たまには自分を甘やかしませんか?
「ストローク」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ストロークは、1957年に米国のエリック・バーンという人が提唱した心理療法で重視されているもので、主に、他者の気持ちに寄り添う手法として使われます。
「ストローク」は他者への寄り添い方
ストローク(stroke)は、「なでる」とか「さする」と訳される英語ですが、心理学では、「他者を認めるためのすべての行動や働きかけ」ということを指します。
ストロークには、肉体的ストロークと心理的ストロークの2種類があり、触れたり、握手したり、触れ合いが発生するものが前者。微笑んだり、グッドサインを送ったり、慰めたり、直接的な触れ合いがないのが後者です。
また、ストロークにはプラスとマイナスがあり、相手に対してポジティブな行動や言動はプラスのストローク、相手に対してネガティブなものはマイナスのストロークとなります。
つまり、相手に対して、ほめたり、激励したり、信頼したり、ニコッと笑ったり、背中をさすったりといった、ポジティブなストロークで相手に働きかけると、相手は安心して心を開き、寄り添えるようになります。
反対にマイナスのストロークで働きかけ続けると、信頼関係も築けず、相手が心を閉ざし、最悪心の病気に発展してしまうことがあります。
自分を認めていますか?
教育やスポーツなどの場で、「相手をほめて育てよう」という言葉を目にしたり、耳にしたりしたことがあると思います。
ただ、そうしたところで、「他者と同じように自分をほめてあげよう」と表現されているものを、あまり見たことがありません。
相手のことをほめて伸ばそうとしている指導者や先生などを見ていると、なかなか「自分を認めている」「自分を労わっている」という方を見たことがありません。
ストイックなのかもしれません。
自分を甘やかしてはいけないと思っているのかもしれませんが、もう少し、自分に優しくしても良いのではないかと感じてしまうときがあります。
そんなときに使えるのが、この「ストローク」です。
他者に対してと同じように、自分に対しても「ストローク」で働きかけることができます。
自分に対して、「がんばってるね」と言葉をかけてあげましょう。
自分に対して、「お疲れさま」とねぎらってあげましょう。
おいしいものを食べ、自分の体をメンテナンスし、自分にご褒美をあげましょう。
自分自身のプラスのストロークが満杯になり、もっと自然体で、もっと自分も他者を認められる人になれるのです。
心には余裕を
バタバタとした日々を送り、うれしいことがあったり、うまくいかないことがあったり、なかなか目まぐるしい毎日。
どんなことがあっても、イライラせず、平常心でいたいものだと常々思っています。
自分の心に、「プラスのストローク」が十分溜まっていれば、余裕をもって対応できると分かっています。
ただ、それがとても難しい。
そんなときは、まず立ち止まって、目をつむって深呼吸を3回。頭を無にして、「自分ならできる」と3回唱えましょう。
心が落ち着くだけでなく、プラスのストロークが心に貯まり、ポジティブに行動できはじめるはずです。
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他の人とうまく付き合うのと同じように、自分とも付き合うことが大切なのではないでしょうか?
たまには、自分を甘やかしてあげましょう。
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