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~エルセとさめのぽき'SPLASH' FIRST ONE-MAN LIVE~ 弾けた想い瞬く星々が映し出した輝き『ありがとう』
2021年6月27日にエルセとさめのぽき”初”となるワンマンライブ”SPLASH” FIRST ONE-MAN LIVEが(配信プラットフォーム:Z-aNにて)開催。レポートと言うには些か遠いものですので、感想が主とはなりますが、多少なり内容等もお伝えできればと思います。
現在は冒頭の一部分のみエルセとさめのぽきyoutubeチャンネルにて、ご視聴いただける形となっております。
エルセとさめのぽき 2nd ALBUM『SPLASH』
2019年8月9日から12日にかけてコミックマーケット96(C96)にて、会場限
定で販売された 1st ALBUM『DEPTH』からおよそ2年。様々な活動を経て物語を展開してきたエルセとさめのぽきが、2021年5月1日に 2nd ALBUM 『SPLASH』を発売。同時に驚きの発表がありました。
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— エルセ🦈💙本日20時 ワンマンライブ同時視聴配信 (@Else_PJblue) May 1, 2021
🌊エルセとさめのぽき 2nd ALBUM
「SPLASH」リリース記念ライブ
【SPLASH FIRST ONE-MAN LIVE】
💐2021.6.27(日) 開催決定
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エルぽき初のワンマンオンラインLIVE
私たちの本気を、見に来て欲しい…! pic.twitter.com/FTJC7dGjIl
━━━━エルセとさめのぽき初となるワンマンライブの開催。
これまでも幾つかのイベントやライブ等を行い、また参加してきたエルセとさめのぽきですが、”初”のワンマンライブ開催ともなると感動もひとしおってもんです。ただでさえ喜びを禁じ得ない 2nd ALBUM の発売なのに、ですよ。押し寄せる喜びの波に沈んでしまうかと思いました。加えてリリース記念ともなれば、同アルバム内の新曲もライブで聴けてしまう。以前、エルセ自身が「ワンマンライブがしたい」と思いの丈を語っていたこともあり、嬉しさはもちろんのこと、開催おめでとうの気持ちが溢れて止みませんでしたね。
https://pjblue.fanbox.cc/posts/1764554
誰も知らなかった海の底
会場の待機中に流れていたBGMが止まると、いよいよライブが始まる……! ドキドキと緊張が漂う中、これから始まるエルセとさめのぽきの物語に心が弾みます。静けさを思わせる空が映ると、そこで目に飛び込んできたのは────美しさに彩られた海底。色とりどりの珊瑚の数々が花のように咲いていました。綺麗という他ない美しさに目を奪われます。ステージの上空には、差し込まれた光に反射する白い星。
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……お気付きの方もいたのではないでしょうか? かくも鮮やかな珊瑚の風景は、以前にMVでも使用されていた『Under Water』のセカイなんです。つまり、エルセとさめのぽきは”Under Water"で我々にんげんさんを待っていたんですね。加えて、ステージ上空に浮かぶ白い星。どこかで見たような……。そんな印象を抱いた諸氏も少なからずいたでしょう。あれは『星詠みの唄』でエルセの頭上に輝いていた星なんです。だとすれば、エルセとさめのぽきの届ける”歌”と、にんげんさん達の”声”が、ライブによってまたひとつに『僕らのセカイが今、ひとつになる』わけです。これを冒頭から示唆されていたのだとしたら……とんでもないものを魅せられましたね。
1st song: バスルーム
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この曲は1st ALBUMの『DEPTH』に入っていた曲でもあり、新たに2nd ALBUM『SPLASH』に収録された曲でもあります。今までライブで聴いたことはあっても、中々聴ける機会が無かった。聴いたことがなかった。なんて方も多くいたのではないでしょうか。今回の『SPLASH』に収録されたことで、また多くの方に『バスルーム』という楽曲を聴いていただける機会が増えたのは、とても嬉しかったですね。
「皆、今日は来てくれてありがとう。最後までよろしくね」
イントロの中、エルセの告げる言葉がステージに響き、溢れ出す泡沫が浮かび上がると、やがて顔を出す曲のタイトル。ワンマンライブの最初を担った一曲目は『バスルーム』。切ないメロディ奏でる旋律から、サビに向けてその勢いを増していきます。後半になるにつれて、感情的な表現を魅せていくエルセの歌声に是非とも注目していただきたい曲。ライブ中『その手を その手を 今は離したくない』と手を伸ばすエルセとバスルームのセカイが重なって映るのがまたグッとくるんですわ。ライブになると、想い馳せる感情表現がより一層増して胸を締め付けるんです。泡沫の夢とでも言いましょうか、その儚さに思わず涙してしまうような切なさ映える楽曲だと思います。沈みゆく中、波間に揺らめくような青い光。サビに向かうメロでは、セカイを好きだと思うその眩しさを表すように黄色く光るライトが印象的でしたね。サビでは音に合わせた照明と、溢れる感情のように光るのがまた素敵さを彩っていましたね。
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2nd song: .NEW WORLD(reverse)
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白くぼんやりと照らすライト。歌い出し直前、ぱぱっと照明が瞬くと照明が消え、歌い始めに煙から浮き出るようにタイトルが現れる。そう────新しいセカイです。さめのぽき自らがこだわり、制作をしたあのインクドロップの演出を……!? と震えましたね。
制作……!? と気になった方は後述のツイートを。
是非ともチェックしていただきたい内容です。
さめのぽきがいかにこだわって制作をしたのか、垣間見ることができるでしょう。
そういえば🦈
— さめのぽき (@samenopoki) April 26, 2020
結構な人たちが勘違いをしているようなので補足すると、
こちらすべての映像はさめのぽきが海の底で撮影したものです(素材とかじゃない)
そしてせっかくなので、当時、限定公開してたこちらの制作裏側を綴った記事を全体公開した🐙
「.NEW WORLD」ができるまでhttps://t.co/sIU6aAFZeM https://t.co/WqXnRinQKO
今回のライブの『.NEW WORLD』では、本来の歌唱パートを反転して歌われていたんです。 エルセとさめのぽきのパートが逆転することで、エルぽきにおける視点の変化を感じることができるのが『.NEW WORLD』(reverse) 。二回目をテーマにした」special EP「take2」にて収録がされている楽曲となっていて、MIX等の工程もやり直しているという驚きの一枚なんですわ。まさかライブで聴くことができるとは思いもしませんでした。ライブでの revese 披露は”初”だったこともあり「reverse!?」なんて驚くのは必至。普段ライブでは歌うことのない「ハローハロー」を歌っていたり、歌詞中にある掛け合い「叫んで 走って 探した 見つけた」の探したで眺めるエルセ。さめのぽきによる「うぉーおーおー」のアレンジだったりと、テンションがあがらないワケがない。照明に関しても、始めのほわーんとしたメロディ時に白く灯るライト。赤、青、黄と順に変わるライト。ハローハローの部分で一気に光り出すライトとレーザーは、セカイにおける主張や濁り、染まり、混ざり合い等を意識してるかのように感じました。後半のハローでは何色ものライト、レーザーでステージを彩ると、最後には水色で締める。エルセが辿り着いたワケです、セカイに。いやぁ……とんでもないですね。後からMVを見返してみたのですが……ライトに使われた色の構成は、MVで使用されていたインクと同じ色にしていたのではないでしょうか。後半のレーザーやライトの色が増えるところや、ライトが白のみ(歌詞は白と黒、背景も白、または黒の場面)等、その点をしっかり意識していたのではと感じました。細微に至るまでこだわりが詰め込まれていて、圧巻の一言。これを最高と言わずして何と言えようか。他、後半の掛け合いでのカメラの切り替えから、二人による 「このセカイを」「そのセカイを」『信じている』の流れは震えましたね。それだー!なんて思わず声が出そうでした。MVも含めて、何度でも『.NEW WORLD』に浸っていただきたいですね。
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3rd song: 深海列車
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目覚めた我々の前に映り込んだのは、深海の情景。走る列車の疾走感を思わせるタイトルがまたいい。切り裂いた夜風は~から入るベースラインとドラムが、ガタンゴトン、タタンタタン。と走っているように感じます。
鬱屈している日常にうんざりしており、何処かへ消えてしまいたい気持ちを抱えながら、列車に揺られている人物像が浮かびます。水平線の先に何かを求めて手を伸ばす。やがて、幼い頃に手を伸ばせばあった”なにか”と巡り会うワクワク感を思い出すと、いつもの鬱屈していた日常でも違って見えた。そんなストーリー展開も感じます。個人的にではありますが『深海列車』は、どこか『銀河鉄道の夜』を彷彿とさせるんですよね。
ステージに瞬く照明は、さながら移り変わる景色から窓に差し込む光。列車の照らし出すライトのようでもありました。『深海列車』の曲中に「うぉおーおお! うぉおーおお!」だったりサビ前の「うぉーおーおーおー!」の部分があるのですが、汽笛感があってすごくテンション上がるんですよ。列車が進んでる感じがするんですわ。これがまた最高にワクワクさせてくれるんです。我々もあの時、間違いなく深海列車に乗っていたんだなぁと。窓の縁に腕をついたりして、映り込むその景色に目を輝かせたりするワケです。『さぁ、皆もっと声出してこう!画面越しでもちゃんと届いてるからね!』曲中に入るエルセの掛け声で更にテンションが上がりました。そりゃあ熱も入るってもんです。 うぉおーおお!の部分は是非とも声を出して皆で盛り上がりたいですね。エルセとさめのぽき、そして深海列車が我々を連れ出してくれることでしょう。
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4th song: ghost
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水面にポツポツと波紋が起き始めると、その波紋から揺蕩うように浮かび上がる曲のタイトル『ghost』。あるようでいて、そこにない。朧げに映し出されるタイトルがそれを表しているようで、あぁ……ghostだなと。青と紫を主とした暗がりを意識した照明が印象的でしたが『亡霊が 呼吸する』のところでは、光が差すようにライトが白く変化したのを見て、見えずとも、映らなくとも、確かにそこに息づいているんだよな……。と震えました。『ghost』は揺蕩う様なメロディがいいですよね。加えて、波間にゆらゆらと光が差すようなライト表現が最高でした。曲の後半にある『ずっとずっと わかっていた』と伸びるエルセの歌声がとても好きなんですが、ライブで歌う『ghost』は、気付いて。届いて。と強く叫んでいる様に聞こえたのがなんとも切なく感じましたね。収録されている方では、上記の部分はフェードアウトしていくんです。その想いは、声は、消えてしまうんです。儚さが刺さる一曲ですな……。2nd ALBUM『SPLASH』に記載されているライナーノーツを読んでから聴くと、より『ghost』のセカイに浸れること間違いなし。まだ読んでいない方は、是非ともチェックを。
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5th song: Bardo
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ゆらゆらと揺らめく炎から現れるタイトル。遥か太古から受け継がれ、紡がれ、音、歌は旅をしてきた。それは今も尚────残り続けている。
今回の『SPLASH』にも新たに収録されている『Bardo』は『RPG』をテーマにして制作されたコンピレーションアルバム『ADVENTUNE』にて収録されている一曲でもあります。同アルバムに参加したエルセとさめのぽきは『吟遊詩人』をテーマとし、ダークな、血生臭い感じを出したいと生み出したのが『Bardo』。曲のタイトル演出とステージ周りに灯る赤い照明は、まるでその旅の過酷さを物語っているようでした。どこか重苦しい雰囲気であり、ズシリとしたメロディの始まりがまたいいんですよ。砂塵の舞うような荒れた苦難の道を幾度となく歩み、それでも旅を続け、何度も紡いできた。ボロボロになりながらも歩みを進めるその姿が目に浮かぶようです。いやぁ……一段と増した『Bardo』のかっこよさに震えましたね。ライブで聴くと、よりかっこよさが映えるんですわ。歌い出し含め、さめのぽきの歌うパートが多かったことも驚きでしたね。エルセとさめのぽきの楽曲ではありつつも、エルセとさめのぽきのセカイにはない一曲。アンダーで、ダークさ放つ雰囲気を体感しましたね。
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6th song: 『 n a g i 』
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私の大好きな曲。聴いてください────『 n a g i 』
エルセの言葉が、声が、ステージに響いた。
寄せては返す波の元から運ばれてきた曲のタイトルは『 n a g i 』。
爽やかなメロディでありながらも、どこか秘められた切なさが胸を打つ。
風の凪いだ瞬間、ふとした一瞬、感じたものは何だろうか────。
風のそよぐ爽やかな印象を受ける『 n a g i 』ですが、波が押し寄せるような、ぐっと胸を締め付けるような切なさがあるんですよ。その表現に感情を強く動かされるんですわ。儚げで優しく『凪』と呟く様に。呼びかける様に強く『凪』だったりと、エルセの歌う表現にも注目です。特に落ちサビからの「思い出すよ、凪」の流れがとても好きですね。はっきりとしていながら優しく”凪”と呼ぶエルセの声に、私の涙が凪ぐことはありませんでした。もうね、決壊です。間奏部分での旋回するカメラワークは、初めて『 n a g i 』を聴いた時に浮かんでいた情景のイメージと重なって、思わず「うぉぉ……」と唸ってしまいました。照明に関しても、点灯を抑え目にしていた部分があったのではと思うのですが、それがまた束の間に起きた”凪”を表現していたのではないかと感じましたね。
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2nd ALBUM『SPLASH』同アルバム内の新曲である『 n a g i 』は、ワンマンライブ開催より前の2021年6月17日にエルセとさめのぽき10th singleとしてMVを公開。その目に映り込む細かな描写に見入ること間違いなしです。
同日に公開記念として配信、また弾き語りSpecial LIVEを行いました。楽曲、MVについての話にも触れていますので、まだ見てないという方は是非ともチェックを。聴いた時に感じた『 n a g i 』とは違った印象や解釈が得られるのではないでしょうか。
その他、エルセとさめのぽきのpixivFANBOXに『 n a g i 』における楽曲制作の部分等を【特別編】と称して、さめのぽきが説明、解説されている動画が上げられているんです。こちらも是非チェックしていただきたいですね。
https://www.fanbox.cc/@pjblue/posts/2393863
「衝動」
場面は暗転し、我々の前に映し出されたのは────『衝動』。
寄せては返す 近付いて、離れて
触れそうで、触れられなくて
ふたり 見つめ合った
はじまる気がする
忘れられない、この季節が
これはいかんですよ……。
映像が終わり、画面が切り替わると目の前に広がっていた光景。
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それは━━━━煌びやかで幻想的な『SUPERNOVA』のステージでした。
7th song: 『まぼろし』
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ぼんやりと一文字ずつ浮かび上がった『まぼろし』。泡沫の如く儚さを感じるタイトル演出は、衝動の最後に映し出されていた『まぼろし』の淡い文字と重なるんです。言葉は潮騒にのまれ、記憶でさえも朧げで。あの夏、あの声は────曖昧なまま。漣に伝い落ちる雫は弾けて消えてしまい、淡く浮かぶ面影に幻を映している。
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驚きでした。まさかライブステージとしてこの美しい景色を目にすることができるとは……。衝動の映像といい、まぼろしの入りがもうずるい。押し寄せる感情の波に為す術もなく崩れ落ちるのみ。ただでさえ霞んでいるまぼろしを捉えることなど出来ないというのに、目の前までもが霞んで揺れていました。純粋な音で構成されたメロディと詩的な表現による歌詞が胸に刺さるんですわ。真っ直ぐに感情をぶつけてくるエルセの歌声が響くんですよ。ライブともなれば、尚のこと”歌”と”詩”に聴き入ってしまうんです。愛や恋の説明も~の部分では、楽曲にはないハモりを入れていたのが印象に残っています。いやぁ、最高でしたね……。本当に大好きな一曲です。
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”IF”夏の三部作の一章として発表された同曲。Project BLUEが新たな仲間を加え、制作された楽曲でもあるんです。あの夏に受けた衝撃はとんでもないものでした。予告映像、アニメーション、まぼろしのMV。ひとつひとつ、その全てに魅せられたのです。エルセとさめのぽき、Project BLUEの織り成すセカイ、映像に詰め込まれた美しさに心を奪われるんですよ。楽曲だけでなく、MVも含めて『まぼろし』の魅力を感じていただきたいですね。
その他の予告や楽曲MVも要チェックです。初めて見る方はもちろん、改めてMVを見返すことで、エルセとさめのぽき、Project BLUEの魅力を感じることができるのではないでしょうか。その目に映り、その耳で浸るセカイは、決して”まぼろし”ではないのですから。
他、pixivFANBOXにて『まぼろし』のディレクターを務めた黒井心さんによる制作秘話を覗くことができます。こちらも是非、見ていただきたいですね。
https://pjblue.fanbox.cc/posts/1910345?utm_campaign=post_page&utm_medium=share&utm_source=twitter
8th song: 『mirror』
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水面に反射し、揺られ、映り込む。背中を合わせあった曲のタイトルは『mirror』。それはとても遠く、とても近い歌声だった。ほら、今────”歌”が響き始める。
この後お届けする曲は、私にとってとっても思い出深い曲です。
歌詞の中に『この世界がなくなって もう一度やり直せたとしても また出会えるかな』っていう部分があるんだけど、もし私がもう一度やり直したとしても、こうやって皆まったく同じように出会うことはできないだろうなって私自身は思ってて。それくらい私の人生は”奇跡”みたいな出来事の連続で。それが偶然なのか、必然なのか、ちょっと考えてみてもわからないんだけど。今この曲を聴くと『奇跡みたいだね』って言っている歌詞の意味がすごくよくわかります。今日はこの歌を、私の"尊敬する人"に向けて。そして今日はそれだけじゃなくて、ここまで"出会ってくれた皆"に伝える歌にするね。(エルセ)
mirrorについての思いを話し、尊敬する方、出会ってくれた皆へこの歌を届けるんだと、エルセは言葉を紡ぎました。この時、この瞬間だからこそ、伝えられることがある。今日は、この日しかない。そう、mirrorに映り込んだのは────”奇跡”でした。
2020年3月15日にデジタル配信(それぞれのソロver)を開始。2020年3月22日に行われた「LAST V STANDiNG vol.2」では特別verを披露された同曲。今回のワンマンライブでは、エルセとさめのぽきver『mirror』を披露。まさか、お二方のmirrorを聴けるとは……。かなりレアだったのではないでしょうか。幻想的なステージの中、エルセとさめのぽきで紡ぐ『mirror』に、背中を合わせあった”あの瞬間”が重なって映りましたね。そして何より、エルセとさめのぽきの”セカイ”が其処にはありました。歌に、声に奏でられた思いが、胸に響いていたのです。出会いはきっと偶然などではないのだろう。だとすれば、それはまさに”奇跡”なのだと、言えましょう。
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I F ~僕らは何度も、君に恋する。~
蝉の奏でる声が響く中、水を浴びた向日葵は嬉しそうに花弁を揺らす。少女の見上げた先に広がるのは、どこまでも抜けるような青空。本格的な夏の到来を感じさせます。
9th song: 『8月31日』
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”さよならと言えたなら お別れも寂しくないよ”
この季節に起こった出来事を記すように。あるいは、思い出を書き起こすように。綴られた曲のタイトルは『8月31日』。夏の三部作、最終章。残る暑さに切なさの余韻を残して、君は背を向け歩き出す。
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まだ始まったばかりじゃないか……。余りにも早すぎる別れの訪れに「行かないでくれ……」と口から零れてしまいました。ベンチにそっと置かれる本が映された時の切なさといったらない。三部作を通して登場するこの”本”がライブ中に映った瞬間、ずるいじゃん……なんて思った方も多かったことでしょう。かく言う私もその一人です。ステージだけでも驚きを隠せなかったのに、IFシリーズにて登場した物までもがライブで映り込むなど思いもしませんでしたな……。転調前の歌詞をぽきさんが担っていたのですが、いやもう本当にカッコいいんですわ。ライブならではのアレンジはもちろん、ぽきさんの優しく落ち着いた声から溢れ出す力強い歌声が響くんですよね。それに共鳴するかのように透明感のある綺麗で真っ直ぐなエルセ嬢の歌声もまた素敵なんです。ラスサビの転調めちゃめちゃ好きなんですよね……。あれから約一年。三部作のどことない儚さと美しさを追想するようでした。数々の出来事は今も胸に。物語のページに刻まれている。淡い記憶や思い出、それがIFだったとしても。
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10th song: 『SUPERNOVA』
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このステージで一番ピッタリのあの曲を、まだ聴いてないんじゃない!?
行くよ!(エルセ)
空に瞬くは宇宙に広がる星々。煌めきに彩られた曲のタイトルは『SUPERNOVA』。胸に刻まれている月日は確かに息づいていて。だからこそ、思い出すことができるのだろう────何度でも。
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待ってました!と言わんばかりにコメントの波が押し寄せる。盛り上がらないワケがない。三部作を彩る上で、このステージにおいても欠かすことのできない楽曲。二章の『SUPERNOVA』が披露されました。中央に立つエルセとさめのぽきを中心に回るカメラワークがMVと重なり、一年前に見たあの日を、あの光景を想起させます。ふと目を閉じた瞼の裏には、美しくも鮮やかなセカイが生きているんですよ。気付けば、曲中に涙を零していました。いやはや、SUPERNOVAは感情の爆発を引き起こしますな……。悲し気のある雰囲気から一転。思いを胸に、先へと歩みを進めるように。ワクワクとした高揚感が背中を押してくれるようです。ライブで、このステージで歌われる『SUPERNOVA』に感無量ですわ。三部作を通してMVに登場していた『本』に加え、あの『祠』まで映された時は底にdeep inしてしまいましたね。今回のライブ、荷物は最小限でいい~の部分をぽきさんがしっかりと歌っていたのが印象に残っています。この掛け合い部分すごい好きなんですよね……。後半の『誰かが、誰かを想っているのだろう その中には僕もいて、キミも傍にいたんだろう』のフレーズも大好きなんですが、それを歌い上げるエルセ嬢の優しい歌声と、サビの綺麗に響く高音もまた素敵なんですわ。夏の三部作、エルぽきの夏。最高です。
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11th song: 『ブルーアワー』
あの日、私達はここで生まれて、すべてが始まりました。
そして今も、これからも、皆のいる世界に歌を届け続けます。
この記念すべきワンマンライブの日、大切なこの場所で。
私と、ぽきさんと、ぽきさんの弾くピアノで、
この特別な曲を歌いたいと思います。
聴いてください。ブルーアワー。(エルセ)
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”君と出会えて、何が変わったか”
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優しい旋律に導かれ、訪れる日没前を染め上げるのは『ブルーアワー』。青く彩られたセカイは、海の底から見上げた先に広がる”BLUE”と溶け合っていく。
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弾き語りver.で行われた『ブルーアワー』のしっとりと儚さが香るエルセ嬢の歌声が耳に、心に染み渡ります。透き通る声と旋律に紡がれる詞と切ないメロディが胸をぐっと締め付けますな……。実はこの曲が披露された時間も日没前と重なっていたんです。あの時、あの瞬間、海の底にて広がる青さと『ブルーアワー』が重なり、世界が溶け合っていたんですわ。
同曲で思い出されるのは「LAST V STANDiNG vol.2」の前哨戦として行われた「さめのぽきとツラニミズのふたり会」。エルセとさめのぽきの楽曲を、さめのぽきのみで歌うならばぴったりだと、弾き語りによるブルーアワーをぽきさんが披露されたのですが、その際に楽曲について”実は、さめのぽきからエルセという存在に対しての問いかけにもなっている”と語っていたこと。そして……今回の記念となるワンマンライブ、弾き語りでのブルーアワー。もうね、感情が込み上げてしまいました。
pixivFANBOXにて「ブルーアワー」ができるまでをさめのぽきが綴った記事がありますので、楽曲と合わせて是非ともチェックしていただきたいですね。
https://pjblue.fanbox.cc/posts/600426
生まれ落ちたあの日、始まった物語。 落ちた雫によって起こされたほんの小さな波紋は、そのうち幾つもの波紋を呼んだ。ひとつ、またひとつと重なり、繋がって。大きく広がっていく。
12th song: 『OUTRODUCTION』
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”巡り会うこと 簡単じゃないだろう”
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時の流れを映し出すかのように現れる曲のタイトル『OUTRODUCTION』。陽だまりのようにあたたかく照らすライトが、日々の彩りが間違いなく美しいものであったことを映すようでした。歌声に込められる優しさがしっとりと心に染み渡ります。2nd ALBUM『SPLASH』を聴いて感じたのは、やはりエルセ嬢の大きな成長が顕著に現れているなと。感情をストレートに押し出す力強さはそのままに、丁寧かつ繊細さが大きく加わり、魅力がグンと増したように思えました。透明感のある優しい歌声がより胸に響いて届きます。
ブルーアワーからの『OUTRODUCTION』にやられた方も多かったんじゃないでしょうか。そも、今回のライブ。演出等はもちろんのこと、セットリストが非常にずるい。今回に限らずですが、ライブにおけるエルぽきのセトリにいつもやられるんですわ。言うなれば、最初からクライマックス。エルセとさめのぽきの織り成すセカイに気付けば浸っている上、いつの間にかノックアウト。海の底にdeep inしてるわけです。底がキンキンに冷えてやがるぜ……。曲中のコメント欄には『ありがとう』の言葉が溢れていました。
巡り会うことすら叶わなかったかもしれない。それでも、私達は出会えた。思い返す度、素敵な思い出の数々は色褪せることなく胸に、心に残っている。時間が流れていったとしても、確かなものとして。
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エルセの気持ち
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────今回のライブは 『ありがとう』 をテーマに作り上げたい。ライブに向けて沢山の準備をしてきたけれど、自身の胸の内にある”ありがとう”の思いは少し自信のないものだったと言います。それはどういったものであったのかを彼女は言葉にすると、ここまでライブをしてきて、歌を届けてきて。次第に自信のなかった”ありがとう”に変化があったことを話してくれました。
「皆からのありがとうの気持ちにしっかりと応えたい」
「活動を始めてから今まで、皆のありがとうが傍にいてくれた」
だから、沢山のありがとうのお返しの気持ちは今までよりも強くなれた自分で言いたいんだと。感謝の想いをProject BLUE、ぽきさんへ。そして、最後に披露する楽曲における最後の一言をファンの皆に向けて────。
13th song: 『STAR』
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”どんな時でも、見失わないの”
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流れ、瞬く星の通った軌跡に残る曲のタイトルは『STAR』。
曲が始まると、ステージのバッグに今までの楽曲のMVが瞬くように映し出されていました。それはまるで、エルセとさめのぽきの軌跡を、物語を映すように。とんでもない演出に魅せられ、前が霞んで見えません。押し寄せる感情の波に涙をだだ流していた私ですが、海底から浮かぶように現れる歌詞がまたすごい。我々が深海にしっかりといるんだなということを感じることもできましたよね。水色と黄色のライトがまた『海』や『星』を表しているようで綺麗でした。後半には、バッグスクリーンにエルセの姿が映っていたんですわ。初めのうちは、想いの数(言葉)が星のように瞬いているのかと思っていたのですが、なんと沢山の光る文字によって形を成していたんです。驚きですよね。いやはや、アーカイブを見るまで私は気付くことができませんでした。ラストには、最後に伝えたいとした一言。『ありがとう』の文字(歌詞)が大きく映され、カメラが引いていくとそこに『エルセとさめのぽき』が映るという場面は本当にやばかったですね。他、エルセ嬢が涙を拭うシーンでやられたのは私だけじゃないはず。曲の締めも、ライブならではのゆったりとした演奏で終わるという余韻がすごかったです。最高でした。
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想いの数々。瞬く星々に照らされ、その輝きは増していく。
そして、物語は────続いていく。
全てに出逢えた奇跡に”ありがとう”
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他、『STAR』のMV公開記念として、楽曲とMVについてを語った配信もありますので、MVと合わせてこちらも是非。
Encore: 『星詠みの唄』
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”僕らのセカイが今、ひとつになる”
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飛び出す照明の光から現れた曲のタイトル『星詠みの唄』。
エルぽきのライブと言えば!これなくして終わることなどできません。エルセ嬢の「せーの!」に合わせて、コメント欄には「うぉーおーおー!」の波が押し寄せます。盛り上がらないワケないんですわ。思わず、拳を上げちゃうくらいテンションあがってしまいました。これでもかと上がる熱に、いつしか涙は引っ込んでいましたよね。もう楽しくて楽しくて。エルセ嬢による掛け声だったり、まだまだ足りないよ!という煽りに会場のボルテージもグングン上がる。たまりませんな。カメラワークに関しても、星詠みの唄にある「ダダダ!」という音に合わせて切り替えされていたのが最高でしたよね……。
ライブを終えて
2nd ALBUM『SPLASH』のリリース記念として行われた、エルセとさめのぽき”初”のワンマンライブ。私個人としても、とても待ち望んでいたライブであっただけに押し寄せる感情の波もとてつもないものでした。それだけでなく、同アルバム内の楽曲をライブで聴けるというのは、とても嬉しかったですね。今回のライブは、本当にエルセ嬢の成長を感じられましたよね。それによって、ぽきさんがアレンジ等できることも増えているのかなと思っています。エルセとさめのぽきの物語、セカイに、浸り感じることができたのはこれ以上ない幸せであり、最高のライブでした。エルセとさめのぽきの歩む物語。今後も見逃せませんね。
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#エルぽきSPLASH (ツイッタータグ)
”SPLASH” FIRST ONE-MAN LIVEを作り上げた方々も忘れてはなりません。
#エルぽきSPLASH
— Kodai Takao 🌊 (@kodai100_tw) June 27, 2021
制作ディレクションと色々開発とカメラオペレーションを頑張りました☺️
全リアルタイムでこのボリュームの背景、しかもステージを移動するなんて、ぽきに頼まれた時は本気か!?と思いましたが、なんとか頑張りました...
(皆さんがTLに上げてくれていた写真を拝借しました...!) pic.twitter.com/cbWVXQfEZ7
さて‼️今回のライブにて
— さめのぽき (@samenopoki) June 27, 2021
もちろん照明演出と全体演出を担当しました‼️
#エルぽきSPLASH 奇跡の一曲
「STAR」では、
Murasaqiさんのリアルタイムリリックモーションとコラボレーション‼️
(画像お借りしました💙) pic.twitter.com/v9Ne7zcc24
遅くなりましたが、 #エルぽきSPLASH 観に来てくださった皆さんありがとうございました!
— 黒井 心 (@kuroi_shin) June 27, 2021
配信オペの一部と、タイトル文字演出を担当させてもらいました!
夜な夜な、全曲どういう演出でタイトル出したらみんなに喜んでもらえるか考えるのがクッソ楽しかった!! pic.twitter.com/YUsqIX8lYl
最高のライブ、ステージを、本当にありがとうございました。
(抜けている方がいたら申し訳ありません……!)
エルセ FIRST SOLO LIVE「ひとりでも、ひとりじゃない。」
エルセ単独によるソロライブイベントが、2021年8月31日に開催されました。 このライブでは、ゲストを迎えて行われた他、ゲストのオリジナル曲をエルセがcoverするというなんとも驚きのイベントなんですわ。
”エルセとさめのぽき”ではなく、”エルセ”が1人で立ったステージ。彼女の姿を、想いを、是非あなた自身の目で見届けていただきたい。
最後に
Project BLUEの皆様、エルセとさめのぽきのお二方。
開催までの沢山の準備、当日における立ち回り等、
本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。
本当に大好きです。
素敵なスクリーンショットを提供してくださった、にんげんさんの皆様。
ご協力いただき感謝いたします……!本当にありがとうございました。
そして、ここまでの長文を読んでくださった皆様。
ありがとうございます。皆様にも多大なる感謝を。
(映司@Eiji10821)