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GOTSのバージョンが変わると使えなくなる薬剤がある



GTOS Ver.7.0で今までの柔軟剤が使えなくなった(捨てるのもったいない)

今まで使っていた、Evo Care Vital という柔軟剤がGOTSの新基準で認証から落ちておりました。認証の移行期間があるのですが、それも終わると完全に使用できません。ロットが小さい現在、完全に助剤が余ってしまい、GOTSでも使えないため、その分は損として破棄するのか、なにか特別なとき用に頑張って使って無くすのか。別の手間が発生し、コストも発生します。
「バージョンチェンジで、かき乱される」
と先人達がおっしゃっていた格言をまさに体感しました。

使う助剤が変わるとどういうことが起きるの?
(もう一回サンプル製作から)

これ自体も大きな問題で、仕上げの柔軟剤が変わると、風合いや、縮率も変わるので、別のものを作っているのとほぼ同じなってしまう。
そのため再度サンプル作って服のゆがみなどをチェックする必要があります。
実は、服作りは、生産途中のサプライチェーンの、どの工程が変わっても若干服の形やスペックが変わるので、完全に同じモノを作ることはできません
「別製品だけど限りなく元の製品に近い服」
を、みんなで工夫しながら作り上げていくことになります。
もう一度みんなでサンプルから作ることになるので全員に負荷をかけていまいものすごく申し訳ない気持ちになっています。

次の助剤すぐ見つかるの?(日本市場に入ってない問題)

別のサンプルを取り寄せなければ行けなくなったのですが、
ここで大きな問題がまた登場します。
日本に在庫がないので本国からサンプルから取り寄せることになり、タイムラグが発生します。

①本国からサンプル取得

②サンプルで試作作成 → ダメなら別の①捜索へ

③量産用助剤の認証機関への使用申請+登録

④量産助剤取り寄せ(ミニマムロット大きい)

⑤生産で使用

という形になります。
来週から作る! ということはできず、各工程で1ヶ月かかるとなると、最低でも5ヶ月異常の時間がかかってしまい、そうこう言っている内にまた1年に一度の認証の取り直しの期間が来てしまう。。。。
という、かなり相手方
(今回の場合は助剤を作っている薬剤メーカーがメインでその次がGOTSの新基準)
に振り回されてしまい、時間と材料をロスしてしまうのが現在の段階です。

原因は?どうしたらいいのGOTS?

原因は、まず助剤が日本に普及していないため、国外からの取り寄せが多発している部分だと思います。
こういったコントロールできないリスクもまだまだ多く、少しの変更に対してその対応を数少ない企業で対応をしないといけないのが現状です。
昨日も松本さんからここ3年でGOTS認証企業数が倍になっているとのことなので、認証を取って製造を続ける工場が増えればみんなで改変に対して吸収するバッファができてくるのかなと思います。

まだまだ足を踏み入れにくいと感じるGOTSの製品製作の現状ですが、2000工場あるインドなどはものすごい数のGOTS認証製品を製作し世界に販売しています。世界に負けない良い製品を作る日本であれば、GOTSをさらなるプラスアルファの武器にして日本の服を欧米に販売していけると思います。
前向きに取り組んで行きます。




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