小学生が「英検3級の面接試験」で失敗しない為に、覚えておきたい3つの質問パターン
ご覧いただきましてありがとうございます。
私はこれまで「えいごの実」という個人の英語教室を10年間続けて参りました。
「えいごの実」では、幅広い年齢・職業の方々と共に「英語」に関わるさまざまなゴールに挑戦してきました。
詳しくは、自己紹介noteをご覧ください。
前回は、面接試験に向けてお子さまが事前に準備しておくべき持ち物や、面接会場での流れ、また面接の先生とのやりとりについてご紹介しました。
今回は、面接試験で使用するカードについてのご紹介から始めていきます。
面接試験で使われる「問題カード」とは
英検3級の面接試験で使われる『問題カード』は、試験日によって異なることがあります。
各日程ごとに異なるカードが用意されています。
受験者はその場で渡される問題カードに基づいて答える必要があります。
試験対策としては、どの日程で受ける場合でも、様々なテーマに対応できるように準備をしておくことが重要です。
英検3級の面接試験で使われる『問題カード』には、文章とイラストが一緒に載っています。カードの上半分には短い文章が書かれていて、下半分にはその内容に関連するイラストがあります。
面接の流れは、『問題カード』を使って行われます。面接の先生とお話ししながら進みます。
私の教室では、英検の面接対策として過去問題を活用しながら練習を行っています。しかし、過去問題集に掲載されている解答や解説は、小学生児童たちに分かりやすく説明するための情報が十分に記載されていないことが多いです。そのため、多くの過去問題とその解答・解説を分析しながら、児童たちが理解しやすいような説明方法や情報を工夫してきました。
私の教室で使用している面接用の教材は、英検3級の「過去6回全問題集」(旺文社)です。
生徒たちと繰り返し面接練習を行い、生徒たちの対応や感想をもとに2015年から2024年までの過去問題を分析した結果、面接試験の質問No.1〜No.3(文章とイラストに関する問題)は主に3つの質問形式で構成されていることがわかりました。
さらに、この3つの質問形式には、それぞれ3つの質問パターンや2つの質問形式に分類できることも明らかになりました。それでは、これから3つの質問形式についてご説明いたします。
3つの質問形式
1.問題カードをもらう/文章の読み上げ
面接の先生が『問題カード』を渡してくれます。
面接が始まると、受験者は『問題カード』に書かれた文章を声に出して読みます。
文章のタイトルから始めて、全ての文章を正確に読めるかどうかが見られます。
文章を読むときに気をつけたい4つのポイント
①ゆっくり、はっきり読む
まずは、急がずにゆっくりと読みましょう。はっきりとした発音で読むことで、聞いている人にしっかりと伝わりやすくなります。特に r, l, th の音に気をつけて、正確に発音することが大切です。
② 一文ずつ区切る
長い文が出てきたら、途中で区切り(コンマやピリオド)に気をつけて、一つ一つの文をしっかりと読み切りましょう。
③ 意味を考えながら読む
ただ声に出すだけでなく、何を言っているのか理解しながら読むと、もっと上手に読めます。例えば「Baseball Caps(野球帽子)」は、野球帽子の話だと考えながら読むといいでしょう。
④自信を持って読む
少し難しい単語があっても、間違えることを恐れずに、自信を持って大きな声で読みましょう。間違えても大丈夫です。
2.先生とのやりとり/文章とイラストに関する質問
面接の先生が『問題カード』を見ながら質問を進めていきます。
受験者が文章を読み上げた後、面接の先生からその内容について1つ質問されます。この質問は、受験者が文章の内容をどれだけ理解しているかを確認するためのものです。受験者は、文章の情報に基づいて正確に答えることが求められます。
次に、面接の先生から『問題カード』に描かれているイラストについて質問します。受験者はイラストを見ながら、その質問に答えます。
受験者であるお子さんたちは、『問題カード』に描かれているイラストや文章を見ながら、面接の先生の質問に答えます。質問は全部で5つあり、最初の3つは問題カードに基づいて進められます。最後の2つの質問(問4、問5)は、『問題カード』を使わずに、お子さん自身の意見や考えを答える形式となります。
お子さんが文章を読み上げた後、面接の先生からその内容に関する最初の質問(問1)が行われます。この質問は、お子さんが文章の内容をどれだけ理解しているかを確認するためのもので、文章の情報に基づいて正確に答えることが求められます。
『問題カード』は毎年異なり、テーマもさまざまです。そのため、『問題カード』の内容を事前に予測するのは難しいです。しかし、面接の先生がよくする質問のパターンを知っておくことで、どんな質問が出るかをある程度予想することができます。
小学生の児童たちと面接練習を進めていく中で、『問題カード』に書かれた文章やイラストに基づく質問には、3つの質問パターンがあることがわかりました。この3つのパターンを理解することで、面接の流れがわかりやすくなり、児童たちがどのような質問にどのように答えるべきかがはっきりしてきました。
面接カードで問われる3つの質問パターン
1. パッセージに関する質問 (No.1の質問は、疑問詞を使った形式で問われます。)
- 「Why?」 どうして?(理由を尋ねる質問)
例:Why is pasta a popular dish with many people? (過去問2021-3)
- 「What?」 何?(内容や事実を尋ねる質問)
例: What do some people like to do at home? (過去問2022-1)
2. イラストに関する質問(No.2の質問では、物の個数や場所が問われます。)
- 数を尋ねる質問(「いくつありますか?」など)
①How many 複数名詞….?(「いくつの~がある?」「How many」の後に名詞が続き、その後に主語や動詞が来る形)
例:How many people are wearing caps?(過去問2022-1)
② How many 複数名詞 are there…? (「そこにどれくらいの~がある?」
「How many」の後に名詞が続き、are there が続くことで、そこに存在する数を尋ねる形)
例:How many people are there in the boat?(過去問2020-2)
- 「Where?」どこにある? (場所を尋ねる質問)
例:Where are the magazines? (過去問2021-1)
3. 未来形や進行形の質問(No.3の質問では、未来のことや現在進行中のことについて問われます。)
- 未来形の質問/ be動詞+going to do(「これから何をするつもりですか?」など)
例:What is she going to do? (過去問2201-1)
- 進行形の質問/ be動詞+動詞ing(「今何をしていますか?」など)
例:What is he doing? (過去問2021-1)
3.自分の意見を話す/受験者に関する質問
面接問題の最後の2つの質問は、『問題カード』を伏せて行います。
最後の2つの質問では、面接の先生があなた自身について聞いてきます。たとえば、「週末に何をしますか?」や「好きなスポーツは何ですか?」など、日常生活に関する簡単な質問です。リラックスして、自分のことを自然に話すようにしましょう。
ここでは、2つの質問形式を確認しておきましょう。
2つの質問形式
1. あなたへの質問 (What, Where, How…?) (No.4の質問では、疑問詞で問われる)
面接の先生が「何をしていますか?」や「好きな食べ物は何ですか?」など、Whatを使った質問や、「どこに行きたいですか?」、「どこに行きましたか?」など、Whereを使った質問、「どうやって来ましたか?」など、Howを使った質問をしてきます。このような質問に対しては、自分のことをできるだけ詳しく説明するようにしましょう。
たとえば、もし「好きな食べ物は何ですか?」と聞かれたら、「カレーライスが好きです」とだけ答えるのではなく、「カレーライスが好きです。特に、母が作るカレーは野菜がたくさん入っていて、とてもおいしいです。」と、詳しく説明することで、より良い答えになります。
質問に対して詳しく話すことで、先生にあなたのことがよく伝わります。
例: What do you like to do when you are at home? (過去問2020-3)
例:Where do you want to live in the future? (過去問2021-1)
例:How did you come here today?(過去問2022-1)
2. あなたへの質問 (Yes/No) (No.5の質問では、Yes/Noで答える疑問文で問われる)
面接の先生が「Do you…?」「Are you…?」「Have you…?」という質問をしてくることがあります。たとえば、「スポーツが好きですか?(Do you like sports?)」「あなたは学生ですか?(Are you a student?)」「海外に行ったことがありますか?(Have you ever been abroad?)」などです。
このとき、お子さんは「はい(Yes)」か「いいえ(No)」で答え、そのあと面接の先生から次の質問がされます。たとえば、Yesで答えた場合には「Please tell me more(もっと詳しく教えてください)」と聞かれ、Noで答えた場合には「What do you want to do this weekend?(週末に何をしたいですか?)」といった質問に変わります。
No.5質問では、このように、YesかNoのどちらで答えたかによって、面接の先生の次の質問が決まります。
例:Do you like eating at the restaurant? (過去問2022-1)
Yes./ Please tell me more.
No./ Why not?
例:Are you a student? (過去問2021-2)
Yes./ What school subject is the most difficult for you?
No./ What do you like to do in winter?
例:Have you ever had a pet? (過去問2021-1)
Yes./ Please tell me more.
No./ What do you like to do when you are tired?
面接の質問に答える内容がわかったら、もう一度、大切なポイントをチェックしましょう!
①3つの質問形式
②面接カードで問われる3つの質問パターン
③2つの質問形式
必ず確認してみましょう。そうすることで、安心して練習に取り組めて、楽しく英語でお話しできるようになります。
次回は、面接の過去問題を使いながら STEP2. 『面接の先生との質問と答え方の練習。』についてご紹介いたします。