
最高に泣かせてくるラストシーンをありがとう。映画『ザ・ホエール』感想
こんにちは
えいがの党 党首です。
今回は4月7日公開の『ザ・ホエール』について書かせていただきます。
あらすじ
オンライン講師であるチャーリーは、パートナーであった男性を亡くして以降、
過食と引きこもり生活により体重が272キロの不自由な体になってしまう。
ある時、症状の深刻さを知り、自らの死期を悟る。
そんな彼の元に、娘のエリーが訪ねてくる。
チャーリーは8年ぶりの再会をしたエリーに、
父親として最後の役割を果たそうとする。

今作の注目点
1つ目の注目点として、2022年度アカデミー賞主演男優賞を獲得した、
主演のブレンダン・フレイザーの演技は文句なしの一言で、
チャーリーの最後の5日間での、些細な心境の変化や表情の変化、
そして体重272キロという巨漢の大胆でありながら繊細な動作の表現力には
脱帽です。
彼の演技によって、チャーリーという男の存在感に説得力をもたらしてくれていました。
『ハムナプトラ』シリーズで脚光を浴びたブレンダンでしたが、映画界に関する暴露や離婚などにより、大舞台とは遠ざかっていましたが、
今作をきっかけに再びの脚光を浴びるでしょう。
もう1つの注目点として、シーンの99%がチャーリーのアパートの1室での出来事を写しています。
これは、チャーリーの見える範囲であり、行動範囲である事を示していて、
まさにチャーリーだけを写した作品でもあります。
また映画の画角もスタンダードサイズと、現代映画ではあまりない小さい画角で、古いのに新鮮さを味わえるのもよかったですね。

総評
何と言ってもラストでの、チャーリーと娘のあるシーンです。
冒頭とも繋がるシーンなのですが、
ここが本当に涙物で、今思い出しても泣けてくるぐらい、
そのシーンだけでも映画館でもう1回見たいくらい、
泣かせてくる、最高のシーンでした。
それまでは若干の退屈さもあり、涙も出なかったのですが、
最後に貯めてた物を全部出せれてしまいました。(目と鼻がたいへんでした笑)
そのラストに至るまでも、チャーリーが最後の5日間に関わる人たち1人1人に
対して、彼がどういった対応をして、どういった反応をされるのか。
そういった点を踏まえてご覧いただければ、もっと楽しく、深く楽しめ、感慨を受けれる映画でした。
それと、チャーリーの容姿をあそこまでリアルな姿にした特殊メイクの圧倒感も今作には欠かせない要素でした。
個人的に大好きなのは、チョコバーを3口で流し込んだり、ピザ2切れを重ねて食べたり、『噛まずに食べたらそうなるよね』といった、イート描写による人物の実在感がたまらなくよかったですね。

最後に1言。
目と鼻から出てくる液体を、拭える物を必ず持参して劇場へ行ってください。
『ザ・ホエール』超おすすめです!