私が働くことにこだわる理由|はなみちのビジレザ経営日記#8(バックナンバー)
<2018年2月22日に書いた記事です>
ビジネスレザーファクトリー(以下、ビジレザ)の「はなみち」こと、原口瑛子です。
いつもは、ビジレザやメンバーのことを紹介するブログですが、今回は「働く」をテーマに、少し自分自身のことを綴りたいと思います。
私個人は「できれば静かに生きたい」という性格。少し前まで、SNSでも自分の言葉を発信できなかった私には、チャレンジングなテーマですが、あえて挑戦してみたいと思います。
私が「働く」ことにこだわる理由
ビジレザの経営理念は、世界中の「働く」を明るく。約1年前に経営理念を考えていた頃、私にとって「働く」は大切なキーワードでした。それは、なぜか?
私は、ボーダレスにジョインするまで、別の組織で働いていました。当時、仕事にやりがいを感じていたので、文字通り365日24時間120%で働きました。
自分が納得するまで、ただただがむしゃらに働き続けました。でもそれは、組織のためでもないし、自分のためでもありませんでした。
純粋に、貧しい人の役に立ちたかったから。当時は周囲に言葉で表現することはありませんでしたが、心の中ではとても純粋にそう思って働いていました。
当然ですが新卒の私には仕事の実力は全くありませんでした。それが毎日悔しくて、だから誰にも負けない努力をして早く成長したいとずっと考えていました。
早く社会にインパクトを残す人になりたい。誰になんと言われようと、誰にどんな心配されようと、ただただがむしゃらに働いていたのだと思います。
当時の私は、たとえ自分の命が明日なくなったとしても、自分の行動で社会がいきばくかよくなれば、それはそれでいい人生だ、と本気で思っていました。
それくらい毎日真剣に仕事に打ち込んでいたと思います。尊敬する上司や先輩たちにも出会い、本当に充実した日々を送っていました。
突然「働く」ことができなくなった
少しずつ仕事が面白くなってきた頃に、私は突然体調を崩しました。これは、全くの想定外でした。
結果、志半ばで退職することになりました。慣れ親しんだ東京を離れ、実家の熊本に戻りました。悔しさや情けなさを通り過ぎて、完全なる戦意喪失でした。
この時期は、自分の人生の中で最も苦しい時期。今でも思い出すだけで息もできなくなるくらい、ただただ苦しい時間でした。
何が苦しかったかと言うと、おそらく働けなくなったことで、社会との繋がりを感じられなくなってしまったことが、一番苦しいことでした。
来る日も来る日も、明日が不安な毎日。泣いても泣いても、流れる涙。日に日に、離れていく社会。正直、生きている意味もわかりませんでした。
残りの人生で何をやりたいか?
時間が経過し、家族の協力のおかげで少しずつ体調がよくなりました。ようやく私は自分の未来について少し考えることができるようになりました。
「残りの人生で私は何を成し遂げたいのか?」
不安や絶望の中でどん底を味わった私は、人生が一度リセットされたような気持ちでした。そして私の中でとてもシンプルな答えを出すことができました。
「もう一度、自分がやりたいことに挑戦してみよう」
「私はやっぱり、社会のために働きたい」
だから「働く」ことにこだわる
学生を卒業して、働くようになると、誰しも当たり前のように社会人と呼ばれます。会社に所属する「会社人」ではなく、社会に所属する「社会人」です。
改めて思います。
「働く」ことは「社会と繋がること」
「働く」ことは「社会にインパクトを残すこと」
良くも悪くも苦しい時間を経験したことで、働ける自分であること、働ける環境があること、そしてともに働く仲間がいることに感謝するようになりました。
だから今は、働けずに苦む人たちの役に立ちたい。
働きたくても働けなかった人々が働けるようになること。安定的な収入を得て生活が少しずつ豊かになること。夢や希望を持ち仕事にやりがいを持てること。
工場では、働く場を作るだけでなく、住居や教育医療など備えたボーダレスビレッジを作ること。他の工場のロールモデルを目指すこと。
そしてそれを、世界中に広げていくこと。
仲間とともに明るく「働く」
ボーダレスの公式サイトにあるビジレザの事業概要に、私が追加した一節があります。
「(…中略)商品を提案するビジレザのメンバーは、ビジレザという社会の公器で、夢や希望、やりがいを持ちながら、明るく「働く」毎日を実践するロールモデルとなりたい。」
人生の中で多くの時間を過ごす働く場所。だから、ビジレザのみんなには、生活のためだけに働くのではなく、自分の夢や希望を持ち、やりがいを持って働いて欲しいと思っています。
働く毎日は、真剣であればあるほど、苦しいこともあるし、楽なことばかりではない。だけど、目の前にある課題に立ち向かいながらも、貪欲に学び、一生懸命努力をして、仲間とともに、大きく成長して欲しい。
私の役割は、ビジレザで働くみんなが、それを実現できる環境や仕組みを作り続けていくこと。
ビジレザには、素晴らしい仲間たちが集まっていて、みんなが互いに協力し、切磋琢磨しながら、一生懸命働く姿は、とても美しく、心が震えます。
そんな仲間たちがいるからこそ、社会に対して残すことができる、ソーシャルインパクトは大きい、と確信しています。
まだまだ、私の経営者としての実力不足で、事業として、組織として、未熟なことも多くあり、ただただ猛省の毎日です。
ですが、経営理念として掲げた「世界中の「働く」を明るく」を体現できる組織になるよう、働くということに、とことんこだわり続けたいと思います。
働く人を応援するビジネスレザーファクトリーは、世界一働くことを楽しんでいる組織でありたい。