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小学生が英検3級のライティングで失敗しない為の、3つのポイント
ご覧いただきましてありがとうございます。
私はこれまで「えいごの実」という個人の英語教室を10年間続けて参りました。
「えいごの実」では、幅広い年齢・職業の方々と共に「英語」に関わるさまざまなゴールに挑戦してきました。
詳しくは、前回の自己紹介noteをご覧ください。
前回のnoteでは、私の英会話教室(えいごの実)で実践している、小学生に向けての英検3級対策の全体像についてご紹介いたしました。
今回は、英検3級対策の中でも、多くの生徒さんが苦労されるライティングの対策方法をご紹介します。
試験は各級、年々リニューアルされていますが、試験の流れは大きくは変わっていません。
単語、文法、長文、ライティング、リスニング、スピーキング。バランスのとれた4技能のスキルが試される試験です。
今回のnoteでは、小学生児童と英検3級でライティングに挑戦した際に重要だった3つのポイント(教材選び、短期集中、単語のグループ化)をご紹介させていただきます。
私の教室では、児童1人1人の “やる気”を本気で上げていくために実践している3つの事があります。
ポイント1. 教材選び
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1つ目のポイントは、英検教材の選び方です。
私の教室では、小学生児童と英検3級に挑戦する際は、英検3級問題集ではなく、英検3級過去問題集から学習を始めます。
一般的な書店には、英検コーナーが設けられており英検問題集(過去問題集、単語集、リスニング問題集、長文問題集、ライティング問題集、面接用の問題集)と幅広くそろっています。
このため、小学生児童のお母さんからよく「家庭学習用にどの教材をそろえたら良いですか?」と聞かれる事がよくあります。
私自身、書店に置かれている英検対策の問題集を集め解いた経験がありますが、練習問題が少なく、問題を解くための説明や英文法が詳しく記載されているだけの教材が多いと感じました。
小学4年生の生徒と英検3級問題集を解くと、中学3年間で学ぶ英文法を小学生でマスターすることが必要になってしまいます。
これでは、楽しんで英語を勉強するどころか、英検を受ける前に、英検問題集を解くだけで精一杯になってしまいます。
過去10年間、さまざまな生徒さんと英検に挑戦し、分析した結果、英検3級の合格を目標とした時、「ライティング対策」として、おさえて置くべきポイントは2つであることがわかりました。
試験で、出題される文法問題は3~5問
かなり高い確率で過去形、比較級、最上級、現在完了、動名詞、不定詞関係代名詞が出題される
この2つを踏まえると、英検3級に挑戦するために、小学生が中学生で学ぶ英文法を覚えこむ必要はなく(Be動詞から英文法を学ぶのではなく)出題確率の高い過去形から学ぶこと、つまり『英検3級の英文法』のみを学習することが重要であるとわかりました。(英文法が必要ない、ということではなく「英検3級合格」という成功体験をしてから、より深く英語の学習を進めることが、英語を楽しんで学んでもらうためには重要だと考えています。)
そして、「英検3級の英文法」にフォーカスして学習を進めるためには、英検3級問題集から取り組むのではなく、英検3級過去問題集から学習を始めていくことが重要となります。
英検3級過去問題集から学習を始めることで、ライティング、リスニング、スピーキングの対策にも時間を分配することが可能になります。
ポイント2. モチベーション維持のために"短期集中"
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2つ目のポイントは、短期間で英検対策を実践することです。
小学生児童のモチベーションを長期間保つことは難しく、長くて6カ月です。
私の経験上、小学生児童と英検に挑戦する際は、英検を受ける日程を決めてから短くて3ヶ月、長くて6ヶ月のスパンで効率良く、集中して学習していく事が必要となります。
短期間で英検3級の準備をする必要があり、この短期間で、4技能(リーディング、ライティング、リスニング、スピーキング)をバランスよく学ぶことが大切です。
このため、英検学習をスタートする1日目のレッスンがとても重要になってきます。
短期集中でモチベーションを維持するためには、最初の段階でモチベーションを高める必要があるためです。
英検3級からライティングが導入され、小学生児童にとって、ライティングは初めて経験することになり、不安を感じる生徒さんが多いです。
このため、まずはじめにライティング対策から取り組むことで、不安を自信に切り替えることが大切なのです。
私の経験上、小学生の児童が英検3級に楽しんで挑戦するためには、英検学習をスタートする1日目のライティング学習が鍵になります。
1日目のレッスンで、ライティングの条件に合った文章を完璧に仕上げる事が大切です。
生徒は、1問でもライティング問題が解けるようになるとやる気を上げたまま、次のライティング問題にも挑戦してくれます。
ポイント3. グループ化で単語を覚える
3つ目のポイントは、ライティングで使える単語を『グループ化』して覚える事です。
私の教室では、1つの単語に対しイメージを膨らませる訓練をしています。
例えば、 “weekend”(週末)という単語です。面接問題でもよく出題される単語です。
「週末」のイメージを膨らませていきます。
週末=遊ぶ(友達と遊ぶ)、公園(に行く)、レストラン(に行く)、お買い物をする、宿題(をする)、おじいちゃんとおばあちゃん(に会う)…などです。
これを英語にしてみましょう。
weekend=play with my friends, go to the park, go to the restaurant, go shopping, do my homework, meet my grandfather and grandmother…
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「遊ぶ」は “play”ですが、1つの単語で表現するのではなく “play with my friends” と1つのグループで覚えます。
主語の “I”を付ければ “I play with my friends” と文が簡単にできるからです。
「公園」と言う単語、“park”を “go to the park”とグループ化をすると“I go to the park”と文ができます。
このグループ化を覚えることで、過去問題にも答えることができるよになります。
例えば、
質問:
What do you enjoy doing on weekends?
解答例:
“I play with my friends (on weekends).”
質問:
Where would you like to go next weekend?
解答例:
“ I will go to the park (next weekend).”
このように、グループ化をした単語で自分だけのセンテンスが出来上がります。
他にも、“abroad”(海外)、この単語もよく出題されます。
「海外」のイメージを膨らませてみましょう。
海外=英語(を話す)、英語(を勉強する)、野球(をする)、サッカー(をする)、旅行(に行く)、飛行機に(乗る)、本(を読む)、地図(使う)...
abroad=speak English, study English, play baseball, play soccer, take a trip, take a plan, read a book, use a map….
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グループ化した単語と過去問題を見てみましょう。
質問:
Do you want to study abroad in the future?
解答例:
“Yes, I like speaking English.”
質問:
Would you like to study abroad?
解答例:
“Yes, I want to take a plane.”
Yes/Noで答える問題では、主語『I』の他に、動詞の『like』や『want』をつけると回答文が作りやすくなります。
ここで、気をつけておきたい点は、2つです。
1つ目は、時制に気をつけなければいけない質問文に注意する事です。
“What did you …. last night?”や “What would you… in the future?”
答える際に、過去形で答える問題かまたは、未来形で答える問題か質問文の語尾に気をつけながら答えましょう。
2つ目は、Yes/Noで答えられる質問文に注意する事です。
“Do you….?”や“Would you like …..?”
“Yes,....”または “ No,....”と書き始め、その答えの理由も書きましょう。
小学生児童にとって、日本語でも理解しにくい単語を『グループ化』する事で、単語をイメージしながら覚え(インプット)、ライティングで活用することで(アウトプット)、多くの単語を確実に定着させていくことができます。
ご自宅でもできる『グループ化』した単語を作るための3つのステップは、
1) 紙の中心に覚えたい単語を書きます。
2)覚えたい単語のイメージを、思い浮かんだ順に書き出します。
3)書き出した単語に、主語の“ I “ をつければ文が成り立つように不足してる動詞や名詞を加えていきます。
『グループ化』した単語が多ければ多いほど、答えがスラスラと書けます。
1つの単語のイメージを膨らませるプロセスは、『答えの準備』する大切な段階です。
ぜひ「楽しみながら」答えの準備をしてみてください。
次回のnoteでは、英検3級にライティングが導入された2017年から、小学生児童と一緒に作り上げてきた「小学生のための英検3級ライティング虎の巻」をご紹介させていただきます。
今回の3つのポイントと合わせて覚えておきたい4つの重要な構文とその構文に行き着くまでの苦労話もお話させてください笑