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リスニング力を上げる方法
リスニング対策問題集は非効率!
リスニングが苦手だからといって
やみくもにリスニング対策問題集をやっても
実はあまり効果が上がりません。
なぜなら、
リスニングが苦手になる原因は様々だからです。
まずは、原因を分析し、
対策もそれに合わせたものでなければ、
かえって非効率になってしまいます。
英語リスニング力を上げるには、以下の2つの力が必要です。
(1) 英語の音を聞き取る力 と
(2)「直聴直解力」
(1)音を聞き取る力 と (2)直聴直解力
(1)の「英語の音を聞き取る力」とは、
日本語にない英語の音を、耳でキャッチする力です。
(2)の直聴直解力とは 耳から聞いた”英文の理解力”です。
「速読力」と言い換えてもいいかもしれません。
リスニング力を上げるのに 「速読力?」
と不思議に思われることでしょう。
ですが、
英語を、
話される速度で、
聞こえた順番に頭から処理できなければ、
英語を聞き取ることはできません。
日本語に訳すことなく、
目に入った順番で英語を理解する力は、
「速読力」に通じる 英文処理能力なのです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さて、いかがですか?
あなたは、(1)英語の音を聞き取る力がありますか?
「ある」自信がある方は、(1)は飛ばして構いません。
「あるのかな?ないのかな?よくわかんない・・・」
とおっしゃる方は、
ご自分が聞き取れない原因がどこにあるか探し当てるつもりで
全部通して読んでくださいね。
まずは、
(1)の「英語の音が聞き取れる耳を手に入れる方法」
から解説します。
(1)英語の音を聞き取れるようになる方法
一口に、英語の音が聞き取れないと言っても、
・「単語」が聞き取れない場合と、
・「文章」になると聞き取れなくなるという場合では、対策が変わります。
それぞれ見ていきましょう。
(1)−1 単語が聞き取れない場合
「そもそも何を言っているのか・・・。単語も聞き取れな〜い」
そんな方はフォニックスを学ぶことがオススメです。
<処方箋①:フォニックス>
英語なんて、学生時代以来!
完全に記憶の彼方!!
そんな方は、かえって良いのです🥰
変な癖がついていない可能性が高いので、まっさらな気持ちで、一から文字と音との関係を学びましょう。
フォニックス学習をすると、
・正しい英語の音を知り、
・綺麗な発音を手に入れつつ、
・英語が聞こえる耳を育てることができます。
自分が発することができる音は聞き取ることができるからです。
フォニックス学習のメリットは、
リスニング教材を使うより、
短期間で確実に成果が上がるところ。
(但し、知識を入れるだけでは不十分ですよ!
知っていることと、使えるようになることは別ですから!!)
無意識に使いこなせるまで練習を重ねると
リスニング力だけでなく
ネイティブにも一発で通じる綺麗な発音も手に入ります。
<処方箋②:耳からの学び直し>
スペルを覚えるために、ローマ字読みして覚えてきた単語はありませんか?ローマ字読みでの単語暗記が、聞き取りを難しくしている原因になっていたとしたら!?
たとえば、
colonel (大佐)を、コロネルと覚えていたら、
カーネルという音が聞こえた時に理解できないでしょう。
award (賞)をアワードだと思っていたら、
アウォードと聞こえた時、
同じ単語だと認識できないでしょう。
カタカナ英語やローマ字読みの弊害です。
そのような場合には、耳から聞き、
次にテキストを見て文字とすり合わせ、
自分が間違って覚えている単語の発音を
正しい音へと上書きしていく必要があります。
気が遠くなる作業に思えるかもしれませんが、
フォニックスを学べば、
覚え間違いにもルールがあることが見えてくるでしょう。
war は、フォニックスルールで「ウォー」と読むのだと知っていれば
warm, award の読み間違いをしないでしょう。
ou を、「アゥ」と発音すると知っていれば
about を「アボウト」なんてローマ字読みで覚える必要はなくなるでしょうし
out, house, south, mouse などの単語のスペルも覚えやすくなるでしょう。
思っているほど時間はかかりません。
<処方箋②:多読>
多読もカタカナ英語の矯正に役立ちます。
一つ一つチェックをして覚え直すのは大変ですが、
日常的に大量の英文に触れることで、
「あれ、そんな英語聞いたことがない!変だな」
と違和感を感じるようになります。
英語のセンスが育つということですね♪
※ ↑↑↑ 多読をお勧めする理由の一つがここにあります。
(1)−2 文章になると聞き取れない
次に、単語単体なら聞き取れるけど、
「文章になるとわからなくなる〜!」ということもあるでしょう。
そんな場合は「音法」が役立ちます。
<処方箋①:「音法」を学ぶ>
「音法」とは、英語の発音やリスニングに関する法則やルールのことを指します。具体的には、英語の音声がどのように変化するか、単語がどのようにつながるか、リズムやイントネーションがどのように作用するかなどを体系的にまとめたものです。
主な音法の種類には以下のものがあります。
リンキング (Linking): 子音で終わる単語の次に母音で始まる単語が続く場合、その子音と母音がつながる現象です。
アシミレーション (Assimilation): 子音「/t/ /d/ /s/ /z/」の次に半母音「/j/」が続く場合、その子音と半母音がつながり「/tʃ/ /dʒ/ /ʃ/ /ʒ/」に変化する現象です。
フラッピング (Flapping): 子音「/t/」が母音に挟まれるとき、「/t/」の発音が「/d/」に近い発音になる現象です。
エリジョン (Elision): 同じ子音やよく似た子音が続くとき、最初の方の子音が抜け落ちる現象です。
ウィークニング (Weakening): 文頭以外の場所に子音「/h/」で始まる人称代名詞があるとき、最初の「/h/」が非常に弱く発音される現象です。
ネイザルリリース (Nasal Release): 鼻音のリリースに関する現象です。
<処方箋②:喉発声>
上記のような理屈も、「理解」しないと動けないのが「大人の脳」なのでキッカケとしては必要ですが、
実は、「喉発声」を身につけると、理屈は知らなくても、自然現象として起こってしまうことが音法で説明したことなんです。ですから、講座では「喉発声」のトレーニングをしていただきます。
<処方箋③:音節について学ぶ>
聞き取りができない大きな原因に、日本語と英語とでは「音節」の考え方が違うということもあります。春を表すカタカナ=スプリングは五音節ですが、spring は1音節なのです。なぜそうなるのか、理由を知り、自分でも発話できるように練習します。それには「歌」がピッタリ♪歌が好きな方、リズム感がある方には楽しいとレーニンングだと好評です。
<処方箋④:シャドーイングを行う>
音は聞き取れているんだけど、
意味がわからなかったり
しばらく経ってから時間差で意味が取れる場合は、
英文処理速度が追いついていないせいです。
そんな場合は、ナチュラルスピードで
音読やシャドーイングができるようになるまで同じ素材を繰り返し練習すると効果的です。
英語の語順や、
リズムやイントネーションを体得することが
聞こえたままの語順で理解できることに繋がり
リスニング力アップに役に立ちます。
次に直聴直解力について解説していきますね。
(2)直聴直解力不足のせいでリスニングができない
聞こえた順番に
英語を英語のまま理解できるようになっていないと、
リスニングはできません。
日本語と英語の大きな違いは
「語順」が意味を決めるという点です。
頭から英語をどんどん処理していけるように
直読直解力を鍛えることもとても大事です。
日本の英語教育は
長らく「目」からの学習に比重があって
時間をかけて、返り読みをして意味を取れれば、
それでよかったのです。
ところが、「音」は返り聞きができませんよね。
耳に入った順番に英語を処理していかないと
いくら他の力を鍛えたところで
完全にナチュラルスピードで聞き取れるようにはなれないのです。
必要なのは、
「直読直解」ならぬ
「直聴直解」力=英語が聞こえてきた順番に英語を英語のまま処理していく力です。
直聴直解ができるようになる前に準備段階として必要なのが、
英語体力です。
リスニングに必要な力
(2)ー1 英語体力
長時間英文だけの環境でも平気ですか?
長く英語を聞いていると疲れて処理能力が落ちるという場合は
日常的に英語に触れる絶対量が不足してる証拠です。
日々英語へ触れる時間を増やすことで、
英文体力を養いましょう。
(2)ー2 音はわかるけど、文字で読んでも理解できない場合は「精読」
読んでも理解できないものが
聞いて理解できるわけがありません。
読解力が足りていません。
そのレベルの英語力がつけるために
英文の「精読」から始めましょう!
精読に必要になるのが、英文の分析。
主語、動詞、目的語、補語など
文章の要素を分解して、
正確に理解できるようになることが必要です。
そのためには文法の復習も必要になるかもしれません。
中学高校生で英語が苦手という生徒さんに
1ヶ月ほど、精読トレーニングを行ったところ、
みるみる理解力が高まりました。
それと同時にテストの成績も上がっていきました。
「単語の意味はわかるけど、文章になると、
なんとなくふんわりした意味でしか理解できない・・・」
そんな方には、品詞に分けての分析が非常に効果的です。
まとめ
英語リスニング力向上には、
単なる問題集の反復ではなく、
個人の弱点に応じた戦略的アプローチが必要です。
主に以下の2つの能力開発が重要です:
英語の音を聞き取る力
単語レベル:フォニックス学習、耳からの学び直し
文章レベル:音法の学習、喉発声トレーニング、音節の理解、シャドーイング
直聴直解力
英語体力の向上:日常的な英語音声への接触
精読トレーニング:文法的分析と構造理解
直読直解練習:前から順に意味を理解する訓練
これらの能力をバランスよく向上させることで、効果的にリスニング力を高めることができます。継続的な練習と適切な方法の選択が成功の鍵となります。
学びにも人それぞれ個性があります。
成功者が良いということが、
そのまま自分には当てはまらないことも多いので
できるだけ、学問的裏付けがあるメソッドを選ぶことをお勧めします。
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