Web2.0とWeb3.0の狭間にある、Web2.5とは
この2年間、Web2.0とWeb3.0と言った言葉をよく耳にするようになりましたが、ほとんどの消費者はその違い、そしてWeb3.0への転換期を指すWeb2.5について、知見がないのではないでしょうか。Web2.0は、”World Wide Webの発展の第2段階であり、特に静的なWebページから動的またはユーザー生成コンテンツへの変化とソーシャルメディアの成長によって特徴付けられる “と定義されています。一方でWeb3.0は、デジタルオーナーシップ、ブロックチェーン、相互運用性、分散化などの主要な概念によって特徴付けられる次世代のWorld Wide Webと言えます。現在のWorld Wide Webは、この2つの概念の中間に位置するため、業界関係者はこれを「Web2.5」と呼んでいます。
Web2.5におけるNFT の事例
NFTは、デジタルオーナーシップと分散化の役割を果たすことから、原理的には当然Web3.0のコンセプトとなります。しかし、NFTの取引量と価格が2021年末の史上最高値から大幅に低下し「暗号資産の冬」と呼ばれる低迷期に入り、消費者はNFTに対してこれまで以上に懐疑的になっています。そんな中、多くの企業がNFTの取り組みにWeb2.5スタイルを採用しています。
その一例として、スターバックスが最近発表した「Odyssey」と呼ばれるNFTプロジェクトが挙げられます。このプロジェクトがWeb2.5プロジェクトである理由は、コレクターズスタンプがスターバックスのネイティブプラットフォームを通してのみアクセス可能で、NFTの標準とされる相互運用性と分散化が欠けている点です。これらの重要な違いを考えると、消費者がこのプロジェクトでNFT技術が使われていることを見分けるのは難しく、スターバックスはそれを逆手にとってうまく利用していることになります。NFTが従来のスターバックスのポイントプログラムに取って代わることで、多くのユーザーがこのプロジェクトを利用するでしょうが、これらの消費者の多くはNFTが関係していることにさえ気づかず、NFT関連の批判から保護されることになるでしょう。
Web2.5の考えを取り入れた企業のもう一つの例は….
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