本格水冷#3 水路の設計
本格水冷の基本的な構造について解説します。
CPUから水冷ブロックを伝って熱されたクーラント液が、
ラジエーターを通って冷やされて、
リザーバーへ注水され、
ポンプに押し出されてまた、
水冷ブロックへとCPUの熱を吸収するために、戻っていきます。
図にするとこんな感じ。
青いところは冷めたクーラント液で、
赤いところは熱を含んだクーラント液です。
CPUを冷やすだけならこの水路が最もシンプルな構造になります。
構成している部品を右側に書いてみました。
フィッティングは基本的に配管の両端につくので、3箇所パイプを作ったということは、既に3×2=6の6つもフィッティングが最低でも必要ということです。
さらにグラボも水冷にしようとすると、
※この図ではわかりやすさを優先して右側からインして左側にアウトするように書かれていますが、構造上推奨するインとアウトが指定されており、商品写真を見る限り左側がイン、右側がアウトのものがほとんどなようです。
パイプが1本増えるため、フィッティングも2つ追加で必要に。
しかも、このままではグラボでアツアツになったクーラント液が、そのままCPUの水枕に流れ込んでしまうため、冷却効率が良くない・・・。
そうなると、グラボの水枕とCPUの水枕の間にラジエーターをさらに追加したくなりますよね?
はい、無事巨大構成ができました。
ちなみにここで説明に使っている構成は、平面的にしか配置を確認していないため、実際にはケース内で立体に配置された配管がぶつかったりしてしまうのを防ぐために、○mmの延長がついた角度調整のできるアングルを用意したり、パイプを曲げる時に神スキルを発揮したり、フィッティングの位置や角度を調整するためにさらに別のフィッティングが必要になったりするので、場所や構成次第では1箇所の接続部分に500円〜1500円ほどかかる計算になりますね。
僕の好きなCorsairのフィッティングだと1個3000円くらいするみたいですけど、どんな富豪だ!と思わざるを得ないですね。
そう考えると、自在に曲げられるソフトチューブってなんて自由で素晴らしいんだ!
そう思わざるをえないと思うのは僕だけでしょうか。
次回からは僕のPCの構成に合わせて、実際にパーツを選定するところをやる予定です。