大谷選手がHR王候補で一番優れていることを示す「本塁打率」にもっと注目を!

【2021/10/10更新】

2桁勝利2桁本塁打やHR王より大事な指標

10/3(日)、マリナーズに逆転負けし、遂に最終戦を残すこととなり、大谷選手のHR王は厳しくなってきた。(これまでのまとめ)

最終戦で3本打って、それこそ映画やアニメのように嬉々としたいところであるが、メディアは本塁打王に、日本ではこれまで「ベーブルース以来の二桁勝利・二桁本塁打」にこだわりすぎている。アメリカでは二桁勝利が打者専念となったことで消えたことはあまり話題になっていないらしい。もう大谷選手はベイブルースを遙かに超える選手になっていて、二桁勝利とHR王争いをしていること自体がMLB始まって以来の大変なことが起こっているのだ。

統計上フェアでない本塁打数や安打数

さて、私は以前から最多本塁打を最高栄誉のように評価することが疑問である。最多安打数もである。

なぜなら、比較する場合「同じ条件で」あることが大前提なのに、打順、所属するチーム、ゲーム展開によって各人の年間の打席数はまったく違うのだ。

打数が打順で127打席違う?

1番打者は当然ながら最も打席数が多く、2019年のNPB統計では、9番打者は1番打者よりも127打席も少ない。3割バッターだとすると、38本も安打数が減ることになる。チーム打率がいいチームに所属すれば、打席数も当然多くなる。延長戦が多いチームも打席数は増える。よって、トータル数で比較することは、正しい比較をしていないことになる。

よって、打席数対安打数である打率はそういう意味ではフェアであり、統計上の観点からある打席以上(規定打席)の選手で比較して、1位を決めるのは正しい。

本塁打も同様で、勝つためには4番前後にHRバッターを置く事になるが、打席は減ることになる。HR王を狙わせるなら、プレーオフ進出の望みが消えた段階でHR王になる可能性のある選手は1番打者にした方がいい。

四球がHR数1位のペレスの3.5倍!

もう一つ、今回大谷選手の四球が多いことがHR数が減る直接的な原因になっていると思われる。今季94四球、申告敬遠数18と異常な値。

一方、現在HR数1位のペレスは27四球、申告敬遠数4に過ぎない。大谷選手の四球はなんとペレスの3.5倍!

本塁打率で大谷選手はNo.1

そこで冒頭述べた「本塁打率」で大谷選手をみてみると、HR王争いをしているトップ3で大谷選手はNo.1である。

本塁打率 = 打席数 ÷ 本塁打数

で、要はホームランを何打席に1本打っているかである。この打席数には四球(敬遠含む)は含まれないため、真にホームランを打つ能力を表わしていると言える。

表のように、10/3(日)15時時点で、大谷選手のHR率は1位であり、たらればではあるが、4球がなかったとすると、53本打ち、同じ計算をするとゲレーロJrとホームラン王同時受賞になるかも知れない。

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【更新】最終結果です。やはりHR率は大谷が1位、たられば四球を同率打てばゲレーロJrと並んだかも知れない!申告敬遠に当てはめても1本差。惜しかった。

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申告敬遠数も20と多く、ここでも、1,2本打てる可能性があったことを考えると、記録を狙うには惜しいシーズンであった。

いかがでしたか?本塁打率で大谷選手は1位なのだから、MVPに値しますし、しかも、彼はピッチャーでもあるのです。

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