り替わるのですが、こちらは8bitでのダイナミクスが上手くいかなくて単調になってしまうのを避ける為です。
1曲まるまる8bitが今後の課題ですね。
M4『強がり太陽』
カントリー調の曲をシティポップに仕上げてみました。ドラムはプリセットですが、90'sヒップホップで作っています。割とこの手のアレンジというか、80'sシティポップは大好物なので、大まかな設定はすぐ出来ましたが、トラック作る事ばかり考えるいけない性格が出たのが、少しばかり自分が弾くギターアレンジに改良の余地ありですかね。
もっと出来たのではないかと反省していますが、流石というか、トミタ栞の歌が入ると全て持っていってくれるんですね。
甘えてばかりもどうかと思いますが(苦笑)
M5『エンドレスゲーム』
昨年2人ライブが決まって最初から演奏している曲ですね。元々は音源に近い熱量だったりリリースも控えてるという事で、掻き鳴らすアコギと歌のシンプルなアレンジでしたが、何回から前からかマネージャーさんから「歌い上げるアレンジでピアノとはどうか?」とのリクエストを頂きまして、疾走感のあるロックからバラードに変化しました。
聴いて頂いた方はわかると思いますが、本人の歌声って「明るい元気な女の子」だけじゃなく、「深みのある大人の歌声」も魅力なんですよね。
見事にハマったかと思います。
M6『MonsterGirl』
これは最初からウクレレでアレンジしようと決めていました。
実はライブのセットリスト候補で前からよく出てたのですが、その時は2人でアコギでジャカジャカやるって提案していたのですが、エンターテインメント性を重視したかったので、シンプルにウクレレでかましてみました。
デジタルロックも私の手にかかればハワイアンになるのです(調子に乗るな)。
本人も気に入ってくれてたので良かったです。
M7『だめだめだ』
こちらも2人編成初期から演奏している曲ですね。去年2月のヨコハマフェスに来てくれた方は知ってると思いますが、最初はピアノと歌のみだったんですよね。
どうしてもオーバーオールを脱がせたくて(笑)
歌に深みがあり、大人な雰囲気を出せるのはわかってたので、騙されたと思ってちょっと試してみてくれ、と。
この曲がなかったら今の変幻自在スタイルは出来なかったかもです。
現在のアレンジになったのは、本人のギター欲が出てきたので。ただ、原曲とは違う流れを作りたかったので、「New Wave感」を意識しました。
M8『あたらしい朝の歌』
こちらも初期からやってました。
ピアノと歌の編成でしたが、ロックな感じも聴いてみたいとのことで、グリーンデイみたいにしました。
ただピアノの時が染み付いていたのか、アレンジ変わっても歌い方変えてないと思います。
この1年でトミタ栞の歌い方の幅は広がったと思います。というか恐らく最初からこのポテンシャルは秘めていたのだと思います。
M9『もしもワールド』
X Japan「X」、ユニコーン「大迷惑」、モーニング娘。「わがまま気のまま愛のジョーク」(ごめんなさい、あまり浮かばなかった)ばりに2人編成での定番の曲になったかと(笑)
鍵盤はあまり変えてませんが、アレンジ的には生音より電子音でよりポップにしたと思います。割とあっさり出来たように思いますし、トミタ栞のギターも回数を重ねる毎に良くなり、アレンジの楽器として欠かせないものとなっています。
さいごに・・・
ライブでのアレンジに使用したソフトは「Logic pro X」になります。「スピン」のみ「Magical 8bit Plug」プラグイン使用しました。
アレンジかなり原曲から変えておりますので、パラレルワールドくらいの感覚で聴いて頂ければと思います。
長くなりましたが、実はこれでも詳細なとこはそこそこ省いています。気が向いたらちょこちょこ書いていけたらいいかなと。
それではこれからもトミタ栞2人バンド編成をよろしくお願い致します。