【「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」第2話最速レビュー】サム&バッキーが共同ミッションへ! “新キャプテン・アメリカ”の正体も判明
「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」は、Disney+向けにマーベル・スタジオが制作したオリジナルドラマシリーズ第2弾。アベンジャーズのメンバーとしてキャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースとともに戦ってきた、人工の翼を駆使する空飛ぶ戦士ファルコン/サム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)と、洗脳され暗殺者となり、のちに本来の人格を取り戻して長年の親友キャプテン・アメリカとともに戦うようになった超人兵士ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)を主人公にした物語だ。
ふたりの戦友であり、アベンジャーズを率いてきたキャプテン・アメリカが去った世界で、彼の象徴ともいえる盾(シールド)を託されたファルコン。キャプテン・アメリカが担ってきたリーダーシップや、平和を守る責務を背負い切れないと悩みはじめるが、やがてウィンター・ソルジャーと共に世界を揺るがす壮大な戦いに巻き込まれていく――。
映画.comでは、「三度の飯よりマーベルが好き」な編集部員のクチナシ、広告担当の蛯谷朋実と、「詳しくはないけれどアベンジャーズは見てます」という沼落ち予備軍編集部員の岡田寛司が、毎週「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」を配信開始と同時に鑑賞&オンライン座談会を実施。リアタイするガチ勢の皆さまはもちろん、ちょっと興味あるな……という皆さまも、ぜひお立ち寄りください。
※「ワンダヴィジョン」でも映画.comマーベル座談会を行いました。
前回までのレビューはこちらから。
今回は、3月26日午後4時に配信された、第2話「星条旗を背負う者」について語っています。
蛯谷 今回は“新キャプテン・アメリカ”が何者かというところから始まりましたね。
クチナシ スティーブ・ロジャースが亡くなって、アメリカは“新キャプテン・アメリカ”を作り上げたんですよね。気になりすぎて、キャプテン・アメリカのスーツが入ってるカバーのファスナーのメーカーまで見ちゃいましたよ。
蛯谷 ファスナーどこでした(笑)?
クチナシ よく見えなかったんですよ(笑)! めっちゃ見たのに。
蛯谷 しかし、“新キャプテン・アメリカ”となったジョン・ウォーカーはテクノロジーも超人パワーもない。ちょっとすごい兵士ってことですよね?
クチナシ そうなんですよ。すごい経歴と兵士としての実力を持った人間ですよね。ジョン・ウォーカー、いや誰なの。
蛯谷 なぜ彼が選ばれたんだろう……。彼らの運営母体「GRC(世界再定住評議会)」というのも謎。
岡田 タイトルが挿入されるまで“新キャプテン・アメリカ”となったジョン・ウォーカーのバックグラウンドの説明に時間が割かれていましたよね。象徴的だなと思ったのが、キャプテン・アメリカという存在は「仕事」になってしまったんだなというところです。
クチナシ うん、「仕事」になっちゃった……。選抜トレーニングみたいなのしてましたね。
蛯谷 “新キャプテン・アメリカ”がお披露目の際に色々なところにいって挨拶するという流れは、スティーブのお披露目の時と一緒ですね。各地の軍事拠点を表敬訪問したり、パーティーに出たり、ショーをしたり。第2次世界大戦の真っ只中とまるで同じ展開なんですよね。
クチナシ 確かに! でも、キャップは超人として作られてるからな……。今回、いきなり出てきた“新キャプテン・アメリカ”に、なんで皆が熱狂できるのか不思議でしょうがなかったんです。インタビュアーさんも「キャプテン・アメリカになるってどんな気分?」ってどんな質問だよ。なんか「ザ・ボーイズ」(Amazonオリジナルドラマ)感ありませんでした?
岡田 「ザ・ボーイズ」の感じはめっちゃわかります!
蛯谷 確かに感じた。あっちは完全なるブラックだから余計怖い。
岡田 ジョン・ウォーカーを演じてるのは、カート・ラッセルの息子、ワイアット・ラッセルでしたね~。マジで顎回りがそっくりすぎる(笑)。
クチナシ そう!! 顎まわりの既視感半端なかったですね。
蛯谷 あの顎をみて、ベン・アフレック版バットマンを思い出した(笑)。
岡田 キャップの姿だと、中身がカート・ラッセルと言ってもバレなさそう(笑)。
クチナシ 遺伝子感じました。そして、お披露目を見てるバッキーの顔……つら……! ポスターとか貼られまくってましたけど、そのキャッチコピーが「CAP IS BACK」。それは違うだろー!!!!!
蛯谷 バッキーとしては、スティーブに会ったことのない奴が“兄弟みたい”とかふざけんじゃねーとしか思えないですよね。
クチナシ うるせーでしかないですよね。
蛯谷 でも良かったよ。この怒りの原動力でバッキーとサムが再会できた!
クシナシ 思いました! 早々にリユニオン!
岡田 でも、ミッションに向かう時の機内、きまずそうでした…。少しは喋れよ、と。
蛯谷 ふたりともすぐ喧嘩腰になるから……。
クチナシ バックって呼ばせてやれよ! 仲良くして!
蛯谷 しかし、敵のビッグ3を初めて知ったよ(笑)。アンドロイド、異星人、魔法使い。「ワンダヴィジョン」見た後だから魔法使いはいるよーーーーと思いました!
クチナシ そういえばバッキーの「『ホビットの冒険』初版で読んでる」は笑いました。ちょいちょい100歳越えジョーク入れてくるな。
蛯谷 サムとバッキーのやり取りを見てると老人と若者感ありますよね!
岡田 世代間ギャップギャグは、毎回面白いです(笑)。
蛯谷 テクノロジーに頼るサムと“足で稼げ”的なバッキー。
クチナシ 既にいいコンビになりそうな予感はある。頼む、仲良くして(笑)。そう言えば、敵のフラッグ・スマッシャーズ……異常に強かったですね。
岡田 指パッチンで消滅し、その後に復帰した者たちを妬んでいたような……。
クチナシ 「復帰した人の方が優遇されてる」と……。
蛯谷 “新キャプテン・アメリカ”の母体となっているGRC(世界再定住評議会)が新設されて、戻ってきた人たちの支援をしているって言ってましたね。ジョン・ウォーカー自身も言ってたけど、かなりお金を持ってそうな組織ですよね。お金をもっている組織って言うと、ヒドラとかS.H.I.E.L.D.を思い出してしまう。
岡田 敵は敵なんでしょうけど、何か事情がある感が半端なかったです。
クチナシ 半端なかったし、自分たちがいいことをしていると信じて疑わない感じ……怖い。
蛯谷 一般の人々は、彼らをロビンフッドといって崇めそうな雰囲気出てますもんね。サム&バッキーと違って、彼らは絆が強そう……。
岡田 彼らが絡んだアクションシーンもありましたね。走行中のトラック2台を使ったバトル…痺れました。
蛯谷 “新キャプテン・アメリカ”とその相棒“バトルスター”も参加して、早速総力戦って感じでしたね!
岡田 ああいう多人数バトル、めっちゃテンション上がるんですよね……。でも、まだまだサムとバッキ―のコンビプレイは乏しい感じ。
クチナシ トラック上での戦闘シーン全体的に弱くなかったですか? そのおかげで“新キャプテン・アメリカ”とその相棒の未熟感が出ててよかったんですけれど。どっちのチームも「あの程度の敵に負けちゃうの……!?」感。
岡田 そうなんです。総力戦なんですけど、皆バラバラって感じ。序盤では、効果的なインサートかなって思いました。
蛯谷 見せ場なのに弱いというところが初期感あっていいです。これからどんなに強くなるのかっていう!
クチナシ うんうん、意図的にしょぼい戦闘にした感じはありました。
蛯谷 この4人のフォーメーションは、本当に出来上がるのか……。
クチナシ 最初は、ジョン・ウォーカー思ったよりいい奴やないか……志高い愛国者やないか……って思ってたんですが、サムに向かって「きみの補佐があれば心強い」とか正直カチンです(ごめんなさい)。あと勝手にバッキーのセラピー辞めさせるとか、判断力ミジンコか? メンタルヘルス大事! 段々調子乗ってきたなこのヤロって。
蛯谷 なんか、好きになれない……。
岡田 絶対、絆&友情よりも、利益優先って感じですよ、あいつ。
クチナシ 「キャプテン・アメリカだ。助けが必要だろ」って……。既に“キャプテン・アメリカな俺”への酔いっぷりが半端ないな。
蛯谷 吹き替えだと「補佐」の部分を「キャプテンのウィングマンが必要なんだ」って言ってるんですよ!
岡田 それ、余計に腹立たしい(笑)。
蛯谷 アベンジャーズって皆がヒーローで誰も補佐とかじゃないのに、チームメンバーを補佐だと思ってるところがもう何も意志を継いでない!!!!
クチナシ 本当にそれです!! チームだから!! 誰も誰かの補佐じゃないから!! そしてウィングマンだと…!? 羽があることとかけているのか。いや、面白くないから。
蛯谷 “バトルスター”と名乗ってしまう相棒と同じ位置づけなんですよ。
クチナシ “バトルスター”。シンプルにダサい。
蛯谷 なんかもうバッキーに共感しかないですもん、盾返してもらおうぜ……って。
岡田 バッシングが止まらない……! もしかしたら、次回良い奴になってるかもしれませんから……僕はちょっと信じることにします(笑) 。
クチナシ 岡田さんの穏やかさにハッとさせられつつ……ごめん、いまはまだ嫌いなの……(笑)!
岡田 大丈夫です。次回の所業次第では、僕もバッシングに加担しますから(笑)。
蛯谷 話は変わりますが、今回はもともとテーマとしてあると思っていた黒人差別問題もわかりやすい形で出てきましたね。
クチナシ そうそう! 警察による黒人差別シーンを露骨に入れてきましたよね。
蛯谷 黒人の少年がわざわざ「ブラック・ファルコン」って言う部分にも、なんだか闇を感じました。特に、白人の少年ではなく、黒人の少年がという部分が……。日本でもこの前話題になった「女性初という言葉をなくそう」みたいな――わざわざ「ブラック」という表現をいれないで済むというのは難しいんですね。
クチナシ 思いました。子どもは、いまある環境を当然のものとして受け入れて育つんだなって考えさせられました。
岡田 同意です。あれって子どもがそのまま感じたことを言ったのではなくて、大人から教わったということが「根が深い」なぁと。
蛯谷 そうですね。そこから、あの白人警官たちのサムへの対応がなんともいえない気持ちになりました。そして、キャプテン・アメリカがいなかった凍結時代の闇もみえましたね。
クチナシ 「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」は、露骨に政治的な問題を取り入れていくシリーズなのかもしれません。
岡田 前回も「金銭問題」を絡めてきましたもんね。
蛯谷 今後も社会的、政治的な問題がかなり関わってきそう。それこそ、ジョン・ウォーカーが選ばれた理由とか、かなりの闇がありそうですよね。“バトルスター”が黒人であるという点にも政治的意図がありそう。
クチナシ ただのアクションが売りのシリーズではないということが、はっきりしましたね。
蛯谷 これからの展開もワクワクする! そして、とうとう最後に“あの人”も出てきましたしね!
クチナシ そうなんですよ! そこに戻るのか!って。
岡田 かなり意外な展開でした……!
クチナシ ドキドキするわぁ……。そう言えば“カップルセラピー”を受けるふたり、最高でしたよね。あんなに嫌がってたのに……次の作戦はふたりでやるから上手くいって欲しい!! カップルセラピー効果あり!!
岡田 あのセラピーシーンは、暗い展開続きだったのでほっこりしました(笑)。
蛯谷 “カップルセラピー”はやばい(笑)。もう同人作ってくれって、公式が働きかけているとしか思えない!!!!!!
クチナシ 膝を突き合わせるどころか……(キュン)。
岡田 見つめ合うはずなのに、にらみ合っちゃう…(笑)。
蛯谷 瞬きもできないくらいにね。
クチナシ 正直、サムがフラッグ・スマッシャーズと戦った後に「今日なんか何も得られていない」って言ったときに、バッキーが「俺という仲間を得ただろ」って返すのを期待してました。まだちょっと早かったか……(照)。
蛯谷 ふたりのタッグの行く末が楽しみだ! でも、フラッグ・スマッシャーズの目的もまだよくわからないんですよね。
クチナシ 指パッチンで皆が戻る前の世界に戻したい理由……重そう。
岡田 前回が「問題提起回」なら、今回は「謎提示回」でしたね。今はまだ伏線張り巡らせている途中なのかな。
クチナシ 彼らを追いかけてる謎の男もいましたし、これから全部伏線が回収されると思うと……今から鳥肌。
蛯谷 謎の男、気になりました! 余談ですが、フラッグ・スマッシャーズの主犯格「カーリ・モーゲンソウ」について。モーゲンソウって名前が珍しいなと思って調べたら、結構面白かったんです。第二次世界大戦中のアメリカ財務長官にヘンリー・モーゲンソウっていう方がいて、フランクリン・D・ルーズベルト政権唯一のユダヤ人。ドイツからのユダヤ難民を受け入れようとして国務省に邪魔されるものの、財務省に難民委員会を作り、20万人ものユダヤ人を救ったんだそうです。
岡田 へー! その史実も絡んでくるんですかね!
クチナシ 絶対に意図して使用した名前だし、彼らには彼らの大義があるのかもと思わせますね。
蛯谷 もう1週間待てないよー! 早く次をください。
岡田 第2話、謎だらけだったので、余計に第3話が待ち遠しいんですけど…。
クチナシ とりあえず“新キャプテン・アメリカ”が、サムとバッキーに「忠告する。俺の邪魔はするな」と言ったことで、完全にクズ認定されました。次回くらいで、ふたりには“本物とはどんなものか”を見せてあげて欲しいです。
蛯谷 “新キャプテン・アメリカ”を好きになる日が来るのか……来ないのか……。
クチナシ たぶん来ないな!! 私の性格がねじ曲がっているんでしょうか。つらいです。
蛯谷 次回は“あの人”との対面から始まるのかな? ドキドキ!
岡田 “あの人”の第一声に注目したいです!
クチナシ “あの人”との対面はドキドキ!! サムとバッキーの本領発揮が待ち切れないですね!! 来週、早く来い~!
Presented by ディズニープラス