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カナダの10月/ハロウィンを楽しむ1か月

10月のオタワは、秋が訪れたかと思ったら月末には初雪が降り、冬が急速に到来しました。そして、寒い季節を楽しむため、街はハロウィン一色に!

(1) 紅葉も初雪も楽しめる10月
オタワの10月の平均気温は10度前後です。この時期になると寒い季節の準備が始まり、冬物が店頭に並ぶようになります。

そして、美しい紅葉の季節がやってきます。カナダのメープル街道をご存じの方は多いかもしれません。

メープル街道は、ケベック州のケベック・シティから、オンタリオ州のナイアガラまで全長約800kmに及ぶ街道です。メープルの木が多く群生していて秋になると一斉に紅葉することから、「メープル街道」と言われています。私の住むオタワもメープル街道に位置しています。

今年のオタワの紅葉は、9月末から始まりました。赤や黄色の色鮮やかな紅葉は本当に美しく、カナダは夏が良いと言われていますが、秋の紅葉の時期に訪れるのもおすすめです。

10月中旬には、メープル街道の中でも有名なモン・トレンブランビレッジを旅してきました。冬はカナダ東部最大のスキーリゾートとして、秋は紅葉のメッカとして知られている場所で、色鮮やかな屋根のレストランや土産物店が並びこじんまりとした可愛らしい街です。

ローレンシャン高原の奥にある
小さな集落を模したモン・トレンブランビレッジ

山頂からの眺めも絶景です。但しこの時期はロープウェイが動いていないので、歩いて登らなくてはいけませんが……。

紅葉を楽しんでいたら10月末には一気に寒くなり、初雪が降り、初のマイナス気温も体感することになりました。1か月の気温の変化が激しくて、体がついていけません……。

(2) ハロウィン
10月31日のハロウィンに向けて、9月中旬ごろから街中でハロウィンの装飾や商品販売が始まります。

ハロウィンは当日の夜だけではなく、その前からたくさんのイベントが行われます。その中の一部をご紹介します。

【パンプキンピッキング】
ハロウィン用のパンプキンはスーパーで販売されていますが、農園まで買いに行く人も多いようです。パンプキン農園に行くと大小さまざまなパンプキンが並んでいて、今まで見たことがない面白い光景でした。

スーパーより値段は少し高いですが、子どもと一緒にパンプキンを選ぶのは楽しいイベントです。

子供達はパンプキンの山に乗って遊んでいました。
日本では注意されそうですが…。

ちなみにハロウィン直前になると、パンプキンは安い値段でたたき売りされていました。食べる用途のかぼちゃではないので、ハロウィンが終わると捨てられるようです。

【ジャックオーランタン作り】
ジャックオーランタンとは、カボチャをくり抜いて作る灯りのことです。

日本にいた頃は、こんな凝ったことをするのは特別な人だけだと思っていましたが、こちらでは当たり前のように皆が作っています。スーパーにはジャックオーランタン用のナイフやスプーンが売られています。

最初にパンプキンに顔を書きます!
子供のリクエストの「カッコイイおばけ」にしたつもりです…。

わが家もYoutubeを参考にしながら作ることにしました。上手くできるか心配でしたが、一度彫り始めると意外に簡単にできました。安全な部分は子供も一緒に彫り、中身のかぼちゃは子供が張り切ってくり抜いてくれました。自分で作ったパンプキンを飾るとハロウィン気分も盛り上がります。

初めて作ったジャックオーランタン

初めてにしてはまぁまぁ上手にできたかと思っていましたが、近所の家の素晴らしいジャックオーランタンの数々を見て、レベルの違いを感じました。

精巧に彫られたジャックオーランタン

【ハロウィンイベント】
ハロウィン直前の週末には、商店街やショッピングセンターでハロウィンイベントが開催されます。子供たちは「Trick or Treat」と言ってお店をまわり、仮装したお店の人たちからお菓子をもらいます。

仮装した子供達用の写真ブースや、フェイスペイントなどのイベントなどもあり、その殆どが無料なので家族連れで賑わっていました。

【ハロウィン当日】
ハロウィン当日、多くの学校で子供達は仮装して登校します。スクールバスのバス停に行くと、様々な仮装をした子供達が集まっていてとても可愛かったです。

親もバスの運転手さんも一人一人に「Oh, Superman!!」「Oh, Princess!!」などと大げさに驚いてくれ、親達は「Happy Halloween!!」と子供達を送り出しました。こういうカナダ人の明るい雰囲気が好きです。

息子の通う学校ではダンスイベントも行われ、一日中楽しんだようです。そもそも仮装して登校したら、勉強どころではありませんよね。

【ハロウィンナイト】
ハロウィンの夜には、仮装した人々が街中に溢れかえります。

子供達が「Trick or Treat」と言って家のチャイムを鳴らすと、家の人が出てきてお菓子をくれます。かなり本格的な仮装で子供を驚かせていて、大人たちも本気でハロウィンを楽しんでいるようです。

ハロウィンの夜は、玄関のライトが点いている家は訪ねて良いということになっています。家の前にお菓子が置いてあり自由に取るというスタイルの家もありました。

暗闇で見ると、大人でも怖いくらい
本格的な装飾の家が多かったです

初めてハロウィンを経験した息子は、たくさんのお菓子がもらえて大興奮でしたが、私は大量のお菓子に啞然としました……。

お菓子の山

「開封されたお菓子が入っていることもあるので、確認する必要がある。食べさせたくないと思うお菓子は処分する方が良い」と聞いていたので、私も子供がいないところで確認し、一部は処分しました。フードロスの観点からは、あまり良くないことですが。

【Recovery Day】
ハロウィン翌日は息子の学校は「Recovery Day」で、パジャマや楽な服装で登校する日でした。ハロウィンの疲れを癒すため、楽な恰好で登校して元気を回復するというコンセプトです。日本にはない発想ですね。

朝のバス停では、寒いなか(当日は1℃でした…)子供達はコートを脱いで自慢のパジャマを見せ合っていました。パジャマで登校したら、この日も勉強はできそうにありませんね。

日本のハロウィンは当日だけのお祭り色が強いですが、カナダでは1か月位前から準備が始まり、大人も子供も本気で仮装して本気で楽しむイベントでした。「ハロウィンが1年で1番好きな日」という子供も多いようです。

ハロウィンが終わると、本格的に寒くなると言われているオタワ。どんな11月が待っているのでしょうか。

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