『ジャックと豆の木』って実は理不尽な話だった?!
娘に語れるお話しの幅を増やしたい。そんなこんなで、昔話や童話を調べて見ています。
前回は『オズと魔法使い』のストーリーを思い出してみました。が、娘はあまり聞いてくれず...長いお話しだと途中で飽きてしまうみたいです。
今回はもう少し短め、だけど意外と知らない『ジャックと豆の木』について調べてみました。
調べてみると、『ジャックと豆の木』って登場人物の立場によってはすごく理不尽なお話しだったのです。
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『ジャックと豆の木』はイギリスの童話。最も有名なのは1890年にジョセフ・ジェイコブスが編纂した『English Fairy Tales』に入っているもの。
ジョセフ・ジェイコブスさんは、『三匹のこぶた』を書いたことでも知られています。
◇ 登場人物
・ジャック:主人公の男の子
・お母さん:昔、夫を雲の上からやってきた大男に食べられてしまう(女手一つでジャックを育てている)
・雲の上の大男:眠るのが好き
・大男の奥さん:ジャックを守ってくれる優しい人
◇ あらすじ
ジャックは、お母さんと2人で暮らしていました。ジャックは家に一頭だけいる牛のミルクをしぼって町に売りにいき、そのお金で生活をしていました。
牛が歳をとってきてミルクを出さなくなってしまったので、牛を売ってお金に変えようと、ジャックは町まで牛を引いていきました。
その途中、一人のおじさんに声をかけられます。
「その牛とこの豆を交換しよう。この豆は幸運を呼ぶ魔法の豆なんだよ。」
ジャックは、「魔法の豆?!いいよ。交換しよう。」と牛と豆を交換して家に帰ります。
お母さんは大切な牛をちっぽけな豆に換えられてしまったので、怒って豆を外に投げてしまいました。
次の日、ジャックは目を覚ますと豆は大きな木になっていました。
ジャックは早速木に登ってみます。木は空まで伸びていて、雲の上につきました。そこには大きなお城があり、ジャックが行くと中から女の人(大男の奥さん)が出てきました。
「ここは恐ろしい人食い大男の家ですよ。早くお家に帰りなさい。」
その時、大男が帰ってきてしまいます。
大男の奥さんがジャックをかまどに隠してくれます。すると、大男はテーブルの上に金貨の入った袋を2つ置いて、中の金貨を数え始めました。その途中で眠ってしまいます。
ジャックはテーブルの上の金貨が入った袋を1つ持って、お母さんのところに帰ります。
お母さんは大喜び。
ジャックの欲求は飽き足らず、また豆の木を登って大男の家に忍び込みます。大男は今度は金の卵を産むメンドリに金の卵を産ませました。そして、また眠ってしまいます。
ジャックは金の卵を産むメンドリを家に連れて帰ります。お母さんは大喜び。
ジャックはまた豆の木を登って大男の家に忍び込みます。今度は大男は竪琴(ハープ)を持ってきて美しい音色を響かせます。その音色を聞いた大男は眠ってしまいます。
ジャックが竪琴を取ろうとした時、「旦那様!泥棒ですよ!」竪琴が喋り出し、大男が目を覚まします。
「お前かー。金貨の袋と、金の卵を産むメンドリを盗んだのはー。許さん!食べてやるー」と言って、ジャックを追いかけてきます。
ジャックは急いで逃げて、お母さんに斧を持ってくるように頼み、豆の木を斧で切ってしまいます。豆の木の魔法がとけて大男は空から真っ逆さま。何処かへ消えてしまいます。
ジャックはお嫁さんをもらって、お母さんと3人、幸せに暮らしましたとさ。
◇別の結末
盗みをしたジャックが幸せになるなんて変だ!ということで違う結末もあるようです。
豆の木を斧で切って魔法が全てとけてしまうので、金貨も金の卵を生むメンドリも消えてしまいます。ジャックは、人から盗んだものではなく自分で稼いだものに意味があると心を入れ替えて真面目に働くようになる。
というもの。
こちらの方が、現代人の好みに合っているような感じがしますね。
◇ 大男の奥さんの立場からすると踏んだり蹴ったりのストーリー
主人公がジャックなので、ジャック視点で読む人が多いですが、大男の奥さんの立場からみるとどうでしょう?
助けてあげた男の子が、家の大事なものを盗んでいく
夫が殺されてしまう
という、何とも理不尽なストーリー。大男の奥さんに幸せになってほしい。心を入れ替えたジャックに、大男の奥さんに恩返しをしてほしいものです。
娘にはどちらの結末で話すか迷うところ。
人のものを盗ってはダメですよっていうスタンスが大事かもですね。
それでは、また!
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