#22 患者をどう増やす?病院広報戦略のこれから
本記事のポイント
・地域住民にどのようにアピールをするのか悩む医療機関向け
・一朝一夕とはいかない広報の効果
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昨日は「ゆる〜く 医療機関の広報を語る!」というテーマで、病院広報のスペシャリスト山田隆司さんをゲストにラジオLiveを1時間ほどやりました。
今日はそこからのお話になります。
救急車搬送は公立病院優先に?
民間病院への救急車搬送の優先順位が低く、公立病院に救急車が運ばれがちです。消防は自治体が運営しているため、当然自治体病院(公立病院)への搬送が優先されます。やはり自治体としては我が子が可愛いわけです。では、少しでも民間病院での救急車搬送件数を増やすためにはどうしたらいいのか?
口コミ浸透には時間がかかる
ホームページ、広報誌などをやられている病院もあると思いますが、やはり大きいのは口コミ。患者から患者へ、患者から地域住民へと評判が伝われば、徐々に患者は増えていきます。
病院主催で健康セミナーが開催されることがありますが、健康セミナーに参加される方々はどちらかというと健康な方々ばかり。セミナーを開催した翌日から患者が増えるというわけではありません。また、地域のお祭りに参加したりマラソン大会に救護隊として協力することにより、病院の名前をアピールしたりすることがあります。しかし、これもすぐに効果が出るものではありません。
日常的に地域住民と繋がる仕組み作り
東京の牧田総合病院は地域とのつながりを大事にされています。「みま〜も」という施設の見学に2018年8月に見学に行った時の写真です。
牧田総合病院の看護師の方が地域の方々と一緒に農作業をやられています。雑談をしながら作業をする中で、ちょっとした健康相談が話題になることも。看護師から営業をかけているわけではないのですが、結果的に健診や外来につながっていくわけです。
救急車要請時に選ばれるかどうか
いざ救急車を呼んだ時に、救急隊員から「どの病院を希望されますか?」との問いがあった時に、選ばれる病院であるかどうかなのだと思います。患者や患者家族に病院名を覚えてもらい、信頼してもらうためにはやはり普段からの地道な地域活動が重要なのではないでしょうか?