外資インハウスから見た英語①英語対策何から始める?
現在勤めている会社は、最上位に日系ホールディングスが位置しているものの、米国発の多国籍企業グループの文化、組織が維持されている。
そのため、大きくはアメリカ、アイルランド、日本の3拠点にLegal部員が在籍している。結果、多くの場面で英語でのZoom会議、英文メールでの協議はごく日常的な業務であるし、避けては通れない。
インハウスになる前は、英文契約書チェックは対応していたものの、英語で話す、意思疎通をする、という場面はほとんどなかった。
そんなわけで、2022年2月にインハウスになった当初は実際に英語での会議とかこなせるのか?という疑問はあったものの、「IELTS7.0とれたし、何とかなるだろう。」くらいの意識ではいた。
そして実際何とかなっている。自分が主導している案件でアイルランド、アメリカ、さらにはインド在住の同僚相手に日本の法令の内容、日本の法令に照らして今後いつまでに何をしないといけないかについて、口頭で説明できているし、相手の反応を見ているかぎり、こちらのいいたいことは伝わっているようだ。
私の英語学習歴は、というと、1997年に中学1年だった年から、普通の中学、高校課程で学んだだけで、留学経験はない。小学生時代の5年間をシンガポールで過ごしたものの、日本人小学校に通っていたため、英語を特別勉強したこともない。
ただ、元から語学に苦手意識はなく、中学3年時には英検2級を取得した。
もっとも、その後大学1年時にフランス語を履修し始めたから長いブランクを経る。
その後、フランス語資格DELFB2レベルを取得した際、「あれ、今英語どのくらいできるんだろう?」と思い立ち、IELTSという英国の団体が実施している試験を受けてみた。
そうしたところ、総合スコア(Overall)で6.5という結果だった。
ここで、B2とか6.5といったレベルについて少し解説する。
欧州言語共通参照枠、ということで、ヨーロッパでは各言語における学習者の到達レベルを、A1,A2,B1,B2,C1,C2の6段階で評価する枠組みを制定している。このうちA1は入門して間もないレベル、C2はネイティブレベル、といった序列になる。
A1は三輪車、A2は補助輪付き自転車、B1は子供用自転車、B2はママチャリ、C1以降はロードサイクル的なイメージだろうか?
冒頭の標題に戻ると、現状英語とか全く使用していないんですけど?といった状況にある方が外資インハウスなど、英語を当たり前に使う環境に入っていくためにまず何をすべきかを考えてみる。
そうしたときに、一つ指標になるのは、
「B2レベルのスコアとれますか?」
となる。
この問いに対して「いいえ」である場合、何よりまず文法の知識に欠損がありすぎる状態にあるので、次のような対策から始めるのがよいと思う。
とりあえず、IELTSを受験してみてほしい。結果、総合スコアが6.0に満たない、という場合、English Grammer in Useの全問題を解くことから始めてみていただきたい。
司法試験に合格するだけの国語力がある場合、おそらくこれだけでIELTS6.5はとれるのではないだろうか?
では「IELTS7.0普通にとれました。」という方についてはどういう対策が外資インハウスになるにあたって必要だろうか?
この問いについては、英語採用面接対策ということで別記事を作成してみたい。