’マチベン’からの外資インハウス③自己アピールどうする?(付:転職エージェントのレジェンドHさんが偉大だった話)
大手企業法務系事務所への勤務経験があれば、比較的インハウスへの扉も開かれている。
一方、2021年末頃の私のように、いわゆるマチベンといわれ、個人間の離婚や不貞に絡む民事訴訟、交通事故に関連する案件が中心的な職務経験ということになると、正直自分がインハウスとしてどう応募した企業に貢献できるのか、そもそも本人もよくわかりません、ということになりがちなのではないかと思う。
先日LinkedIn経由で連絡をしてきた初対面の転職エージェントも、「法律事務所勤務からインハウスを希望する方は結構多いのですが、中々希望がかなわないこともも多い」との趣旨の発言をした。
ただ、現在インハウス9か月目の視点からすると、民事訴訟、刑事訴訟の経験をしっかり積んだことは、中々強力な武器になると実感しているし、案外インハウス界隈は「弁護士デビューと同時にインハウス」、「大手企業法務系法律事務所→インハウス」、といった経歴の方が多く、第一審から上告審までがっつり訴訟代理人又は弁護人を経験したことがある人、というのは稀有な存在であるようだ。
企業が事業活動をするにあたっては、サービスの利用者からのクレームに対応したり、警察や関係者からの情報開示請求に対応することも多い。そうした際に、民事訴訟記録又は刑事訴訟記録について具体的なイメージを持って対応できることは非常に心強い。特に、日常的な業務についての定型的なワークフローが確立していない外資の日本法人であれば、上記のような経験を基に実務的な対応ができる人材は容易に主導権を握ることもできる。
以上のような観点で、純然たるマチベンは、もっとインハウスの世界に流入したらよい、というのが現時点の私の見解だ。
しかし、そうはいっても最初にインハウスへの扉をこじ開けるのには中々に難しい、というか一定のテクニックが必要なことであるので、ご参考までに、あくまで一つの成功例として、私が現職への内定を獲得するまでの過程を公開したい。
なお、私の現職内定オファー獲得を先導したのはエン・ジャパンの転職リクルーターHさんであった。私は現職に2022年2月1日付入社をしたのだが、同月入社の法務部外の方と話をした際、その同期の方は以前エン・ジャパンに勤務していたことがあったらしい。試みに、「Hさんという方にご担当いただいて今回入社できたんですよ。ご面識ありますか?」とその方に伺ったところ、「えーHさんですか?あの方ものすごい優秀で、レジェンドですよ。」ということだった。以来私は、経緯を込めて、自分の中では「レジェンドHさん」と呼んでいる。
以下では、レジェンドHさんとのやりとりを含めた現職採用面接突破の経緯について述べる関係で、有料記事とさせていただく。
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