【新型コロナウィルス】研究者の在宅ワーク事情①研究者が在宅でできること
こんにちは。プログラミング超初心者でRで勉強したことをnoteにいろいろ書き留めているママ研究者のえいこです。
巷では新型コロナウィルスが流行しており、自粛、自粛、自粛の風潮ですね。
緊急事態宣言が出てから、子どもたちを通わせている保育園でも「できるだけ家庭保育してね」という雰囲気から「医療従事者・配送業など以外は基本的にに預からないからね」という対応に変わってしまいました。
理由書を提出が必要で、「実験したいんで子どもを預かってください」は理由としては不可。
残念ながら私の研究分野はウィルス学とは全く異なり、研究を続けることによって治療法・治療薬を開発することはできません。
また夫は国が「この分野は動いていてほしい」という分野の従事者であり、仕事に出なければいけないので私が子ども付き在宅ワークをすることになりました。
今回は、研究者って在宅ワークできるの?子どもがいてどうしてるの?というちょっと生の声をまとめていこうと思います。
※これは私個人の状況であり、他の研究者の方は全く違う状況かもしれません。
このシリーズで書いていこうと思っていること
・研究者が在宅でできること
・「研究が止まること」への不安
・子どもがいると在宅ワークは不可能
・研究者の福利厚生って乏しい!
今回は研究者って在宅でどんなことしているの?をまとめてみようと思います。
私の周りの研究者も「在宅って何すればよいの?」っていう人が結構いたのですが、リストを作ってみると意外とできることが多いなぁという印象。
研究者が在宅でもできることリスト
私が実際に在宅でやっていることを中心に、研究者が「仕事」として在宅でできることをご紹介したいと思います。
前提条件としては、「家にパソコンがあること・ネットがつながること」。
在宅ワークをするのに、この環境がなければお話になりません。
私が研究者はこれができるなーっと思ったもののリストを書いておきます。
①論文を読む+今後の実験計画を練る
②プレゼン資料を作る
③エクセルやRを使ったデータ解析をする
④オンラインで置いてあるデータを使って解析の練習をする
⑤論文をじっくり考えながら執筆する
⑥その他、メールでの対応、オンラインミーティングなど
挙げてみたら、六つもあって意外と多いことに驚きました。
一つずつどんなことができるか書いていこうと思います。
①論文を読む
これは実際に家でやっている研究者も多いかもしれません。PubMedやGoogle Scholarなどで論文を探して読むのは家にいてもできますね。
論文の探し方、PubMedの使い方を教えてくれる研究室は少ないかもしれません。(私は教えてもらった記憶がありません)
家にいて時間があるんだったら、文献検索ツールの使い方をきちんと勉強して、効率よく論文を探したいですよね。
そういう時に役に立つのが、統合TV。
こんな感じで動画で、文献ツールの使い方を紹介ています。
他にも生科学系の研究者にはうれしい、ツールの使い方解説などが取りそろっているので一見の価値ありです。
在宅ワーク期間は、ここのチャンネルを使い倒す良い機会かもしれません。
ただ、自宅のネット回線で見られる論文はオープンアクセスのみに限られてしまいます。
アブストラクトだけなら読めたりするので、こんな論文があるというリストを作っておくのがおすすめです。
アブストしか読めなくて大事だなと思った論文は、著者に直接メールをして取りよせることも可能です。
論文は必ずしも研究室に行って読まなくても良いんです!
文献で勉強しながら、今後研究をどう進めていくかをゆっくり考える時間に当てられます。
②プレゼン資料を作る
研究者は研究業務に追われて、プレゼンの資料を作る時間をしっかり確保できている人は少ないのではないかと思います。
学会などに行く研究者独自の「テンプレート」があるのか、非常にわかりにくいプレゼンをしている人がちらほら見られます。
かくいう私もプレゼンを作るのが得意ではなく、どうやったら「わかりやすい」「伝わる」プレゼンになるんだろう?と日々悩んでいます。
研究者などは特に、「わかりやすいプレゼンの作り方」など大手の企業みたいに勉強会や研修があるわけでもなく独学で独自にプレゼンを作っている人が多い気がします。
ということで在宅で時間があるときこそ、プレゼン資料の作り方を勉強してみても良いかもしれません。
別に芸術的なプレゼンを作るというわけではなくて、「わかりやすいプレゼントはどういうものか?」「自分の研究をわかりやすく伝えるのにはどうしたら良いのか?」を今一度考えてみてはいかがでしょうか?
個人的にオススメは、iBiologyのSusan McConnell博士の動画です。
全てをマネする必要はないとは思いますが、わかりやすいプレゼンとは?を考えるベースにはなるのではないかと思います。
③エクセルやRを使ったデータ解析をする
自分が取ったデータをエクセルにまとめてRでグラフなどを描画する。(ついでに統計解析もしちゃう)
というのは家でもできると思います。また、撮影したデータの解析に特別なツールを使っていないのであれば家のパソコンにも入れられるImageJなどを使って解析もできちゃいます。
④オンラインで置いてあるデータを使って解析の練習をする
実際に自分のデータを持ち帰って自宅のパソコンに入れられない人(セキュリティの関係などで)は、オンラインで置いてあるデータを使って解析する練習をしてみても良いかもしれません。
最近はデータの透明性が重視されており、生データの提出を求める雑誌も多くなってきています。
生データをオンラインに掲載している雑誌も出てきており、そういったデータを使って解析の手順を確認する時間に当てても良いかもしれません。
Rなどは、一回コードを書いてしまえば何回でも使いまわしができるのでコードを作りまくっても良いと思います。(今の私...)
NGSなどのビックデータもNIHのサイトに公開されていたりするのでin silico解析を家でしてみても良いのでは??
⑤論文をじっくり考えながら執筆する
自宅にいながらできることは、文章を書くこと。
論文だけではなく学振・科研費の申請の構想を練るのも良いかもしれません。
腰を落ち着かせてじっくり考えながら論文を書く、こんなことできるのってなかなかありません。
論文を書きながら、ここが足りない・こんな追加実験が必要だと気が付くことが多いと思います。
すぐに手が動かせないのが悩むところですが...
研究費の申請は追加実験は必要ないので、文章の書き方を勉強しつつ心の余裕を持ちながら書くことができるのではないかと思います。
⑥その他、メールでの対応、オンラインミーティングなど
進捗報告や今後についてのディスカッションをメールやZoomなどを使ったオンラインミーティングに切り替えているところもあるみたいです。
Zoomは顔が見えるのがイヤですが...
メールでのやり取りが中心になるのは良いことではないかと思っています。
直接話しかけられて、仕事が(無駄に)増えることがここ最近多かったので...
以上、研究者が在宅でできることをまとめてみました。
こんなにいっぱいできるけど、研究が進まないことはとっても不安。。
なんで不安なのか、次の記事でまとめていきたいと思います。
それでは、また!