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小学生が「英検3級の面接試験」で失敗しない為の、答え方の工夫と対策ーその1

ご覧いただきましてありがとうございます。

私はこれまで「えいごの実」という個人の英語教室を10年間続けて参りました。

「えいごの実」では、幅広い年齢・職業の方々と共に「英語」に関わるさまざまなゴールに挑戦してきました。

詳しくは、自己紹介noteをご覧ください。

英検3級に合格するには、一次試験(筆記試験)と二次試験(面接試験)
両方に合格する必要があります。

一次試験(筆記)で求められる力
• リーディング(読む力)
• リスニング(聞く力)
• ライティング(書く力)

二次試験(面接)で求められる力
• スピーキング(話す力)

特に、二次試験の面接は「英語を話す力」を試す大切な機会です。

これは単なる試験ではなく、将来のコミュニケーション力にもつながる大事なステップです。

英語でのやり取りに慣れ、自信を持って話せるようになることが目標です。

面接では、面接の先生との会話を通して、実践的な英語力を伸ばすことができます。

また、英検3級の面接では、「問題カード」を使って質問が行われます。面接では、英語を話す力だけでなく、「英語を読んで内容を理解する力」も評価されます。

前回は、2024年版『英検3級過去6回全問題集』(旺文社)に掲載されている2023年度第2回の面接試験問題を使用し、3つの質問パターンと2つの質問形式に沿った答え方を解説しました。

今回は、2023年版『英検3級過去6回全問題集』(旺文社)に掲載されている2022年度第1回の面接試験問題をもとに、前回と同じく3つの質問パターンと2つの質問形式に沿った答え方をご紹介します。

答え方の説明に入る前に、改めて面接の流れを簡単にご紹介します。詳細は、こちらのnoteで解説していますので、よろしければご覧ください。
すでに流れを把握されている方は、読み飛ばしていただいて構いません。

英検3級の面接の内容のおさらい:
出題内容
英検3級の二次試験は、約5〜7分間で行われ、カードを使って進みます。
1. 文章の音読
カードに書かれた短い文章を声に出して読みます。発音やイントネーションが評価されます。

2. イラストに関する質問
カードのイラストについて、2〜3問の質問に答えます。例えば、「この男の子は何をしていますか?」などです。

3. 自分に関する質問
自分のことについて聞かれます。例えば、「スポーツは好きですか?」など、経験や意見を英語で答えます。

このような流れで進みます。

前回からのおさらい

英検3級 二次試験はこう進む! 実際に解いてみよう!

参考問題 1問目:  2022年 第一回

1問目は、2023年版『英検3級 過去6回全問題集』(旺文社)P.60-61に掲載されている、2022年第1回の問題を参考に解説します。

まずは、実際の問題カードを確認してみましょう。面接試験では、このカードを使って音読や質問に答えることになります。

また、英検3級の二次試験は、入室から退室まで約5分で進行します。この短い時間の中で、面接の先生に指示に従いながらスムーズに受けこてることが大切です。

問題カード A日程

2023年版『英検3級 過去6回全問題集』(旺文社)P.60-61

問題カードと5つの質問  (2022−1)

このページは、左側に面接で使用する問題カード、右側に面接の先生から質問のが記載されています。

左のページ(問題カード)には、文章の音読に使うパッセージとイラストが描かれています。

右のページ(質問)には、面接の先生が受験者に尋ねる質問が書かれています。文章の内容やイラストに関する質問、自分についての質問が含まれています。

2023年版『英検3級 過去6回全問題集』(旺文社)P.60-61

「面接カードから出題される3つの質問パターン」と「2つの質問形式」を活用して、どのような質問が出されるかを予想しながら答えの準備を進めていきましょう。

3つの質問パターン
① パッセージに関する質問 (No.1の質問は、疑問詞を使った形式で問われます。)

② イラストに関する質問(No.2の質問では、物の個数や場所が問われます。)

③ 未来形や進行形の質問(No.3の質問では、未来のことや現在進行中のことについて問われます。)

2つの質問形式
① あなたへの質問 (What, Where, How…?) (No.4の質問では、疑問詞で問われる)

②あなたへの質問 (Yes/No) (No.5の質問では、Yes/Noで答える疑問文で問われる)

前回からのおさらい

これらのパターンを意識し、実際の質問を予測しながら練習します。

予想できる質問パターン:実際の質問を確認してみましょう。

Questions :

-No.1 Please look at the passage. What do some people like to do at home?
      ⇩
1問目の質問
パッセージに関する質問
「What?」 何?(内容や事実を尋ねる質問)  

-No.2 Please look at the picture. How many people are wearing caps?
      ⇩
2問目の質問
イラストに関する質問
数を尋ねる質問(「いくつありますか?」など)  
How many 複数名詞….?「いくつの~がある?」

-No.3 Please look at the woman. What is she going to do?
      ⇩
3問目の質問
未来形や進行形の質問
未来形の質問(「これから何をするつもりですか?」など)  

-No.4 How did you come here today?
      ⇩
4問目の質問
あなたへの質問 (What, Where, How…?)
How…..?の質問

-No.5 Do you enjoy going shopping in your free time?
      ⇩
5問目の質問
あなたへの質問 (Yes/No)
Do you…?の質問 

今回の『問題カード』は、上記の質問パターンで進められます。

➖ 面接の先生: 1つ目の質問

“No.1 Please look at the passage. What do some people like to do at home?”
(パッセージを見てください。家で何をすることが好きな人たちがいますか。)

児童: 答え
“They like to make different kinds of ice cream.”
(彼らはいろいろな種類のアイスクリームを作ることが好きです。)

『どうやってこの答えにたどりついたのかな?』
No.1の質問は、“Please look at the passage. What ~?” です。これは『パッセージを見てください。何を~ですか?』という質問です。

No.1の答えを見つけるときは、まず「コンマ(,)」を探しましょう。そして、そのコンマの後にある「and(そして)」の後の文をよく読みます。
例えば、今回は、「Some people like to make different kinds of ice cream at home(いろいろな種類のアイスクリームを家で作ることが好きな人たちもいます。)」が答えです。

この文を見つけたら、代名詞を使って「They like to make different kinds of ice cream at home.(彼らは家でいろいろな種類のアイスクリームを作るのが好きです)」と答えるようにしましょう。
ポイントは、「コンマ」と「and」の後をしっかり見ること、そして代名詞を使って答えることが大切です。

答えを作るステップ

ステップ1.
文章の中で「,(コンマ)」を見つけましょう。その「,(コンマ)」のすぐ後にandがあります。そして、andの後にある文「Some people like to make different kinds of ice cream at home」が答えです。

                                     Ice Cream

Ice cream is a popular dessert. Many people eat it outside on hot summer days. People often buy ice cream at supermarkets, and some people like to make different kinds of ice cream at home.

ステップ2.    

代名詞を使って答えましょう。質問の中で出てきた人や物は、代名詞を使って答えます。代名詞は、人や物の名前のかわりに使う言葉です。例えば、「彼(かれ)He」「彼女(かのじょ)She」「(それ ) It」「(それら) They」などがあります。

今回の質問は、

“What do some people like to do at home?”  

“Some people”『ある人たち』は、2人以上のものや人を指すので、ここではtheyに置き換えて答えます。

また、質問で聞かれている内容に直接関係しない“at home”を答えの中で省略しても大丈夫です。回答はシンプルに行動に焦点を当てましょう。

最初の答え:
Some people  like to make different kinds of ice cream.

代名詞を使った答え:      
They like to make different kinds of ice cream.

No.1 答え
They like to make different kinds of ice cream.

➖ 面接の先生: 2つ目の質問

“No.2 Please look at the picture. How many people are wearing caps?”
(イラストを見てください。何人の人が帽子をかぶっていますか。)

児童: 答え
“Two people are wearing caps.”
(2人の人が帽子をかぶっています。)

『どうやってこの答えにたどりついたのかな?』

No.2の数を尋ねる質問は、 “Please look at the picture. How many 複数名詞〜?” です。

この質問は、『絵を見てください。〜はいくつありますか?』という意味で、絵をよく見て数を数える問題です。
「How many」 は、「いくつ?」や「何人?」を尋ねるときに使う表現です。たとえば、

  • “How many apples?” は「りんごはいくつ?」

  • “How many people?” は「何人?」

という意味になります。

答えを作るステップ

ステップ1.

ここでの質問は、“How many people are wearing caps?”(何人の人が帽子をかぶっていますか。)です。まず、帽子をかぶってる人を見つけましょう。

ステップ2.

質問のHow manyの部分に数を入れて答えの文を作ります。
たとえば、『Two people are wearing caps.(2人の人が帽子をかぶっています)』のように、フルセンテンスにして答えます。

今回は、2人の場合なので、質問の “How many” の部分を “Two” に置き換え、残りの文はそのまま読み進めていきます。

How many people are wearing caps?

Two people are wearing caps.

No.2 答え
Two people are wearing caps.

➖ 面接の先生: 3つ目の質問

“No.3 Please look at the woman. What is she going to do?”
(女性を見てください。彼女は何をしようとしていますか。)

児童: 答え
“She’s going to sit.”
(彼女は座ろうとしています。)

『どうやってこの答えにたどりついたのかな?』
No.3の質問では、イラストに登場する人物が何をする予定かを尋ねられることがあります。

この場合、イラストの中に「考え事をしているような吹き出し(バルーン)」が描かれていることがあります。この吹き出しは、その人物が未来に何をしようとしているかを示しています。たとえば、吹き出しの中に本を読む様子が描かれていれば、「その人物は本を読む予定だ」という意味になります。
吹き出しやイラストをヒントに答えを考えるようにしましょう。

答えを作るステップ

ステップ1.

答える際には、「be動詞+going to+動詞の原形(〜するつもりです)」 という未来形の表現を使うことが重要です。
ステップ2.
彼女が何をしようとしているのかを答えましょう。
主語は “She”、be動詞は “is”、その後に “going to” を使い、最後に動詞の原形 “sit” をつけて文を作ります。
これで、「She is going to sit on the bench.(彼女はベンチに座るつもりです)」 というように、彼女の予定をしっかり伝えることができます。
 be動詞 + going to + do (動作)
  ⇩   ⇩          ⇩
She  is         going to         sit

No.3答え
She is going to sit.
(She’s going to sit.)

➖ 面接の先生: 4つ目の質問

“No.4 How did you come here today ?”
(あなたは今日、どうやってここに来ましたか。)

児童: 答え
-“I walked.”
(私は歩いてきました。)

『どうやってこの答えにたどりついたのかな?』

No.4の質問は、“How did you come here today?”
『あなたは今日、どうやってここに来ましたか。』

この質問は交通手段を答えるものです。過去形の疑問文なので、過去形で答えます。

「どうやって受験会場まで来たか」を聞かれているので、歩いたか乗り物を使ったかを答えます。

歩いて来た場合:
1.I walked. 「歩きました」
2.I came here on foot. 「歩いて来ました」
と交通手段を使って答えます。どちらも正しい答え方になります。

乗り物を使った場合:
乗り物の前に by をつけます。
1.I came here by car.   「車で来ました」
2. I came here by bus.    「バスで来ました」
3. I came here by train.  「電車で来ました」
交通手段を使った答え方を覚えておくと便利です!

答えを作るステップ

ステップ1.
「どうやってここに来たの?」と聞かれています。
歩いて来る場合: on foot(徒歩) を使います。
乗り物を使った場合:by+乗り物 を使います。

ステップ2.
「私は〜しました」と過去形で答えます。
主語は I(私は)+動詞は came here(ここへ来た)+交通手段で表現します。

交通手段:
• 歩いた場合 → on foot を使う。
• 車の場合 → by car を使う。
• バスの場合 → by bus を使う。

No.4 答え
-I walked.
(I came here on foot.)

➖ 面接の先生: 5つ目の質問

“No.5 Do you enjoy going shopping in your free time?”
(あなたは自由な時間があるときに買い物に行くことを楽しみますか。)

5つ目の質問は、2つの質問が出題されます。

1つ目の質問は、Yes/Noで答え、2つ目の質問は、1つ目の質問でYesの場合とNoの場合で出題される質問が変わります。Yesのときは、もっと詳しく話すように求められ、Noの場合は別の質問が来ることが多いです。

  (Yesの場合の質問)

児童: 答え
“Yes.”
(はい。)

面接の先生:
“Please tell me more.”
(もっと説明してください。)

児童:答え
“I like to buy clothes.”
(私は服を買うことが好きです。)

  (Noの場合の質問)
“Do you enjoy going shopping in your free time?”
(あなたは自由な時間があるときに買い物に行くことを楽しみますか。)

児童:答え
“No.”
(いいえ。)

面接の先生:
“Where would you like to go next weekend?”
(あなたは次の週末にどこに行きたいですか。)

児童:答え
“I’d like to go to a museum.”
(私は博物館へ行きたいです。)

『どうやってこの答えにたどりついたのかな?』

No.5の質問は、“Do you enjoy going shopping in your free time?”
『あなたは自由な時間があるときに買い物に行くことを楽しみますか。』

まず「Yes(はい)」か「No(いいえ)」で答えます。

-「Yes」と答えたら、面接の先生が「もう少し詳しく教えてください」と言うので、いつ行ったか、誰と行ったか、などを話すと良いです。

-「No(いいえ)」と答えた場合、面接の先生は別の質問をしてくれます。“Where would you like to go next weekend?” 今回の例では「次の週末にどこへ行きたいですか?」といった質問です。I’d like to go to 〜を使って答えましょう。

「I’d like to go to 〜」を使うと丁寧で自然な英語表現になります。このフレーズは「〜へ行きたいです」という希望を表す丁寧な言い方です。「I’d like to 〜」は「I want to 〜」よりも柔らかくて礼儀正しい表現です。会話で使うと、相手に対して良い印象を与えることができます。

答えを作るステップ

ステップ1.
質問に、「Yes」か「No」で答えます。
Yes, I do. (はい、楽しみます。)
No, I don’t. (いいえ、楽しみません。)

ステップ2.
次に、先生が「もう少し詳しく教えてください」と質問してきた時の答えを準備しておきましょう。
「Yes(はい)」の場合:
1. 何を買いたいか話します。
例:Yes. I like to buy clothes and books.
2. いつ行ったか話します。
例: Yes. I went shopping with my mother yesterday.
3. 誰と行ったか話します。
例:Yes. I went shopping with my friend.

「No(いいえ)」の場合:
次に、先生が「次の週末にどこへ行きたいですか?」と質問してきた時の準備をしましょう。
1. 行きたい場所を言います。
例:No. I’d like to go to the library.
2. なぜそこに行きたいのか話します。
例:No. I’d like to go to the park and play with my friends.
3. 誰と行きたいかを話します。
例:No. I’d like to go to the library with my brother.

No.5 答え
-Yes. I like to buy clothes.
-No. I’d like to go to the museum.

⭐︎まとめ⭐︎

英検3級 面接試験の質問パターンと答え方のポイント
英検3級の面接では、「面接カードから出題される3つの質問パターン」と「2つの質問形式」を理解し、どのような質問が出るか予想しながら答えを準備しましょう。

3つの質問パターン
パターン1. パッセージに関する質問(No.1)

質問例

  • Why do some people wear baseball caps on hot summer days?(なぜ帽子をかぶるのですか?)

  • What do some people like to do at home?(何をするのが好きですか?)

  • When do many students learn to play volleyball?(いつバレーボールを習いますか?

⭐︎ポイント
• Why?(なぜ?) → 理由を答える
• What?(何?) → 内容を答える
• When?(いつ?) → 時間を答える
答え方の例
“Because it protects them from the sun.”
(日差しを防ぐためです。)
“They like to watch TV at home.”
(家でテレビを見るのが好きです。)
“They learn to play volleyball in junior high school.”
(中学校で習います。)

パターン2.
イラストに関する質問(No.2)

質問例

  • How many people are sitting under the tree?(木の下に何人いますか?)

  • Where is the clock?(時計はどこにありますか?)

⭐︎ポイント
• How many?(いくつ?) → 数を答える
• Where?(どこ?) → 場所を答える
答え方の例
“Three people are sitting under the tree.”(3人います。)
“The clock is on the wall.”(時計は壁にあります。)

パターン3.
③ 未来形や進行形の質問(No.3)

質問例

  • What is she going to do?(彼女は何をする予定ですか?)

  • What is she doing?(彼女は何をしていますか?)

⭐︎ポイント
• 未来形(be going to) → これからの予定を答える
• 現在進行形(be + 動詞のing) → 今していることを答える
答え方の例
“She is going to buy some vegetables.”
(彼女は野菜を買う予定です。)
“She is reading a book.”
(彼女は本を読んでいます。)

2つの質問形式
質問形式 その1.
④ あなたへの質問(What, Where, How など)

質問例

  • What time do you usually go to bed?(普段何時に寝ますか?)

  • How did you come here today?(どうやって来ましたか?)

  • What are you planning to do this winter?(この冬の予定は?)

答え方の例
“I usually go to bed at 10 p.m.”
(普段10時に寝ます。)
“I came here by bus.”
(バスで来ました。)
“I am planning to go skiing.”
(スキーに行く予定です。)

質問形式 その2.
⑤ Yes/No の質問

質問例
Have you ever been to a zoo?(動物園に行ったことがありますか?)
Did you study English yesterday?(昨日英語を勉強しましたか?)
Do you enjoy going shopping in your free time?(買い物が好きですか?)

答え方の例
“Yes, I have. I went there last year.”
(はい、去年行きました。)
“No, I haven’t. But I want to go.”
(いいえ。でも行きたいです。)
“Yes, I did. I studied for the test.”
(はい、テスト勉強をしました。)
“No, I didn’t. I played soccer.”
(いいえ、サッカーをしました。)

面接で大切なポイント
1.どんな質問がくるかを知って、答えを考えておく。
2.文章の形を覚えて、スラスラ答えられるようにする。
3.「Yes」「No」で答えるときは、理由やくわしいことも言うとよい。

お子さまが本番でスムーズに答えられるようにするためには、面接の流れを理解し、どのような質問がくるのかを事前に予想しておくことが大切です。

特に、「Yes/No」で答える質問には、理由や補足の説明を加える練習をしておくと、よりしっかりとした受け答えができるようになります。

また、質問に対する答え方の型を覚え、実際に声に出して練習することで、本番でも落ち着いて話せるようになります。日々の練習を通して、繰り返し答える経験を積むことで、自信をもって面接に臨めるようになります。

ポイントを意識した練習を積み重ねることで、お子さまは「面接が楽しかった!」と思えるような前向きな気持ちで取り組めるようになります。

保護者の皆さまも、お子さまの頑張りを温かく見守りながら、励ましていただければと思います。

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