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「それは犯人が残していったCCレモンだと思うんだよね」と、すれ違いざまに聞こえてきた男性二人組の会話。何の話をしているのだろう。犯人と言ってるあたりからして何か悪いことをされたのだろう。残していったCCレモン、犯人が焦って置き忘れてしまったのか、はたまた犯人が現場に残したサインか。後者ならCCレモンというコードネームが付くであろうその犯人、漫画化したら黄色いマントをなびかせているだろうな。アメコミみたいな見た目だろうか。名探偵コナンの世界ではコードネームにお酒の名前が使われていたが、その漫画では各種炭酸飲料の名前がコードネームになるのだろう。阿笠博士のポジションはドクターペッパーで決まりだな。ちょっと危ない医学を専攻していそう。メローイエローは持ち前の色気でCCレモンに近づく女スパイあたりか。ピチピチのライダースーツを着ているに違いない。実はCCレモンの生き別れた姉弟だったりしそう。あ、でもメーカー違うしそれはないか。そういう設定はしっかりしなきゃいけない。ガラナは強そうだけど地域限定がどこかで弱点に反映されそう。ガラナを飲む時は好みのメーカーを覚えておこうとするも、いつもどこのメーカーを飲んだかすっかり忘れてしまう。嗚呼、ガラナのこと考えてたら飲みたくなってきた。北海道行きたい。どんぐりのパンが食べたい。北菓楼のおかき食べたい。北海道といえば、今朝六花亭の通販おやつ屋さんが届いたんだった。家に帰ったらマルセイバターサンドが待ってるぞ。と、そんな由無し事を考えながら、思考が二転三転する帰り道、徒歩の時間。さっきの男性に何があったのか聞きたいところだが、もう会うことはないだろう。犯人のCCレモンのことはもう忘れよう。マルセイバターサンドが待つ家に足早に向かう。このバターサンド、めちゃめちゃ美味しい。私はレーズンが苦手なのだが、これに限ってだけ食べることができる。他メーカーのバターサンドはなんとなく嫌な感じがしたが、これだけは、レーズンさえも美味しいと思わせる魅力豊かなお菓子なのである。家に着いてやることを済ませ、通販で届いた箱を開ける。多様な種類のお菓子が少しずつ沢山入っている。しばらくはお菓子に困らない生活ができそうだ。ふと、シャチハタのインクを補充しなきゃいけないことを思い出し、行動に移す。一ヶ月前からできていないことが、急に今できた。今日もなにもない一日だった。
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