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逆さまなったのだーれだ
去年の話だ。
学校行きながらアルバイトしてる一人暮らしの大学一年生の顔がすごく疲れていた。雰囲気も、どこか暗かった。
その子は明るく元気で真面目な子なんだけれど、笑い顔がもう痛々しくって私用がなかった。一人に慣れ始めた頃って、疲れがピークだと思うから、きっと。
鬱とか気を付けてほしいなぁ、ちゃんとご飯食べて寝てストレス発散してるかなぁ。アルバイトも楽しそうにやっていたから、やめないで欲しいし、本人もやめたくないみたいだけど、でも無理して壊れちゃダメだよなぁって、見ていたんだけれど、結局その子はバイトを辞めた。
ちなみにその子の友達は、その子を置き去りにするかのように先にバイトを辞めた。
あの子は元気にやっているだろうか、彼女とはもう一年近く会っていない。徒歩圏内に住んでいるはずなのに、こうも会わないものなのかとも思ったけれど、彼女が彼女の道を歩けているならそれでよいと思う。少し寂しい気もするけどね、またどこかで会えたら、その時彼女の素敵な笑顔が見れたなら、それでいいと思う。
一昨日の話だ。
きれいを作る、立場の女の子たちがいた。ファッションとかメイクとかを勉強している専門学生だ。彼女たちは自分たちのプロデュースする舞台に立ってもらうモデルを探しているらしく、色々と話をしていた。
聞き耳を立てるつもりはなかったけれど、どうしてもお互いのいる距離が近くて、話が聞こえてくる。
同じ学内で、違う学科の人からモデルを探すために、名簿とにらめっこしていた彼女たちだか、その眼や話かたに真剣さなんてみじんも感じられなかった。
なぜなら笑いながら、この子顔が大きいねとかかわいくないとか、下手をしたら誹謗中傷にあたるような言葉を吐き始めたからだ。
自分のイメージに合ってない、とかならまだしも、そういう事を言うんだなぁと。しかも場所は、自分の担任の先生や学校の関係者のいるような場所で、だ。ぞっとしたし、わたしの知人も含まれていたのでものすごく心が軋んだ。そういう風に言えてしまうことがどれだけ恐ろしいことだろう。
彼女たちの行末がどうなるかはわからないけれど、きっと業界に出たときにとてもつらい思いをするんじゃないかな。ここは小学校や中学校ではないし、高校でもない。社会と密接に隣り合い将来を左右するような場所でもあるのに…。
外見美と内面美は両方備えてこその美しさなのだと悟った日になった。
世の中には、いろいろな人があふれている、同じ年代でも差が出るものだなぁ、そんな話。