BGS
BGSにカードを出してみた。
PSAとBGSにはちょっと違いがあって、
BGSは
・アーティストプルーフ
・サインカード
をケースに入れるというだけのサービスがある。
PSAは現時点で店主が知っている限りではこのサービスがないので、
とりあえずアーティストプルーフやサインカードを守りたいので、
ひとまずBGSを使ってみようというお試し気分でBGSへ。
厳密にはBGSではなく、同会社のBASという部署に、
今回のサインカードやアーティストプルーフを出している。
Beckett社はBGS・BASの両機関を運営している。
(送り先が同じだったので間違いないと思う。)
BGS:Beckett Grading Servicesの略。
トレーディングカード等の状態をチェックする機関。
BAS:Beckett Authentic Serviceの略。
カードに限らず、サインが書かれた物をチェックする機関。
スポーツアイテム(野球のバットやボールなど)に書かれているサインを主にチェックしている。
という感じ。
同じBeckett社で部門が違うと解釈すればOK。
実は以前にPSAに問い合わせをした事があるのだが、
「アーティストプルーフは基本的に鑑定不可。
今後なんらかのサービスの更新をする可能性はあるが、
アーティストプルーフの中でも、
裏側(真っ白の側)にイラストが入っているものは、
ケースに入れるなどのサービスも難しいかもしれない。
表側(イラスト側)でも、
サイン以外に手が加えられているものは同様に難しいだろう。」
といった見解だった。
上記はあくまで問い合わせ当時の見解なので、
今後変わっていく可能性はあるが、
現状は無理だということ。
というわけで、
いくつかの趣味のカードをBGSにGO。
以前に一度どこかの記事で
BGSは信用出来るの?
という感じの話も書いたけれども、
こういったサービスは、
「適切なサービスを活用する。」
という事が重要であり、
BGSの良いところ、PSAの良いところ、
これらはそれぞれにあると解釈してほしい。
BGSが全てにおいてPSAに劣る、
または、
PSAが全てにおいてBGSに勝る、
といった事は意識しないでほしい。
ついでに店主はBGSが嫌いだとかそういうわけでもないので、
そのあたりも誤解しないように。
乱暴な言い方をしてしまうと、
「どんな形であれ、
カードの経年劣化を少しでも防ぎ、
そのうえで満足するコレクションが出来るならOK。」
というシンプルな考え。
今回の品については、
本当にただ単純にケースに入れてくれるだけでOKと思っている。
経年劣化を防ぐ手段としてとても大切なサービス。
一応念の為に書いておくと、BASでは
アーティストプルーフの裏にイラストがあったとしても、
そのイラストを描いたイラストレーターのものである保証は無い。
と思われる。
ただし、サインは違う。
このサービスのインボイス(見積もり詳細)を見ると、
「Primary Signer」という項目があり、
イラストレーターの名が描いてある。
これは、メインのサイナー(署名者)が誰であるかを依頼時に申請している。
サイナーというとわかりにくいだろうけれども、
「サインした人」という意味。
(MTGのカードであれば通常はサイナーは一人。
メインのサイナーが誰であるかどうかは、
寄せ書きの場合などに考慮することになる)
例えば、何かのカードに
MTG生みの親、リチャード・ガーフィールドさんのサインがあるとする。
その場合に当然それはイラストレーターのサインではない。
この時にBeckett社にガーフィールドさんのサインのデータがあり、
申請時に
「これガーフィールドさんのサインだと判明してください。」
と書けば、それをチェックするという事。
BASはそのサイナーがサインした物であるかどうかを、
筆跡などの情報を通じてしっかりとチェックしている。
ここ、結構重要。
ひとまず結果の一部を写真で紹介。
※カードの上部歪んでいるように見えるが、
これはスキャナを使用した時に光が映り込んだもので、
カードやケースに異常があるわけではない。
特に1~10点の評価も無く、
BGS特有の評価点
CENTERING
CORNERS
EDGES
SURFACE
の4項目も無し。
代わりに
カード名の下の部分に
「DOUGLAS SHULER」
の文字が。
おそらくこの部分で、
「これはセラの天使のβ版ですよー。
イラストレーターのダグラスさんのサイン入ってますよー。」
という表記なのだと思われる。
実際にわかりやすくするために、
別のカードも並べてみよう。
こんな感じにちょっと違う。
左がBGSで鑑定されたRevisedのデモチュー。
右がBASはサイン入りのBeta版のデモチュー。
そして、今回の目玉というべきか、
本命は《Time Walk》のβアーティストプルーフ。
そういえば帰ってきて気づいた事だけれども、
ケースに「1993 BETA ARTIST PROOF」と書いてあるという事は、
やっぱり一般的にこれはBETAプルーフという扱いで良いらしい。
名前がCEプルーフでもβプルーフでも指し示すものは同じだから、
別にそれがどうという事は何もないのだけども、
βプルーフのほうが呼びやすいし、わかりやすい。
アーティストプルーフはデッキに普通は入れないカードなので、
こういう保存方法をとりたいと思っていたもの。
実際のところデッキに入れたところで、
トーナメントに出ないのならあんまり関係無いと言えなくもないし、
それにオールドスクールのような例もある。
オールドスクールではルールによっては、
コレクターズ・エディション
インターナショナル・エディション
の2つをOKにする事もある。
アーティストプルーフなんて発行枚数も少なく、
滅多に出回っていないので、
これをデッキに入れたからといって、
大きく問題になるケースは多くは無いだろう。
・・・という余談は置いておいて、
兎にも角にも《Time Walk》は色々な意味で店主にとって大切な1枚。
特にこのアーティストプルーフはミューさんから託された品。
傷をつけるわけにはいかないと思っていたので、
こうしてケースに入れる事が出来てホッとしている。
小さな一歩だけど、
また1つ夢に前進。
他の方が託してくれた品も随時やっていこう。
1枚でも多く未来のMTGのために。
ではまた。
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