【雀魂】金玉ルーパーが「雀聖」になるための記事
はじめに
「金玉ルーパー」って何?
私も初めて聞いたときは勘違いしたが、下ネタではない。
「金の間と玉の間を無限に行き来する人」の事を指す言葉である。
この現象はなぜ起きるかというと、金の間と玉の間でレベルが大きく違うというのが挙げられる。
金の間は基本的に雀傑しか居ないので、それより強ければ昇段は難しくない。
一方で、玉の間は雀豪に加えて雀聖も居るので、卓のレベルが一気に高くなる。
金の間なら勝ち越せるけど、玉の間だと負け越してしまう人が「金玉ルーパー」になってしまうのだ。
「銅銀ルーパー」とか「銀金ルーパー」という言葉を聞かないのは、これが理由だと思われる。
本記事では、雀豪から雀聖に上がるために必要な知識・考え方を伝授しようと思う。
断りを入れておくと、私は最強格のプレイヤーではないため、間違っている点があるかも知れない。
それを避けるべく、なるべく戦略本に載っている内容をもとに、記事を作成していく。
もし、明らかに間違っている点があれば、指摘して頂けると幸いだ。
この記事では、「金玉ルーパー」としてサンプリングした方を、AIとデータを駆使して分析する。
打牌についても、読者の参考になりそうなものをピックアップする。
その際、「こういう考えに陥ってるのではないか」という仮説も述べる。
自分にも当てはまってないか、考えながら読んで欲しい。
【注意】
本人への誹謗中傷はお止めください。
プライバシーは保護しますが、本人から修正・削除依頼が来ましたら、対応いたします。
私の実力は如何ほど?
「お前から学ぶことなんて、何もないよ!」という方のために、僭越ながら私の実力がどれぐらいかを示そうと思う。
実力を推し量る指標として、平均着順・牌譜屋のデータ・NAGAでの解析結果を提示する。
まずは平均着順から。
見て分かる通り、東風戦ばかり打っているので、半荘戦とは考え方が異なる点があるかも知れない。
そのためにも、麻雀本を参照して話を進めていく。
「令和版・神速の麻雀」を主に活用させていただく事にする。
私も愛用している本なので、ぜひ購入して欲しい。
可能であれば、「東風戦と半荘戦の考え方の違い」についても、言及するかも知れない。
良ければ、参考にしていってね。
続いて、牌譜屋のデータを示す。
打数が少ないため、信憑性に欠けるという意見には一理ある。
とはいえ、最低でも聖2ぐらいは安定してそうである。
逆に、これが下振れだったとしたら、文句なしの魂天安定のデータである。
計算上、3000東風ぐらいで魂天になれる計算だ。
(このデータが妥当なものであれば)
最後に、無作為に選んだ試合(東風)のNAGA解析結果を示す。
こちらは、東風特化のAIである「ニュー」を用いたものになる。
NAGAの解析結果は、結果ではなく過程を評価してくれるので、5東風もあれば充分、実力を推し量れる。
最後のデータが類似率90%を切っちゃってるね。
せっかく解析したから、後で「どこが悪手・疑問手だったのか」を勉強させてもらう事にする。悪手率0%の牌譜を実況でもして、名人様を釣る悪戯を思いついたが、人気が出なさそうなので止めておく。
続いて、このデータをどう見れば良いかを、NAGA公式のデータから考えてみる。
https://twitter.com/NAGA025/status/1590570099022655488/photo/1
見れば分かる通り、悪手率と安定段位は比例関係にある。
自分で言うのも、おこがましい話ではあるが、このまま打っていれば魂天には昇段できるだろう。
私がどれぐらいの実力であるか、参照した上で記事を見ていって欲しい。
【蛇足】
私より強い方も、いらっしゃるかと思います。
至らぬ点がありましたら、ご指摘いただけると勉強になります。
雀聖が書いた記事として、温かい目で見ていってください。
「金玉ルーパー」を抜けるための考え方
自分の実力を認めること
これが最も大事な点だと思ってる。
私もこの過程を経て、現在に至る。
この記事を書くに至ったキッカケは、典型的な「金玉ルーパー」の方がどういう思考をしているかを、垣間見ることができたからだ。
「金がもったいない」という抵抗を抑えて、ある方の牌譜をNAGA解析に掛けた。
半荘戦だったため、「ニシキ」を用いた解析にしている。
また、プライバシー保護のため、名前などは隠してある。
この解析だけで170ptも取られたから、これ以上の解析はやらない。
自分の解析に回したいからね。
悪手率15.4%を天鳳に当てはめると、初段~二段ほどになる。
天鳳と雀魂の段位を比較する必要があるので、以下の記事を引用する。
https://note.com/kynsyaly_tama/n/n3f0a5e256254
以下、段位の目安である。
雀豪1<雀豪2<3段<4段<雀豪3<5段≦雀聖1≦6段<雀聖2<7段<雀聖3≦8段≦魂天<九段<十段<天鳳位
これを見れば分かる通り、この方は雀豪1~2程度の実力である事が分かる。
これだと、下振れを引けば雀傑に落ちてしまう。
こういったデータを見ても、なかなか真摯に受け止めるのは難しい。
実際、私も下振れのせいにしていた時期があった。
読者の皆も、当てはまってないか、胸に手を当てて考えてね。
例えば、NAGAで解析した会心の牌譜を見て安心する行為。
これには何の意味もない。
無作為にサンプリングしないと、正確なデータが測れない。
会心譜というのは、要するに「簡単な手ばかりが来た半荘」のことであり、自分の実力が向上したわけではない。
NAGAの成績も、実は多少の上振れ・下振れがあるのだ。
私が最初に掲載した、5つのNAGAデータを見てもらえば、分かるだろう。
平均を取るのも大事だし、下振れた時の反省も重要である。
だからこそ、「無作為のサンプリング」が重要になる。
雀魂はラス回避が重要なゲームなので、今回はラスを引いた半荘のデータをNAGA解析させてもらった。
いずれにせよ、「適当に選んで解析する」というのが重要なのだ。
また、昔の私のように、上振れ・下振れを理由にデータを無下にするのも感心できない。
雀魂のスタッツ・牌譜屋でデータが見れるから、長期のデータはしっかりと受け入れよう。
「上手くなったから、昔のデータは関係ない」と思うのであれば、NAGA解析を用いて、その仮説の真偽を検証しよう。
現状を正しく認識することが、成長に不可欠である。
これは私も意識している点で、打った東風を定期的にNAGAで解析して、検討している。
打牌が雑になっていないか、自分のどこに弱点があるかなど、しっかりと理解・反省するのが重要だ。
いずれにせよ、現実から目を逸らしてしまうと、強くなることはできない。
自分の実力を認められないまま、間違った考えにハマってしまう。
麻雀を理解し始め、模索するようになるのが、この時期だからだ。
「放銃が怖くなって、打牌がブレる」のも、この頃であり、ここを乗り越えることが課題になってくる。
メンタル面も重要になるタイミングだ。
この時期になると、運が良ければ、強い人に教えてもらえる機会があるかも知れない。
しかし例えば、以下のような考え方に陥ると、あまり指導の意味が無くなってしまう。
『強い人から、「愚形ドラ1はリーチ優位」だと教わったが、最近はそれで放銃が続いているから、曲げないようにしている。
でも、強い人に教わっているから、問題はないだろう。』
「金玉ルーパー」の方が陥りがちな、結果論ありきの思考法である。
教わった内容を正しく守れず、勝てなくなってしまう悪循環に陥る。
読者の方々は、まずは己の状況を受け止めることから始めて欲しい。
半荘 or 東風をNAGAに掛ければ、自分の実力も把握できる。
(半荘と東風でAIが違うから、注意してね。)
悪手・疑問手をもとに、自分の弱点がどこにあるのかを見極めることが、「金玉ルーパー」を脱する第一歩だ。
感情を排して、データに従うこと
最近は、麻雀のデータが揃っており、明確に優位な選択が決まっている。
それに忠実に従うことが、勝つために重要なことだ。
そこに感情論を入れてはいけない。
さっき言った内容と重複するが、
「引き負けるのが嫌だから、愚形リーチを控える」
「放銃が怖いから、安牌を抱えて進行する」
「ヤケになったから、一牌だけ押す」
「手牌が短くなるのが怖いから、鳴くべき牌を鳴かない」
こんな事をしていたら、データを忠実に守るプレイヤーに容赦なく駆逐される。
麻雀は減点制のゲーム、間違いを犯すほど負けが込む。
感情に流されて打牌をした分だけ、敵に弱みを見せたと思うべき。
言い方は悪いが、「牌効率は若干怪しいが、真っすぐ手組をして、全部の手でリーチを打って、押し引きの基礎を徹底する」だけの、1か月もあれば習得できそうなプレイヤーにすら、駆逐される。
それだけやってれば、悪手率は10%を切る。
そこから、鳴きと牌効率を仕上げていけば、5~6%ぐらいまでは下がる。
その後、高い副露手だけケアして、丁寧に打ってるのが私の打ち方。
(手が悪い時にホンイツを目指したり、ダマテンを使ったりなど、例外はある)
東風と半荘で少し違う点もあるだろうが、大元の考え方は変わらない。
データに従ってシンプルに打つ、これを意識して欲しい。
「丁寧に打つ」ことが最重要
先程までに述べた通り、NAGAの悪手率を下げることが、強くなるために重要なことだ。
相当強くなると、AIに寄せたプレイングをすることに意識が向いてしまうという欠点があるのだが、ぶっちゃけ問題ない。
そこまで強くなる頃には、もう魂天レベルの実力になってるからだ。
天鳳位を目指してる方は、この記事を見ても無意味…というか、私より強い方だと思うので、自分で勉強を頑張って。
あくまで、「金玉ルーパー」を救済するための記事だから。
では、どうやって悪手率を下げるのか。
それは、丁寧に打つことだ。
とにかく、ミスを犯さないように丁寧な打ち回しをすること。
手牌読みとかは考えなくて良い。(例外が無いわけではない)
玉の間の牌効率なんて適当だから、読んだところで無意味。
そんな事より、自分の牌効率・何を鳴くか・機械的な押し引き・牌の安全度比較とかを間違えないように、脳のリソースを使うこと。
雀魂の持ち時間は長いが、それでも20秒しかない。
別のゲームで考えてみれば分かると思うが、プロの将棋は最短でも「4時間+60秒の秒読み」がある。
それと比べて、遥かに短い時間で打牌選択をする必要がある。
イメージ的には、雀魂の持ち時間は「将棋ウォーズ」の3分切れ負けに近い。
「将棋ウォーズ」の3切れを知ってるかは分からないが、相当な乱戦で雑なプレイングが多い。(高段者でも)
とにかく愚直に攻めて、受ける時は徹底して受ける。
そんなイメージがある。(初段の感想)
雀魂でも同じことが言える。
短い持ち時間で、複雑な事を考える必要は無い。
愚直に攻めて、愚直に守る。
これが重要であり、それ以外の内容を考えるのは、ミスを誘発するだけの無駄な行為になってしまう。
もっとも、麻雀は愚直なプレイングを徹底することが重要なゲームであり、それだけでAIにも高評価される。(さっき見せた、私のNAGAのデータぐらい)
うまぶりプレイングをする時は、必ずそれ相応の理由を考えること。
基本的には、やるべきではない。
全てのプレイングを丁寧に、ミスなくこなす。
これが最重要であり、麻雀の本質だと言える。
そのために、無駄な事を考えないようにするのが大事。
字牌の扱い方
オタ風は、下家の風から切る
早速、知らない情報だった人も居るんじゃないだろうか。
字牌は、親ならこの順番で切るのが正しい。
南→西→北→白・發・中→東
オタ風を下家の物から切るのは、2つの理由がある。
東風戦だと特に大事になるので、ぜひ覚えておきたい。
・下家にポンされると、鳴かれる牌を出しづらくなる
「後まで残した牌の方が鳴かれやすい」というのが前提。
下家に役が付いてしまうと、中張牌が鳴かれやすくなり、真っすぐ手を進めにくくなる。
だからこそ、重なる前にサッサと切ってしまうべきなのだ。
・上家が鳴くと、ツモ番が増える
誰にも自風は重ねられたくないが、最もマシなのが上家。
何故なら、鳴いてもらえばツモ番が増えるから。
一刻も早く、テンパイを入れる必要がある東風戦では特に大事だが、半荘戦でも意識しておいて、損はない。
…まあ、大戦犯にはならないから、うっかりしても大丈夫。
それより、今後の内容の方が大事になる。
数牌の先切りはしない
本当に基本の内容だが、数牌より字牌の方が受け入れが狭い。
特に、ペンチャンターツになってる2pを切る理由は無く、素直に字牌を切りたいところ。
3つの字牌の中では、オタ風である「南」を切るのが良い。
とはいえ、「金玉ループ」している人で、これを知らない人は居ないだろう。
2pを切った理由は本当に分からないが、代表的な理由として、「字牌を抱えていないと、早いリーチが怖い」というのが挙げられる。
これは、早いリーチに対する考え方が間違っている。
早いリーチには、手牌の安全度を比較する防御力で凌ぐのだ。
字牌を切り進めていった結果、5巡目にリーチが飛んできてしまった。
しかし、冷静になって見て欲しい。
一発を防ぐ安牌は、9sがある。
東もほぼ通る牌だ。
その後は「9m」の対子落としで凌げる。
特に、9mの対子落としなどは防御のテクニックであり、これを磨くことで字牌を抱えずとも降り打ちするケースが減る。
早いリーチが怖いなら、字牌を抱えるのではなく、防御のテクニックを磨くべきなのだ。
「でも、安牌を抱えた方が放銃率が減るじゃん」と思うかも知れない。
ところが、それが違うのが麻雀の面白いところ。
字牌を抱えず、真っすぐ進めることで先制率が上がる。
本来、放銃していた相手を先制リーチで降ろせるかも知れない。
そもそも、放銃する巡目より前に和了って、その局を強制終了できるかも知れない。
麻雀は先制テンパイを入れた人が有利なゲームで、局を強制終了できる権利が大きい。
相手のツモも、ロンも、ノーテン罰符も、全てを吹き飛ばして点棒を奪い取るのが「和了り」という行為だからである。
だからこそ、序盤から怯まずに、字牌を切り飛ばしていって欲しい。
それが放銃率を下げることにも繋がる。
先制リーチが怖いなら、自分が先制すれば良いだけなのだから。
AI流:役牌の捌き方
説明のためなので、点数状況は無視して欲しい。
試してはいないが、恐らく東発でも「1p」を推奨すると思う。
(1mじゃないのは、点数状況的にホンイツもあるからかな?)
NAGAが台頭してから判明した事として、「役牌は、完全孤立19より偉い」というのがある。
詳しくは、下記の動画を観てほしい。
99%の初心者が間違えている 1 9牌と役牌のガチで効果的な切り順マスター講座!初心者から上級者まで!リーチを目指せ!“配牌からの”牌効率講座! 第56回 (youtube.com)
これは頻発する上に、和了率にも大きな差が出るので、覚えておいて損は無い。
役牌と孤立19では、くっつきの枚数に大きな差があるが、くっついた時の質が大きく違う。
孤立19がくっついても、ただの愚形にしかならない。
一方で、役牌が重なると「バック仕掛け」ができるようになるので、手牌の速度が急激に増す。
ただし、完全孤立19の場合だけである。
1123とか、134とかの1は役牌よりも偉い。
「5ターツあるなら134の1は要らない」とかもあるけど、そこまでは気にしなくても、まだ大丈夫。
先程、「真っすぐ進めるために、序盤から字牌を切り飛ばせ」と言ったが、完全孤立19よりも役牌を優先して残した方が、手が真っすぐ進んでいるのだ。
人間の直感には反するが、今の時代、AIに勝てる人間など居ない。
そのAIの主たるNAGAが言ってる内容なので、我々はそれに従うべきである。
手組みの考え方
中途半端な進行をしない
基本的な話だが、チャンス手で、中途半端な手組みをしないこと。
3~4シャンテン以上の手はリーチめがけて一直線、5シャンテン以下の手バラはホンイツに一直線で向かう。
スピード競争が命の麻雀で、どっちつかずの打牌をすることは許されない。
こういった打牌は、特にチャンス手の時に致命傷になるので、注意が必要だ。
イーシャンテンはMAXに取れ
麻雀において、もっとも手が進みにくいのが、イーシャンテンである。
和了りに近づくほど受け入れが狭くなり、テンパイ時はリャンメンでも8枚しか受けが無い。
イーシャンテンは20枚程度の受け入れがあるが、テンパイよりも揃えるのが大変なのだ。
その理由は、「テンパったら、他家からも和了れる」というのが大きい。
実質、4人で揃えに行ってるようなものだから。
だからこそ、イーシャンテンは受け入れが最大になるようにするべきなのだ。
変化よりも、直接の受け入れを多く取った方が、得になるケースが多い。
ところが、これを徹底できてない雀豪の方が多い。
自分が打った牌譜を振り返る時にも、同卓者の方にこのミスがよく散見される。
イーシャンテンの形については、下記の動画を観てほしい。
【麻雀】アガりを増やす!イーシャンテンの秘密【初心者向け講座】 (youtube.com)
今回の牌姿だと、「47p」のリャンメンと「446s+中中」という完全イーシャンテンになっている。
ここから6sを打つと、7mが余った余剰牌イーシャンテンに格下げされてしまう。
このミスは和了率に大きく響くので、A級戦犯になりやすい。
特に、「44s+中中」の愚形シャボに、6sのフォロー牌がある状態は、5sを引いても良い分、良形リーチを打ちやすい。
その結果、テンパイも早くなる上に、リーチ合戦にも勝ちやすくなる。
イーシャンテンの受け入れを狭める行為は、それだけ期待値を損ねてしまうのだ。
細心の注意を払って、最善の牌を切れるようにしよう。
蛇足だが、最初の牌姿について、この巡目ならメンタンピンを狙って「中」を外すのもアリだ。
中盤以降はNGだけどね。
リーチの考え方
想像以上の牌姿が、リーチ優位
※これは他の方の視点で、その方もリーチしてました。
先制リーチは最強で、これを打たないのは損になるケースが多い。
以下、どんな手がリーチ優位かを述べる。
良形の役無し
平和のみ
愚形ドラ1
愚形+1翻役
愚形の役あり5200
良形の役あり4翻
良形の役あり5翻
チートイ+ドラ2
ドラ待ちのチートイ(終盤はダマ)
見て分かる通り、大体なんでもリーチ優位である。
平和ドラ3をダマにするのは、上手そうに見えて、実は期待値を損ねている。(私も、ダマ優位だと思ってた時期があった)
逆に、ダマにして良いのは愚形8000、ダマで跳満確定の手である。
愚形のみ手の1300は相当難しいが、基本的にはリーチ優位。
待ちが456の場合、中盤以降はダマにする。
待ちが123 789なら、常にリーチ優位である。
待ちの強さを把握しよう
「先制リーチは、リャンメンが最も和了率が高い」と思っていないだろうか? (三面張は除く)
実は、統計的にそれは間違っている。
以下、先制リーチの和了率をランキング形式で載せる。
字牌同士のシャボ
14 or 69 のリャンメン
筋の 1 or 9 単騎
字牌と数牌のシャボ(数牌が端に寄ってるほど強い)
25 or 58 のリャンメン
36 or 47 のリャンメン
筋牌同士のシャボ(端に寄ってるほど強い)
字牌単騎
筋の 2 or 8 カンチャン
筋牌と無筋牌のシャボ(端に寄ってるほど強い)
筋37・両筋456 待ち
無筋牌同士のシャボ(端に寄ってるほど強い)
無筋の 1 or 9 単騎
筋の2378・両筋456 単騎
無筋28 カンチャン
無筋37 カンチャン・ペンチャン
片筋456 カンチャン
両無筋456 カンチャン
無筋2378・片筋456 単騎
両無筋456 単騎
なんと、トップはリャンメンではない。
字牌が絡んだシャボは強く、36 47のリャンメンを凌ぐ。
両方が字牌なら、リャンメン界で最強の14 69すらも凌駕する。
筋の19も強くて、単騎待ちでも充分な良形だ。
「良形待ち」というのは、リャンメンのことだけを指す言葉ではない。
また、同じリャンメンでも14 69 と 36 47では、強さに歴然とした差がある。
カンチャン・シャボでも、端に寄っている方が和了率が高い。
これを意識するだけでも、待ち取り・ターツ選択で、得できる。
良形・愚形の判断もつくので、リーチ判断にも影響する。
「追いかけ」だと、話が変わる
先制リーチだと、かなりの待ちが良形になるのが分かった。
しかし、これが「追いかけ」になると、話が変わる。
追いかける時は、枚数が正義なのだ。
そのため、良形はリャンメン・字牌待ちに限られる。
(字牌は、山に眠っている期待枚数が多いから)
こうした点からも、「後手を踏む」ことの不利さが分かると思う。
先制テンパイは偉いのだ。
追いかける時の押し引きだが、リャンメンなら危険牌を押して良い。
例え、それが1000点(リーチなら1300点)でも問題ない。
和了率が放銃率の倍近くあるので、ツモ被りも防げることを考えれば、押す価値は充分にある。
同様に、役牌バックも「他家の降り打ち」が狙えるため、押し返すことができる。
字牌の場合は、山に眠っているケースも多いため、自分かリーチ者が掴めば、それでも和了ることができる。
一方で、愚形だと話が難しくなる。
危険牌を切ってのリーチドラ1は降り優位である。
リーチドラ2の5200点は押し優位。
安全牌を切れるなら、2600点も追いかけて良い。(それでも、1300点は降り)
副露手なら、3900点は無いと押すのは厳しい。
2000点以下の手なら、可能であれば降りてしまった方が良い。
ただし、安全牌が少なくて降りるのが難しいなら、押した方がマシである。
おまけ:リーチの隠されたメリット
リーチを語る際、「期待値的に優位か否か」に焦点が当たりがちである。
あまり語られる事の無い内容だが、リーチには、実はもう一つメリットがある。
それが、「リーチを掛けた後は、打牌ミスが一切起こらない」ということ。
ダマに構えてしまうと、いつリーチを打つか、押すか降りるかなどを、ずっと考えなければいけない。
そうなると、ミスが増えて期待値を損ねてしまう。
そのため、リーチとダマの期待値がほとんど同じなら、リーチに踏み切った方がミスが減り、実戦的に勝ちやすいのだ。
鳴きの考え方
片上がりも恐れずに鳴く
ぶっちゃけ、「南」落としは私もやっちゃいそうだけど、本題はそこではない。
もし上家から47mが出たら、鳴いて南バックのテンパイに取る。
役牌バックだと分かりやすいが、タンヤオや三色の片上がりも恐れずに、テンパイになるなら積極的に仕掛けるべきである。
また、愚形ターツを鳴けるのであれば、役牌バックなどでガンガン仕掛けていく。
ただし、雀頭が無い時は控えるべきである。
なぜなら、雀頭は手牌が13枚ある時が、最も作りやすいからだ。
鳴きのデメリットを恐れ過ぎない
これも、地味に大事な点かも知れない。
鳴く際に考えられるメリット・デメリットは以下である。
【メリット】
・手が進む
・愚形を解消できる
・役牌を鳴けば、役を保障できる
【デメリット】
・打点が安くなる
・安全牌が減る
・相手に狙いがバレる
安全牌が減ることによる降り打ちの危険性は、手が速くなることで相殺できる。
先に上がってしまえば、放銃のリスクは無い。
安くなることも懸念点だが、麻雀の性質上、速いことの方が偉い。
なぜなら、麻雀は「4人のうちで、一番速い人しか点数を貰えない」ゲームだからである。
ただし、タンピン系の高い手は、鳴いて2翻以下になるなら、9巡目あたりまで鳴かない方が良い。
鳴いても3900点あるのであれば、むしろガンガン鳴いていった方が良い。
狙いがバレることについても、麻雀では「分かっているけど、押さざるを得ない」局面が往々にしてある。
また、嫌な牌を止められたとしても、ツモってしまえば良い。
相手が牌を止めるということは、それだけ手が遅くなるということでもある。
そのため、鳴きのデメリットを恐れすぎる必要は無い。
…鳴きについては、複雑すぎて書き切れない。
冒頭で述べた、「令和版・神速の麻雀」をもとに記事を書いてるから、そっちを購入して欲しい。
東風戦をやる人は、鳴きが死活問題になるので、特にオススメする。
降りの考え方
牌の危険度を判断して、慎重に降りる
放銃すれば点棒を失う局面なので、最も精度が問われる部分。
上記のようなミスには気を付けよう。
例えば、満貫のリーチに対して、危険度が5%違う牌を切ってしまうと、それだけで8000×0.05=400点の損失になる。
勝負する手格好でもないのに、ここまで大きな期待値を失うのは大罪である。
降りる際には、いつも以上に慎重な打ち回しが必要になる。
惰性で、萎えながら適当に打ってはいけない。
副露手(+ダマテン)には、意外と押せる
副露手に対しては、リーチよりも相当ゆるく押すことができる。
というのも、テンパイしているかが確定していないからだ。
対面の場合、捨て牌からして、まだテンパイしてない可能性が高い。
それもあって、リャンシャンテンからでも、「3s」を押すことができる。
以下、副露時のテンパイ確率(8巡目)である。
1副露:30%
2副露:55%
3副露:90%
そして、手出し1回ごとに、テンパイ確率が10%ほど上がる。
もちろん、捨て牌が濃いか薄いかでも、テンパイ確率は変わる。
放銃打点にテンパイ確率を掛け算するから、期待損失点が激減するということである。
そのため、副露手(+ダマテン)に刺さるのは、事故だと割り切ってしまうのが良い。
副露手を警戒してビタ止めできれば快感だが、実は期待値を損ねているケースが多いということだ。
ただし、「親のダブ東ポン+ドラ含みの鳴き」、「ドラポン+ α 」など、高打点が確定している2副露に対しては、手出しが2回ほど入ったら、リーチと同等に対応する必要がある。
打点が見えない副露に対しては、いくらテンパイしてそうでも無視する方が、期待値的に得なケースが多い。
ノーテン罰符でも、同じぐらいの点棒を奪われてしまうからだ。
おわりに
雀聖目指して、頑張れ!!
いかがだっただろうか。
1つでも新しい知識・考え方を得てもらえたら、嬉しい限りである。
「金玉ルーパー」の方が、雀聖になれることを祈ってる。
頑張ってね、私も魂天目指して頑張るよ!
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