立夏(蓬とパッションフルーツ)移ろいゆく水と花
一年を春夏秋冬の4つに分け、さらに約15日ごとに分けた二十四節気。農業の目安として季節の変化に対応するために中国より伝来したと言われています。
移ろう季節をより身近に感じることができたらと思い、emmyと、Mayu Araiによるドリンクといけばなを二十四節気の時季に合わせ、お手紙のやりとりをしています。
今回は第三十三回目の『立夏』、emmyからのお手紙です。
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Mayuさん、こんにちは。
みどりが薫る端午の節句、夏のはじまりである『立夏』の節気を迎えました。
この春はなんだかしとしと降り注ぐ春の雨が長く感じ、健やかな風と晴れ晴れとした日差しが目に眩しく、数日前までの花冷えが嘘のようです。
穀雨の際はMayuさんの鬱金桜、鳴子百合とガーベラのやわらかな緑のグラデーションとキュートなガーベラに季節の恵みをいただきました。
端午の節句といえば柏餅や粽。
柏や笹の葉のさわやかな香りとともにむっちりとした団子をほおばるのがとても好きで、柏餅の文字を見かけるとつい和菓子屋さんに吸い込まれるように入ってしまいます。
さて、今回はふかい緑を味わう蓬を使ったドリンクをつくりました。
アクのある生蓬をたっぷりの水で下ごしらえします。作業中にも漂ってくる香りに癒されます。
生薬にも使われる蓬は季節の変わり目のいま、意識して選びたいところです。
フレッシュな生蓬に旨みの強い茶を合わせ、裏漉ししたパッションフルーツを加えました。
きゅんと甘酸っぱいパッションフルーツはまさに天然の果実ソース。とろんとした太陽の色の果汁はそれだけで夏の気配を感じさせてくれます。
最後にほんの少しだけ、クリアな甘味のしろ蜜とりんご酢を加えて味わいを整えます。
これからやってくる湿度、太陽の季節を予感するような一杯となったかと思います。
海のある静岡では夏の風がより近く感じそうですね。
晴れやかな陽が暮れてしまうと急に肌寒く、空気が冷たく感じます。
なかなか調節がむずかしい季節ですが、どうかお身体お大事にお過ごしくださいね。
それではまた!
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二十四節気に合わせ、季節に寄り添ったドリンクとお花の交換会をしています。
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