ミニマム英語学習法による英語脳の作り方

私のnoteをご覧いただきありがとうございます。

 私の英語学習体験をもとに「ミニマム英語学習法」を皆様に提案したいと思います。私はほぼ独学で英検1級とTOEIC990点を取得することが出来ました。私の英語学習歴を振り返ってみると、この「ミニマム英語学習法」により身につけた英語力が、はからずとも今の私の英語のベースになっていると思います。
 私は帰国子女でも、英語圏での留学経験もありません。身近に英語話者がいたこともありません。ごくごく普通に日本で生まれ、日本で暮らし、英語は中学1年から公立中学でABCから始めました。高校は普通科です。大学は理系学部を卒業しました。今はエンジニアをしています。

なぜ「ミニマム」を提案するのか
 今も昔も1日24時間はすべての人に共通に与えられています。しかし、今日のインターネット時代の高度情報化社会では、一日のうちに学習に与えられる時間はかつてより少ないように感じます。そのような時間的に制約された環境下だからこそ、英語教材にあれこれ買い込んで手を出すのではなく、ミニマム英語学習法を私は提案したいのです。要は「設備投資(教材)を最小限(ミニマム)にし、リターン(総合英語力)を大きく。」という考え方です。これから私が使って効果的だった教材とその活用方法を紹介します。

中2と中3の英語の教科書

 私の英語力の基礎になっているのが中学校の英語教科書の徹底利用です。特に中学2年生の時に私は学校の定期試験対策として教科書の丸暗記を敢行しました。中学2年の英語は結構大切で、当時は過去形、助動詞、不定詞、動名詞、形容詞・副詞の原級、比較級、最上級など重要項目が盛りだくさんでした。
 その教科書丸暗記の具体的な方法はいたってシンプルです。まず最初に教科書を声に出して、ただひたすら繰り返し読む。そして教科書を見ないで暗唱できるほどになったら、今度は暗記した文章を教科書を見ずに紙に書き出す。私はこの暗記作戦を各中間テスト・期末テストの範囲ごとに行って、テスト前にはテスト範囲の教科書の英文を完全に丸暗記していました。 
 この声に出して教科書の内容を読んで頭にインプットし、声に出して再生し、さらに紙に書き出してアウトプットし、これらを何度も何度も繰り返すという行為が、中学の平易な英文を脳内で消化吸収して、いわゆる「英語脳」を作る素地になったのだと思います。 
  
ミニマム提案1:まず中学2年生の教科書とCDを買って、完全丸暗記すること。(前提条件として中1の英語レベルはクリアできていることになります。)2年生の教科書の暗記が済んだら、3年生の教科書を買い、基本文型と単語・熟語を暗記する。もちろん時間と余力があれば教科書の本文も暗記しても良いですが、中3の教科書にもなると文章が長く、時間が制約された条件下での完璧な丸暗記は困難なので、本文の丸暗記はオプションにします。これで中学校の範囲の英文法と単語・熟語は制覇したのと同然になります。教科書の出版社は問いません。教科書ガイドは本文の解説が充実しているので、値段は高くなりますが、いわゆる「教科書ガイド」を購入しても良いでしょう。

英文法頻出問題演習(駿台文庫)の利用

 高校時代に私が行った最も効果のあった勉強法は、駿台文庫から出版されている「英文法頻出問題演習」を答えを覚えるくらいまで繰り返し解くことでした。これができると大学受験or英検2級レベルの熟語と文法は対応可能ではと思います。言い換えれば高校レベルの文法と熟語はこれ1冊でOKです。

ミニマム提案2:「英文法頻出問題演習」の問題をひたすら答えを覚えるくらいまで繰り返し解く。目で追いかけて読むのではなく、答えを紙に書いてアウトプットをひたすら繰り返す。

リーディングは英字新聞、リスニングはNHKニュース

 ミニマム提案1・2の修了後に、リーディング教材としては国内で販売されている英字新聞、リスニング教材はNHK総合のニュースの英語の副音声をおすすめします。理由は日本語で事前にニュースの内容や背景を知ることができるので、英語で読み、聞いて未知の単語に出くわしても、内容から大体の意味がつかめるからです。(あとから辞書で調べると、結構意味は想像したのと当たっているものです。)特に英文を読むときには辞書を引きながら読むのではなく、辞書なしでトライすることをおすすめします。なぜなら、英語にはリズムがあります。これを体感してほしいのです。リズムがつかめないとセンテンスの中の意味のまとまり(節や句など)を捉えることが出来ず、内容が頭に入って行きません。辞書で単語を調べるのは一度最後まで記事を読み終わってからにすることをおすすめします。

ミニマム提案3:英字新聞を定期購読し、毎日英文を読むのを日課とする(一日最低1つの記事だけでも読む。良くないのはまったく読まないこと。目安は一日当たり30分から1時間ぐらい。)NHK総合のニュースを英語で見る(聞く)。必要ならば録画して繰り返し見る(聞く)。これを毎日継続して行う。

単語・熟語はどうする?
 語彙力も英語学習の重要な要素です。中学レベルの単語・熟語は前出の中2と中3の英語の教科書に出てくるものを覚えればいいと思います。高校レベル以降では各出版社から大学受験用やTOEIC対策用の良い単語集が出ているので、書店で実際に手に取ってみて、自分の好みで選んでいいと思います。熟語は前出の「英文法頻出問題演習」の熟語編で十分だと思います。

ミニマム提案4:高校レベル以降の単語集はお好みの1冊を覚える。

辞書について一言
 英和・和英辞書は、書店で実際に自分で中身を見て、自身の好みに合うものを選べばいいと思います。また、英検2級レベル以上の方は英和辞書から英英辞書にシフトすることを提案します。私のおすすめは「Longman Dictionary of Contemporary English」です。この辞書は英語学習者向けに編集されていて、英和辞書では感覚としてつかめない英語のニュアンスが分かります。また、英単語を英語で理解するという英語脳の構築にも役立ちます。さらに上級者にはシソーラス(類義語辞書)をすすめます。私が実際に今でも使っていているのは「Merriam Webster's Thesourous」です。実はこのシソーラスは普通に英英辞書としての機能もあり(発音記号と例文はありませんが)、語彙の定義付けがされていて、その定義別に類義語や反意語、関連語が列挙されています。ちなみに私はこのシソーラスを大学の通学途中に「読んで」いました。

ミニマム提案5:中級者は英英辞典を1冊、上級者はシソーラスを1冊そろえる。

ミニマム英語教材のまとめ
1.中2・中3の英語の教科書(中2教科書用のCDも)
2.英文法頻出問題演習
3.英字新聞購読とNHK総合の英語ニュース視聴
4.単語集1冊
5.英英辞典(中級者用)とシソーラス(上級者用)
1と2は順番に単独で行い、3と4と5はセットで同時に行うことを提案します。

以上です。

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