社会人は英語学習をどう進めるべきか?業務多忙な社会人による英語学習戦略とは
中学・高校と学校英語教育があった訳ですが、英語嫌い・英語苦手の人は多いと思います。
大学受験英語での超難解な英文解釈、理解困難な英語表現規則、細かすぎる英文法の例外事項の記憶など、英語に関して悪い思い出がたくさんあると思います。
とりあえず、高校卒業や大学卒業で社会人ですので、入試英語勉強からは解放されました。
そのような状況のもと、社会人は英語学習をどう進めるべきでしょうか?
仕事で超多忙な社会人にふさわしい英語学習方法を提唱したいと思います。
英音研リスニング学習の詳細は英音研公式サイトご覧ください。
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目標別の社会人英語初心者の英語学習方法
英語学習は何を目標とするのかで大きく学習の仕方が異なりますので、いくつか具体的な目標を例にとって、社会人英語初心者の英語学習方法の概略を述べたいと思います。
社内の昇進・昇格のためにTOEICの点数をよくしたい社会人英語初心者の方
社内の昇進・昇格のためにTOEICの点数が参考とされるのは、苦手な英語なのに大変ですね。
多忙な社会人としては、TOEICは英文読解とリスニング試験のみですので、それに集中する必要があります。
TOEICには大学入試にあったような英作文はありませんので、英単語のスペリングを完璧に記憶する必要はなく、また業務多忙で、そのようなことに割く時間はありません。
英単語・英熟語に関してはTOEIC試験対策の参考書を購入して、リスニング試験対策も兼ねて、英単語・英熟語の日本語の意味、発音、英語例文に限定してスマホアプリなどを使って通勤時間や昼休みなど隙間時間に必死で覚えましょう。
TOEICには英文和訳試験はありませんので、日本語らしくするために英文を後ろから訳していく必要はありません。
その代わりTOEICは英文読解のスピードが求められますので、英文を文頭から文末まで語順の通り、意味を理解するトレーニングを、TOEIC問題集などを使って訓練しましょう。
TOEICの模擬試験問題は、どんな出題形式なのか、どの程度のレベルの難しさなのかを把握するために、ある程度時間をかけてやらざるを得ません。
問題の出題形式に慣れることにより、得点は上昇しますが、ある時点で頭打ちとなります。
英文読解に関して、英文法の知識不足がその原因なら、いくつか出版されている社会人のための中学英文法の復習本の1つを勉強する必要があるかもしれません。
英語リスニングに関しては、現状、有効な学習手段に乏しいものがあります。
英語多聴、英語聞き流し、英語ディクテーションなど様々な手法が提唱されていますが、残念ながら、時間をかけてもさほど英語リスニング力は向上しません。
英音研学習サイトでは、英語リスニング力を向上させる独創的な手法を提示していますので、アクセスしてご覧ください。目のうろこが取れると思います。
TOEIC試験対策については下記の記事もご覧ください。
おすすめのTOEICリスニング対策の参考書・問題集はどのように活用すべきか?
TOEICリスニング:本当の対策はこれです
英米の大学・大学院へ留学して学位を取りたい社会人英語初心者の方
社会人英語初心者で英米の大学・大学院へ留学して学位を取りたいと考える人がどれほどいるのか自体が少々疑問ですが、一応説明したいと思います。
英米の大学・大学院へ留学して学位を取りたいと考えるなら、英語4大技能である「読む、書く、話す、聞く」をウィークデイの早朝、深夜、ウイークエンド1日中、死に物狂いで勉強するしかありません。
英米の大学・大学院への入学願書の添付資料として提出する大学時代の成績表は変えることができませんから、まずはTOEFLなどの英語能力評価試験の試験対策を必死でやることです。
ただ、それだけでは全然足りず、英米の大学や大学院での授業が聞き取れず、定期試験に合格点数が取れないと学位取得どころか、1年から2年への進級すら危うくなります。
英米の大学・大学院に留学する前に、TED Talksのプレゼンテーション英語を英音のみ字幕なしで聞き取れるくらいの英語リスニング力をつけて、ようやくスタートラインに立つと言う感じです。
そこから、英米の大学・大学院の専門科目の内容をマスターして、学内定期試験に合格して、学位を取得するというのが、本来の目的なのですから。
TED Talksのプレゼンテーション英語を聞き取るための英語リスニング学習方法は、英音研学習サイトで提供していますので、一度、ご覧ください。
海外留学・TED Talksについては下記の記事もご覧ください。
英国経営大学院(ビジネススクール)で日本人の英語力は通用したか?
TED Talksでの英語リスニング学習はどうなのか?英語上級者のプレゼンテーション学習向きです。
会社で若干英語を使うようになったので、英語学習の必要性を感じ始めた社会人英語初心者の方
社会人英語初心者の方で、会社で若干英語を使うようになったので、英語学習の必要性を感じ始めたと言う人は多いかもしれません。
しかし、オーソドックスな学習方法で英語能力レベルを上げるには、かなりの労力と時間を要しますので、仕事で多忙な社会人にはつらいものがあります。
英語初心者とは言え多忙な社会人には、学習事項を絞った英語学習戦略が必要です。
〈海外からの電子メールのようにドキュメント英文の理解〉
海外からの電子メールのようにドキュメント英文の理解ですが、大学入試の英文読解のように、辞書を利用することなく、自力で理解しようとする必要は全くありません。
自力で英文を理解しようとするのは勉強になりますが、時間がかかり、正確に内容を把握することは難しいこともあります。
海外からの英文電子メールなどを一読したら、もしくは一読もせず、すぐにGoogle翻訳やDeepLなどの翻訳ソフトにインプットして、その日本語訳を読めばよいと思います。
翻訳ソフトによって英文和訳の巧拙が出ますが、英文の内容は大体理解できると思います。
もし、英文のなかで、ものすごく大事なポイントがあり、意味の把握を取り違えるとまずい箇所があると危惧されるなら、ちゅうちょなく、英語が堪能な上司・同僚などに頼りましょう。
紙に印刷された英語ドキュメントやPDF文書でも、電子データとして英文を読み込むソフトが販売されていますので、それを探して購入すれば、その英文電子データをGoogle翻訳やDeepLなどの翻訳ソフトにインプットするなど、上記と同じプロセスで対応することができます。
〈海外からの電子メールの返信として英文作成〉
海外からの電子メールの返信として英文を作らざるを得なくなったら、どうすればよいでしょうか?
英文返信メールを自力で英作文するのは勉強になりますが、業務としてきちんとした内容の英文を作成するのはかなり厳しいものがあります。
他の業務もあり、英文返信メールに多くの時間をかけることはできませんので、まずは日本語で返信内容を書き出します。
業務上のやり取りの内容が理解できていれば、日本語であれば返信内容は書けるはずです。
その日本語文をGoogle翻訳やDeepLなどの翻訳ソフトにインプットしてその英語訳を表示させます。
残念ながら、現状の技術レベルでは、翻訳ソフトによって和文英訳の巧拙が出ます。
それなりに英語の実力がある人は、その英文をもとに意図を正確に伝えるために、少々、英文の手直しをして、返信すればよいと思います。
自分自身での英文手直し部分については、マイクロソフトWord・PPTのスペルチェック機能をちゃんと利用しましょう。
その意味で英単語のスペルの記憶学習も、大学入試英語と異なり、社会人業務遂行では必ずしも必要がなくなりました。
英文修正内容に自信が持てない時は、ちゅうちょなく、英語が堪能な上司・同僚などにレビューを頼みましょう。
このように多忙な社会人は、大学入試のように紙と鉛筆で辞書に頼ることなく英文和訳や英作文をするのではなく、インターネット・スマホアプリなど情報通信技術の発展を享受・駆使して対応することが効率の良い業務遂行になり、大学入試対応のような英文解釈・英作文の英語学習は必ずしも必要ありません。
〈対面での打ち合わせ対応:英語スピーキング・英語リスニング〉
ドキュメントでの英文理解や英文作成は、上記のような情報通信技術を駆使して対応が省力化できますが、問題は、対面での英会話です。
対面での英会話でも、昨今、軽量で持ち運び可能な自動翻訳機が開発され、それを使えば日本語音声が自動的に英語音声にしたり、英語音声を自動的に日本語音声とすること可能となりました。
昨今、頻繁に利用されるWeb会議システムにおける海外とのやりとりに関しても、自動翻訳機の利用は可能です。
まだまだ、翻訳精度の向上の余地はありますが、かなり便利な時代になりました。
しかし、通訳サービスがない公式の会議の場や会議後の懇親会の場でそのような機器を使用するのは躊躇されることも多いかと思います。
そうなってくると、肉声での英語スピーキング力・リスニング力の向上を図る必要があります。
このような場合、英語初心者とは言え、多忙は社会人として、英語スピーキング力・リスニング学習戦略をどのように考えればよいでしょうか?
仕事で忙しく、英語学習時間が限られているので、学習に優先順位をつける必要があります。
英会話は、基本的に、英米人などの方々の話を聞いて日本人の自分が返事をすると言う構図ですので、英語リスニングと英語スピーキングの両方を必要としますが、まずは英米人などの方々の話している内容が聞き取れないと、返事のしようがありません。
英米人の方々などの話す内容が何とか把握できれば、頭の中での英作文力で流暢でなくても返事を返すことはできます。
したがって、業務に多忙な社会人の英会話学習戦略としては、英語スピーキングよりも英語リスニングを優先させることが賢明です。
華麗に英語が話せればかっこいいですが、業務遂行優先で英語リスニング学習にまず取り組むべきです。
英語リスニング力学習については様々な方法論が提示されています。
英語音声の多聴や聞き流しで英語音声の耳慣らしをすることが英語リスニング力の向上につながるとしている方々も多くいます。
残念ながら、筆者の長きにわたる勉強経験で英語音声の多聴や聞き流しで英語リスニング力が顕著に向上することはありませんでした。
聞き流し英語については下記の記事も参考にしてください。
英語ディクテーションをすることが、英語リスニング力の向上につながるとしている方々も多くいます。
英語ディクテーションは英語音声を紙に書き出す勉強方法で、その時点での自分の英語リスイング力のなさと痛感するには良い試験方法ですが、英語ディクテーションをたくさんやっても英語力の顕著な向上は感じられません。
英文1文をディクテーションする勉強時間がかなりかかるところも、多忙な社会人には向いていません。
さらに英語リスニングに英単語のスペリングを完璧に記憶する必要はありませんが、ディクテーション学習は英単語のスペリングの正確性も気になってしまいます。
多忙な社会人は英語リスニング力向上という直接的な目的に沿わない英単語スペリングヲ気にかけている暇はありません。
ディクテーションに関して下記の記事も参考にしてください。
ディクテーションは英語リスニング力の向上にどうなのか?他に良い学習方法があるのでは?
シャドーイング、リピーティング、オーバーラッピングと言った英語音声発声の学習方法もありますが、残念ながら、英語初心者の社会人の方々には実践が難しいものがあります。
加えてこれらの学習方法では、一般の英語学習者でも英語リスニング力の向上をなかなか感じられないものがあります。
これらに関しては下記の記事も参考にしてください。
シャドーイングは英語リスニング力の向上にどうなのか?一般英語学習者には適さないかも
その大きな原因は日本語発声特性で、これらの学習をしてしまうからです。
英文を発声して勉強すること自体は有効なのですが、日本語発声特性のまま、英文音読をしても、英語聴覚脳を構築することはできず、英語リスニング力も向上しません。
逆に、英語発声特性で、英語音読をすると、英語聴覚脳を構築することができ、英語リスニング力も向上します。
英語発声特性とはどのようなものでどのようにすればよいかは、英音研学習サイトに具体的に詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
下記の記事も参考にしてください。
英語が聞き取れる:英語リスニングにおける「英音の認識」と「意味の理解」
〈英語スピーキング力の向上の勉強方法〉
ちなみに英語スピーキングの学習方法について言及しておきます。
電子メール送信文活用方式
英語日記方式の英語スピーキング力を「自分が話したいことがスラスラ英語で話せること」という目標設定の考え方は納得できるものだったので、もっと効率的・効果的に学習ができないものかと考えました。
そこで思いついたのが、仕事で多量に作成・送信している電子メール文を活用することでした。仕事で自分が相手に何かを伝える必要性があるため、電子メール文を作成し送信するので、現実感や必要性が非常に強いものがあり、内容もよく理解できています。
これなら必然的に自分に必要性の高い日本語コンテンツが毎日生成されます。
そして、これをGoogle翻訳やDeepLなどのAI機械翻訳ソフトにインプットして日本語から英語に翻訳します。一昔前はこの種の機械翻訳は実用に耐えないレベルの翻訳だったのですが、昨今は人工知能技術も活用して、日本語から英語への翻訳精度は格段に上がっています。
Google翻訳もしくはDeepLなどのAI機械翻訳の英文で気に入らないところは少し修正して、マイクロソフトExcelなどにインプットすれば、自分用オリジナルの日本語と英語の対訳集が出来上がります。
これを以下のような手順で英語スピーキングトレーニングを実施します。
(1)まず英文をゆっくり正確に音読する。この音読に関しては日本語発声で行っても効果が薄く、英語発声で実施することで英語スピーキングのみならず、英語リスニングにも効果を上げることができます。本件に関しては以下のブログを参照してください。
英文音読学習は英語リスニング力の向上にどうなのか?やり方しだいで抜群の効果が出ます。 (eionken.co.jp)
ちなみに、英語発音に自信がない場合は、その英文をGoogle翻訳にインプットして音声で聞くことも可能です。機械音ですがかなりネイティブに近いスムーズな音声を聞くことができます。
(2)上記の英文音読をする際、英文がどのような組み立てになっているかにも注目する。筆者の経験では、英会話教材のような多種多様な英文法の表現パターンの知識は不要で、前置詞、接続詞のthatがうまく利用されて英文が組み立てられていることが判ります。特に前置詞が非常に重要で、”for, in, at, with"などが効果的に使われていることが判り、それらがマスターできると比較的長い英文表現も可能なことが理解できます。英会話書籍やパターンプラクティスではあまり扱わられてこなかった表現技術だと思います。
(3)上記のようなことに注目しつつ、何回か英文を音読し、すらすら音読できるようにします。
(4)次にその英文の日本語文の方に目を移して、その日本語文を見ながら、対訳の英語を発声します。最初はすぐには再現できない英文も多いので、その場合はまた英文の音読を何回か繰り返します。
(5)このプロセスを経て日本語文を見ながら、対訳英文をスムーズに発声できるようなったらその1文は終わりとし、次の英文にトライします。
英文音読の際は、英語フォニックスにも気を配って実施するとより効果的です。具体的なやり方は下記のブログをご覧ください。
英語フォニックスは何にどう役立つのか? (eionken.co.jp)
このトレーニングを積み重ねると、Web会議で海外の方々と英語で会話する際に表現内容や表現方法に上記で学習した英文の内容が少しずつ使えるようになるのを実感できます。
ちなみに、これをGoogle翻訳、DeepLなどにインプットする日本語文に少し工夫を加えると英語翻訳文の修正が少なくなります。
・日本語の1文をあまり長くしない。例えば「、、、となっており、さらに、、、」は「、、、となっております。さらに、、、」と2文にします。
・日本語文に主語や目的語を若干意識して記述する。これは日本語文の主語や目的語の省略が多いと翻訳の修正も多くなるためです。しかし、主語や目的語を必要以上に日本語に入れると日本語文の方が不自然になりますので、そのあたりのバランス感覚が必要となります。それを避けるには、Google翻訳、DeepLにインプットする前に、実際に送信した日本語文に主語や目的語を追記するやり方でも英語翻訳の修正が少なくなります。
まとめ
仕事で超多忙な社会人が英語学習に取り組むには効率的な学習戦略が必要です。
英語での電子メールのやり取りなどドキュメント化された英文については、当面は自力で頑張ろうとせず、Google翻訳やDeepLなどの翻訳ソフトを駆使して業務遂行すればよいと思います。
対面での英米の方々などとの打ち合わせ等に関しては、英会話力を磨くことが必要ですが、英語スピーキングよりも英語リスニングを優先させて学習しましょう。
英語リスニング力向上の独創的な学習方法については、英音研学習サイトで詳細かつ具体的に学習方法と英文音読トレーニング教材を提供していますので、ぜひアクセスしてみてください。きっと目のうろこがとれますよ。
相手の方が発声した英語音声が何とか理解できれば、頭の中英作文で何とか対応は可能です。
英語リスニング力の向上に目途がついたら、華麗なる英語スピーキングを目指して学習すると言う順番が、多忙な社会人に適した英会話学習戦略だと思います。
社会人の方々が、多忙な仕事状況のもと、効率的な学習方法で英語力を向上させて、円滑な業務遂行などをされることを願っております。