イギリス大学院留学授業実況【リサーチメソッド】
修士論文を書く上で、大事なことの一つは
「どのセクションから書き始めればいいか?」
ということです。
オススメは「リサーチメソッド」つまり、研究方法から取り掛かるやり方です。
なぜならば研究方法は今までの先行研究の中身とほとんど変わらないため、自分の実施したい研究方法と似た論文を探し出すことが大事です。
それができれば半分以上は作業が終わると言っても過言ではありません。
しかし、その前段階として
「そもそも、どのリサーチメソッドを使えばいいのだろう?」
という壁にぶつかります。
そこで、リーズ大学の修士TESOLコースでは普段の必修授業とば別に、週毎に幅広いリサーチメソッドを学ぶことができます。
リサーチメソッドの授業は必修ではないので出席は自由ですが、せっかくイギリスまで留学しているのに、授業に出ないのはもったいないです。
このセッションは大きく分けて二つの要素があります。
一つ目は「量的研究」というもので、統計学的な手法を使って主に数字を用いた分析です。
研究のスタンスとしては、できるだけ主観を取り除いて数値という客観データに基づいて、
「事象の一般化」を目指します。
昔は手計算を行っていたのでしょうが、最近なSPSSやJASPといった統計や分析に必要な計算を一瞬でしてくれるソフトフェアが開発されています。
二つ目は「質的研究」と言われるもので、言葉や画像といった数値データにしにくいデータの分析をします。
研究のスタンスとしては、個人の主観を大切にし、
事象の一般化は目指しません。
長い間、研究といえば「量的研究」とされてきましたが、数値データで見えてくることは「平均」でしかなく、その情報の重要性が問われるようになりました。
さらに、量的研究では「平均から逸脱」したデータを無視してしまう傾向がある点も問題でした。
そこで、最近ではその「平均から逸脱」した事例を「質的研究」によって深堀りする手法が脚光をあびてきています。
研究といえば「お堅い」とか「むずかしそう」とか「数字は苦手で」などというイメージを持たれるかもしれませんが、
最近は幅広い研究方法が開発されており、自分の興味関心と似ている先行研究論文を見つけることで、たくさんのことが見えてくると思います。
日本ではまだまだ実践研究と研究者が足りていないので、多くのニーズがあります。
あなたもチャレンジしてみませんか?
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