美味しい風 水張月。
我が家のキッチンは、小さな窓がついていて開け閉めすることができる。
ふたごが喧嘩を始めたら窓は閉めて
掃除機をかける時は開けて
友達たちが遊びに来たら閉めて
焼肉の時は開けて
開けたり〜閉めたり〜。
夕方、食器を洗いながら風を感じたくて窓を開けた。
昼間のムッと暑い空気は過ぎ去り、夕方独特の空の色と夕方の空気にかわっていたのがすぐにわかった。
サラサラ〜っと風が吹き込む。
鼻からおへそまで一気に風を吸い込む。
深く深〜く、お腹の奥底まで。
味がするはずはないのに。
これが美味しい空気というものなのかな。
家にいながら美味しい空気を味わうことができる。
小さな喜びを感じる風待月。