こういうのでいいんだよ こういうので
先日、ナポリタンを食べながらいろいろ考えてしまいました。
某所でお昼を食べることになり、「フツーの喫茶店」みたいなところに飛び込みました。ほら、あるじゃないですか、店先に食品サンプルが置いてあるような喫茶店。間違っても「カフェ」じゃないところ。
メニューもナポリタンを始め、エビフライ、カツカレー、ピラフ、ハンバーグとすこぶる王道。
私はあまり外食をしないし、さらにはこういう王道メニューも自分ではあんまり作りません。その昔はケチャップとかウスターソースとか買っていたのですが、ほとんど使わないので冷蔵庫の奥に追いやられて賞味期限を過ぎてしまってやむなく捨てる、という罰当たりなことをしてから買わなくなってしまったのです。だからますますナポリタンとかハンバーグから遠ざかったわけ。
そんなわけで久しぶりにナポリタンを食べたのですが、なんだろう、決して「非常に美味」ではないのに、妙に安心するのです。
そう。そうでした。私が小さい頃は、「パスタ」ではなく「スパゲッティ」だったし、「アルデンテ」などという概念もほぼ存在しなかった。トマトソースというものはフレッシュなトマト(それも生食用じゃなくて調理用トマト)で作るものではなく、ケチャップか、せいぜいトマトペーストを使うくらいでした。チーズだってパルミジャーノレジャーノをその場ですりおろすのではなくて、缶に入ったものから直接振りかけるのです。
その頃の味、なのですね。
私は塩味とかうま味に敏感なだけに、なんかちょっと、グルメ気取りになっていたというのか、ヘンに小賢しくなっていた気がします。ナポリタンを食べながら、ちょっと反省・・・。
こういうのでいいんだよ、こういうので(←五郎さん風)。