和田彩花「みやしたぱーく」セルフライナーノーツ

2021年11月23日に配信された和田彩花さん1stAL「私的礼讃」の10曲目に収録されている「みやしたぱーく」こちら私が作曲、ヘッドアレンジさせて頂きました。

まぁ苦労しました!この曲は!笑

実は制作時、他にもう1曲あって、そちらを進めてく予定だったのですが、2020年の「超アコースティックライブ」での楽屋で、あやちょがこっち(後のみやしたぱーく)の方がいいとのことで、予定変更し進めていく事に。

制作過程ですが、当時の段階で、アップテンポ曲がそんなになかった事。
アイドル路線を意識しない曲作りがメインだったと思います、今もそうかも。

ただ個人的には、アンジュルム、ハロプロファンにも入りやすい曲といいますか、橋渡しと言ったらおこがましいですが、なんとか1人でも多く聴いてもらえたらなという思いがありまして、アップテンポな曲を作りました。

ハロヲタ歴4年程度ですが、ハロプロといったら「16ビート、ファンク、ディスコ」みたいなイメージだったのと、制作時なぜかジャミロクワイを良く聴いてましたので、

よし、アシッドジャズに挑戦だ!

となった訳ですね(なんと安易な苦笑)。

※当時のtweet。誰もあやちょの曲作ってるとは思う訳もない。

で、色んな曲を聴きまくったのですが、ジャミロクワイから始まり、Apple Musicでアシッドジャズのプレイリスト聴いたり、菅野よう子さんが好きなのでカウボーイビバップとか、私といえばの攻殻機動隊、そして私ゲーマーでして、女神転生ペルソナシリーズが好きなので、そこら辺聴いていました。
何故、途中から日本のアニメやゲームに変わっていったかと言いますと、上記の通り、橋渡し的な存在の曲にしたかったので、なるべくマニアックではなく、キャッチーなものを作ろうと意識した為ですかね。

因みに演奏メンバーにもリファレンスとしていくつか参考音源は聴いて貰いました。
言ってみればサポートメンバーは寄せ集めなので、口で説明するより聴いてもらっちゃった方が話が早いから。
割と共有の仕方は私はこうしています。手っ取り早くイメージし易いので。

さぁ、ここからは楽器演奏の話になっていくのですが、Demoの段階からパッケージまで、色々変わっていきました。迷走しかけましたが、他の参加メンバーがなんとか私を正規の道に戻してくれました。

まずはイントロですが、ワンコードで押し通していますが、あそこは最後まで悩みまして。。。
だってルパン三世とか太陽にほえろみたいでしょ?笑
ただ、あの感じがAメロ手前のドラムのフィル、Aメロからのビート、歌が入った時の緊張感を生むのに適している訳なんですよ。だからきっとあんなアレンジが多いんでしょうね。

そしてAメロですが、これは完全にベースのひとり勝ちですね。
本来のアシッドジャズだったりこの手の曲はあまりドライブしているイメージではないのですが、少しロックに寄せたかったのもあり、歪ませてくれてます。
ゴリゴリでルートを基本は弾いていますが、耳がベースにいきます。
ドラムも非常に細かく色んな手法を取り入れてくれています。
ハイハットは基本4つ打ちなのですが、耳を傾けてみると、細かい16分の様々なベロシティの差が立体感を出していますね。これは職人技です。
途中からストリングスが入ってきますが、ああいうアプローチ1回やって見たかったんですよ〜、叶いました!
あのユニゾンで跳ねるアプローチはBeckをバックボーンに持ってる私ならではかと思います。
ギターに関してもDemoの段階では引き気味のミュートギターがメインだったのですが、本チャンは「1本のギターを左右に分解して鳴らす」という狙いがありまして、カッティングギターが2拍ずつで左右交互に鳴ってます。
こちらフェンダーカスタムショップのデヴィッドギルモアシグネイチャーストラトキャスターで録音しました。

Bメロはクラビでファンキーな演奏を録音していますが、こちら、以前はライブでもやっていましたが、ライブではピアノで割とコード弾いてます。
ストリングスも増やしています。リズミカルなAメロとは対称にやや低音で裏メロっぽい事を演奏しています。

そしてサビになりますが、メロディはあえて歌謡曲の様にしています。
こちらも個人的な印象になりますが、ハロプロの曲(特につんくさんかな?)ってサビが歌謡曲っぽくなる傾向がある気がして、そこに私は魅力を感じているのですが(ぱっと思い浮かぶのだと「恋愛ハンター」)、リスペクトもあり、その手法使わせて頂きました。
ベースもなかなかテクニカルな注文をしています。
オクターブでディスコティックに弾いてもらってますが、これ、「8分+8分」ではなく、「8分+16分×2」で弾いてるんですよ(文字で表現するのむずい笑)
レッチリの「Right On Time」のサビ聴けばわかりますわ、ちょっと動き違いますが。

ここまで各々の楽器が様々なアプローチで主張していますが、結局はサックスのソロに全て持っていかれるわけですね笑
例えるならACミラン在籍時のインザーギの様ですよ笑
元々はギターソロだったのですが、理想はサックスしかなかったのと、アバンギャルドなフレーズより、やはりキャッチーにしたかったので、かなり満足しています。

エンディングでまたイントロと同じワンコードになりますが、サックスも入ることにより、なんか70年代の刑事ドラマ感が出たなと思います笑
想定外のサプライズでとても気に入ってます。

そして最後のピース、歌なのですが、Demoの段階ではシンセメロなんですよ。
その状態で聴くとマジでカッコいいのかダサいのか判断出来なかったんですよ、この曲笑

で、後日あやちょの歌ったファイルが届いたのですが、悩んでたのがアホくさくなるくらいめちゃくちゃ良くて安心したんですよ。
あやちょの声が全てをまとめてくれました。
あやちょの声じゃなかったらどうなるかわかんなかったです。

余談ですが、Demoを作る際に「新曲1」とかにすると誰の何の曲作ってるのかわからなくなる為、仮タイトルを毎回つけていまして、「みやしたぱーく」は、
『アシッドジャズ雄』でした。
因みに「エピローグ」は『夢の中は混沌』でした。

と言う事で、「みやしたぱーく」セルフライナーノーツでした。
思い出したら追記していきます。

ついでですが、配信ラジオもやってるので、そちらに感想とかくれると嬉しいですー。

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