どうも、毎日映画トリビアです。
先週に引き続きホラー映画「クリーピー 偽りの隣人」の後半回、編集後記です。個人的な補足と言い訳、早速行ってみましょう。
こっちを見てる件
今回のエピソード内で触れた、エキストラの一人がとあるシーンで完全にカメラの方を見てる件について。
ラジオで映画批評を行ってるライムスター宇多丸さんが公開当時に行った評の中でこのことに触れてるんですが、それがこれ。
そして、このシーンが本当に「偶然」であったことを監督本人が語っているインタビューがこれ。
黒沢清監督が作り上げるあの奇妙な世界観の中では、このような不自然さも僕らが勝手にその世界と紐付けて、演出として生きてくる。監督の作品の魅力を表した良い例として上げてみました。
たとえエキストラのカメラ目線は完全な偶然だったとしても、それを「むしろOK」として本編に使用したこと自体を監督の「演出」と捉えても良いのかも知れません。
考えてみるとこの「誤解」自体が、どうしてもカメラに写ってしまう「ただの現実」に意味をもたせること自体が映画撮影なのかもしれない、ということを表していて、良い話だと思います。映画って面白い。