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夫の転勤と出産で専業主婦になった私が、自由な複業フリーランスになるまで。理想を叶える「超真面目なわがままマインド」

本記事は、働く女のワーク&ライフマガジン Woman typeの連載・「私の未来」の見つけ方に掲載される想定で、自主企画したものです。(取材は2024年12月)

仕事、続けたいのに辞めるしかないの?自分で納得のいく選択ができればいいのに。
パートナーの転勤帯同で仕事を手放し、モヤモヤを抱えている20代〜30代の女性は多い。

複業フリーランスでSNSマーケターや動画編集者としてマルチに活躍中のたえこさん。彼女も夫の転勤帯同と出産に伴い専業主婦となり、2年前まではキャリアや収入面でフラストレーションを抱えていた。
専業主婦期間を経て、現在は自身の理想とする働き方に近づきつつあるという。

行動力の秘訣を聞くと、キーワードは「ジャイアニズム」と話す。
たえこさんのマインドや、これまでの軌跡を詳しく伺った。

プロフィール

たえこさん
新卒で営業職5年、採用・人事・新人育成を1年経験。夫の転勤帯同で退職・出産し、2児の母。キャリアスクールでSNSマーケティングや動画編集、ライティング、ブランディングなどのスキルを幅広く身につけ、2024年2月よりフルリモートの複業フリーランスとして活動開始。Instagram運用代行、ライター、ブランディング支援、デザイナー、オンライン営業など多方面で活躍中。
InstagramX(旧Twitter)note

「ただ消費するだけの自分って何なんだろう」引け目を感じていた5年間

もともと仕事は好きだったんですが、夫が転勤族で第一子出産後は専業主婦になりました。
家族も友人もいない場所での初めての育児は本当に大変で。周りに頼れる人もいなかったですし、しばらくは働くイメージをもてませんでした。

今なら専業主婦も立派な仕事だと思えるんですが、当時は「ただ消費しているだけの自分」みたいに思ってしまっていて。他の人にはそんなこと思わないんですが、自分に対してはつい厳しい言葉をかけていたんですね。

前職が営業職で、当時の職場で刷り込まれたマインドの影響もあったかもしれません。「利益を上げる自分にこそ価値がある」といった刷り込みが、自分の中に根づいてしまっていたんだと思います。何か買いたいものがあっても「お金を稼いでいないのに、自分のために家族のお金を使うのはちょっと……」とためらいや罪悪感がありました。一つひとつのことに引け目を感じるのがストレスでしたね。モヤモヤを抱えながらも、5年間は育児に奮闘しました。

収入コンプレックスを手放せた理由

2人目の子供が1歳になる頃、気持ちに余裕が出てきて「そろそろ働きたいな」と思い始めました。
どんな仕事がいいかを考えたとき、フルリモートなら夫の転勤によらず働けそうだなと、デザインなどのITスキルに興味をもって。スキルを身につけるためにキャリアスクールへ思いきって入会したんです。
そこから1年ほどスクールで学習し、2024年2月からフリーランスとして仕事を始めました。

たえこさん自宅の仕事用デスク。ナチュラルな雰囲気ですっきりと整頓されています。心地よく集中できる環境を大切にされているそう。

働き始めてもしばらくは「いくら稼げるようになったら専業主婦から抜けられるんだろう」と焦りを感じていたんです。収入コンプレックスが強かったんですね。

でも、一生懸命に仕事に取り組むうちに「スキルが定着してきている!」と実感することが増えてきて。そうして、いくら稼げているかとは関係なく「学んだことで人の役に立てている」と感じられたときから「もう専業主婦という肩書きから自由になってもいいかな」と思えるようになりました。

クライアントの方から「ありがとう」と言っていただいたときや、自分の得たスキルを伝えることで相手が一歩前進してくれたと思えたとき。ギブできたな、学びをシェアできたな、と感じるとき。そんなとき「学んできてよかったな」と嬉しくなりますね。

前職ほどは稼げてはいませんが、人と比べて収入にコンプレックスをもつことがなくなっていきました。

キャリアスクールのイベントに受講生として登壇(スクリーン横がたえこさん)。スクールでの学びや取り組みについてインタビューされています。一つひとつ自己決定しながら積極的に行動し続けてきたたえこさんのストーリーとポジティブな雰囲気に、他の受講生も勇気づけられたはず。

自由に生きるのも一つの責任!ママだって好き勝手に生きていい

遊ぶように働くために、努力する

私はいわゆる「センス型」ではなく「努力型」。様々なITスキルを身につけてそれらを仕事にできているのは、才能やセンスではなく努力だと思っています。

努力が好きというか、ルーチンが好きで。0から1を考えるのは苦手なんですが、決まったことを毎日淡々と繰り返していくのは好きなんです。
初めは「本当にできるようになるのかな」と不安に思っていたことが、続けていくことでできるようになっていって、だんだんとゴールに近づいていく感じが好きなんですよね。ゴールが見えてきたら、あとはやり続けるだけだなと。なので、継続するのは苦ではないんです。

▼たえこさんが仕事で手がけた、ファッション誌・マキアのInstagram投稿。動画編集やSNS運用の学習開始時は完全未経験。今では継続的に仕事依頼をいただいているそう。

こうお話するとストイックな印象をもたれるかもしれませんが、極論、「遊ぶために」働きたいと思っています。遊ぶように働きたい。「ママでも、わがままでも、自由に生きていきたい」というのが、人生の軸としてあって。我慢せずに生きていきたいですし、やってみたいと思ったことには挑戦せずにはいられません。キャリアスクール入会についても、当時は専業主婦で自分の収入がなく少し迷いましたが、えいやで飛び込みました。

私、やりたいことは諦めずになんでもやりたいんです。こういう「自分の好きなようにしたい!」というのは子供の頃からで、自分ではドラえもんのジャイアンみたいな性格だなと思っているんですが(笑)その「ジャイアニズム」的な性格のおかげで夢や目標に向かっていけているんじゃないかなと思っています。

▼キャリアスクールのライターコンペで入賞し、マイナビウーマンに掲載されたたえこさんの執筆記事。「どういうこと?」とワクワクしながら思わずクリックしてしまう魅力的なタイトル。

しかしもちろん、何でもかんでも自由にわがままにとは思っていません。経済的にも精神的にも自立しながら自由に生きるのが、一つの責任だと思っています。

仕事において大切にしたいのは、誠意をもって働くこと。営業職時代は数字さえ取れたらいいという風潮が社内にあったんですが、そういうことよりも一緒に働く人を尊重したいです。人が大事ですね。特に、リモートワークをしているとテキストコミュニケーションも多いので、柔らかく伝えることを大切にしています。

私にとっては「何を」するか、よりも「誰と」するかが大事です。私のことを好きでいてくれる人や共感してくれる人、価値観が合う人と仕事がしたい。これは、フリーランスとして働き始めてから気づいたことの一つですね。せっかくのフリーランス。誰と仕事をするかも選べるので、ストレスなく働いていきたいです。

「単純に人が好きなんですよね」と朗らかに話すたえこさん。人見知りもあまりしないそうで、キャリアスクールのコミュニティでも他の受講生と積極的に交流し「たくさんの友人に恵まれた」そう。現在の仕事のほとんどが、「あなたにお願いしたい」と友人から声をかけられたもの。

フリーランス1年目は、いただいたお仕事に必死で取り組むうちに、ありがたいことにたくさんお仕事をいただけて。ただ、あまりに忙しくなって時間にも気持ちにも余裕がもてず、子供にカリカリしてしまうこともありましたし、夫からは「常に忙しそうで話しかけにくい」と言われてしまいました。

ライフワークバランスを考えると、これは自分の理想の暮らしではないなと気づいて。「収入のために限界まで稼働して、家族の時間を大切にできなくなるのは避けたい」と意識するようになりました。
自分に余裕がある状態が大切だなと。好きなことをして、自分を満たしてあげる時間も取りたいです。それが結果的に、家族や身近な人との穏やかで楽しい時間に繋がっていくと思います。

仕事に限らずやりたいことを叶えたい。平日14時以降はビールを片手に!

今後どんな仕事をしていきたいかというと、具体的な展望はまだ描けていなくて。「これがどうしてもやってみたい」という仕事は今のところ特になく、いただいた仕事や今の自分ができることに精一杯取り組むというスタンスで進んできました。

「どんな仕事をするか」よりももっと大きな枠で、「人生や生活トータルで見たときに、自分がやりたいことを諦めたくない」という思いがあります。仕事は生きていく手段の一つ。
「ママだから〜できない」というマインドは今後も手放していきたいです。責任を果たしつつ、好き勝手に生きていきたい!

理想の働き方は、週休3日で1日5時間労働。子供が14時に帰ってきたら、家族時間スタート。そこからはビールを飲みながらご飯を作ったりしたい(笑)土日はお休みですが家族時間になるので、平日のうち1日を自分だけのお休みに充てたいですね。このお休みの日を、カフェで興味のあることを勉強してもいい時間にしたいです。そうしたら自分の時間もできて仕事もできて、理想的ですね。

子連れワーケーションや親子留学もしたいですし、ときには家庭を離れて友人と遊ぶ時間も作ることができたら。
フリーランス2年目は、仕事も家庭も全部諦めることなく働きたいと思っています。

「家族との時間も大切にしたい」と話すたえこさんの、休日の一枚。娘さんとのツーショット。写真のようにおでかけする日もあれば、おうちで手巻き寿司パーティーをすることも。

一回経験してしまえばもう未経験ではなくなるから。勇気をもってはじめの一歩を

未経験のことは、誰でも怖いですよね。私自身、多くの経験や実績があるわけではないのに仕事を受けるときは不安でした。でも、一回経験しさえすれば、もう未経験ではなくなりますよね。仕事の取り組み方や進め方がわかるようになる。継続してゴールが見えてきたら、あとは突き進むだけだと思います。

最初の一歩のハードルはすごく高いですが、一歩踏み出してしまえば、そこからは達成できるイメージが沸いてくるはずです。スモールステップでいいので、とにかく始めてみるのが大事だと思います。

それと、私が大切にしているのは、経験者に聞いてみて教えてもらうこと。もちろん自分で学ぶのも大切ですが、一人で行き詰まるよりも経験した人に相談してみる方が早いかなと。周りに「先輩」がいるのなら、思いきってどんどん聞いてみるといいと思います。

誰かに頼るのはその人に申し訳なかったり、ためらわれる場合もあるかもしれません。しかし「頼る」までいかずとも、少し話を聞かせてもらうだけでも自分の成長速度が全然変わってきます

私も周りの皆さんのおかげで少しずつできることを増やしていけました。一人きりで頑張るよりも、先輩たちのお力を借りながら進んでいけたらいいですよね。
先輩方が私にたくさんのことを教えてくれたように、私も人にギブしていきたいです。


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企画・取材・文・記事イメージ画像/松野えい 写真/ご本人提供


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