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'Cancel culture' とは?いま知っておきたい時事英語
英語ニュースでここ数年、ほんと~に良く目にする単語'Cancel culture'.
一体、この言葉どういう意味なんでしょう..?
'Cancel culture'とは、日本語で「不買運動」「ボイコット」のことを指します。
たとえば、セレブや有名人がSNSで不適切な発言をして、その人が出演している映画を「見に行かない」という選択をする人が増えることです。
または、企業の広告で特定のグループ(人種や性別など)を差別するような言い回しがあると、その企業の商品を「買わない」という人が増えますよね。
言葉から意味を想像できるかもしれませんが、'Cancel culture'とは特定の人や企業を応援することを'cancel'(やめる)することを指します。
マーケティング施策やSNS運用を担当するミレニアル世代は特に知っておきたい、この'Cancel culture'.
自分たちで企画したマーケ施策やイベントが思わぬ誤解を呼び、不買運動を巻き起こしてしまうことがないよう、いつにも増して気をつける必要があります。
企画職じゃない人も、職場で話題に上がった時についていけるよう基礎知識と単語を押さえておきましょう。
'Cancel culture'の基礎知識
まずは、 'Cancel culture'のdefinition(定義)を押さえておきましょう。
イギリスで人気のWEBメディア「GoodtoKnow」 によると、
"Cancel culture is the idea of taking away support for an individual, their career, popularity and/or fame because of something they’ve said or done that’s considered unacceptable".
「キャンセルカルチャーとは、ある個人が社会的に容認できないと思われる言動をとったときに、その人のキャリアや人気、名声に対する支持を奪うという考え方」
"What is cancel culture- and who has been cancelled in 2021?"
【Key vocabularies】
・Take away~:奪う・取り上げる、取り除く、連れて行く、(食べ物を)持って帰る
・individual:個人
・fame:名声
・unacceptable:受容できない、許されない
実例から学ぶ 'Cancel culture'
ここからは実際にあった'Cancel culture'を代表する例を紹介します。
有名なのはハリーポッターの著者である J.K. Rowlingが投稿したあるツイートがきっかけで発展した出来事。
NBC News Digitalの記事に、こんな見出しがありました。
J.K. Rowling faces backlash after tweeting support for 'transphobic' researcher.
「J.K.ローリングは'トランスフォビック'な研究者を支持するツイートをしたのち、反発に直面した」
ここで出てきた'transphobic'(トランスフォビック)とは、トランスジェンダーの方たちに対して嫌悪感や否定的な価値観や態度を示すことを指します。
J.K.ローリングが「トランスジェンダーを女性と認めない」と発言して解雇された女性研究者をツイートで養護したことで、非難の対象となりました。
見出しはこう続いています。
Some corners of Twitter want the "Harry Potter" author canceled after she stood up for a woman with a history of questioning the legitimacy of trans identities.
「Twitterの一部の人は、ハリー・ポッターの作者がトランス・アイデンティティの正当性を疑問視した過去を持つ女性を擁護したことから、彼女を「キャンセル」することを求めています。
トランスアイデンティティとは、トランスジェンダーの方たちの「性のアイデンティティ」を指します。男性として産まれて女性に性転換した方が女性としてアイデンティティを確立する、ということです。
ここでの’cancel'は「支援しない」という文脈で使われています。
J.K.ローリングの発言を受けて、ニュージーランドで開催される予定だったハリーポッターをテーマにしたブックイベントが実際にキャンセルされました。
A Harry Potter-themed event at a New Zealand book festival has been canceled over author J.K. Rowling’s controversial comments on gender.
「作者であるJ.K.ローリングのジェンダーに関する発言が物議を醸したため、ニュージーランドではハリー・ポッターをテーマにしたブックフェスティバルのイベントが中止された」
【Key vocabulary】
・controverersial:議論(物議)を引き起こす
このように自身の発言がSNSを中心に世間の反感を買い、実際にビジネスにも影響を及ぼすということが起こっています。
まとめ
SNSが浸透したこともあり広まった'Cancel culture'.
日本でもSNSで広がった反感が発端となり、新商品の広告が取り消しになったり、女性差別発言をした政治家がポストを外されるなどの出来事がありました。
SNSを日常的に使うミレニアル世代にとっては身近なトピックなのではないでしょうか?
アメリカでは有名人や企業の一挙一動を過剰に批判して'cancel’しようとする、行き過ぎた'Cancel culture'を疑問視する声も多くあるようです。
たとえば、有名起業家のElon Muskは「キャンセルカルチャーをキャンセルしよう!」とツイートしています。
https://twitter.com/elonmusk/status/1262783922708058113
Cancel Cancel Culture!
— Elon Musk (@elonmusk) May 19, 2020
意図せず誰かを傷つけてしまったり、ファンや消費者に不快を与えてしまったことで起きる'Cancel culture'.
今後もニュースに頻繁に出てくるワードだと思うので、ぜひ覚えておきましょう!
最後まで読んでくださりありがとうございます♪
Cheers!
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