やっぱりかわいい子が好きなんです。〜大人にこそ別マをおすすめしたい〜
ときめき、感じてますか?*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
ときめき、トキメキ、TOKIMEKI。字面だけ見ているとゲシュタルト崩壊してきそうです。ちなみに「ときめき」は漢字では「心動」と書くと、ChatGPT先生が教えてくれました。
やっぱ、モテたいとかときめきとかって、強〜烈な人生の原動力だと思うんですよね。誰もが知っているバンドのボーカルとか、ゴリゴリの経営者さんとかも、「始まりは"モテたい"だった」と語っているのを見聞きしたことがあります。
だがしかし。「いま絶賛恋愛中です」という状況でもない限り、そういう類のときめきを日常の中で感じるのは難しいんじゃないかと。
「別マ」とは
前置きが長くなりましたが、「ときめきか。久しく感じてないかもな。まあなくても、普通に、悪くない日々を送ってるよ」って方に。私の偏愛する月刊少女漫画雑誌「別冊マーガレット」(以下「別マ」)をぜひ手に取ってほしいのです。
私が長年愛読している別マ。ぜひお読みいただいて「ときめきの摂取、悪くないやんけ」となってほしい。そこでチャージされたエネルギーが日常に還元されて、たとえば作業の合間にコーヒーを飲むときの目線が上向きになるような、そんな感覚を楽しんでみてほしいのです。回し者でもなんでもないのでご安心ください。
「君に届け」って作品は、少女漫画を読まない人でも聞いたことがあるんじゃないでしょうか。空前の大ヒットで、映画化・ドラマ化・アニメ化の3コンボをコンプリートした漫画です。クラスで浮いている、あだ名が「貞子」の主人公と、超爽やか男子が織りなす青春漫画。どこで連載されていたかって、実は別マで連載されていました。
別マは、そんな、「中学生ぐらいから楽しめる、基本プラトニックで爽やか」な作品が連載されている漫画雑誌です。(と思っている)
膨大な数の少女漫画、漫画雑誌があるなかで、別マの位置付けは下のような感じだと思っています。
3次元のリアルから20次元のファンタジーへ
女子校出身の私は、
転生したら共学に通う世界線に行って、ワイもアオハルを謳歌するんじゃあああああああ
と、もう手に入ることのない10代の1ページに焦がれながら毎月読んでいます。
(20年近く毎月必ず読んでいます)
(共学に通ったとてアオハルが保証されているとは限らないけれども爆)
今世では一つの現実しかありません。3次元には限界があります。
しかーし別マは、1冊に(1ヶ月分に)20ほどの作品が収録されています。
つまり、3次元の現実から20次元のファンタジーワールド(後述しますが別マはいい意味でだいぶファンタジーだと思って読んでいます)に、手に入るはずのないアオハルに焦がれ悶える私をワープさせてくれるのです。
20次元ものファンタジーを堪能できれば、私も満腹です。
やべえ奴も、たいがいやばくない
別マって、ほとんど「マジで嫌なやつ」って出てこないんです。
作品によっては、やべえやつ、サイコパス味が半端ないやつ出てきたなって感じることもあるんですが、なんだかんだ「なーんだ、実はいいやつやん」ってなることが多い。
「マジで嫌なやつ」がほぼ出てこない、この平和さ。ファンタジー。現実はしんどいニュースもあるけれど、別マは安心安全の空間です。
やばいやばい言いまくりましたが、とにかく別マの登場人物は99%いいやつなので、臨戦体制にならず肩の力を抜いて楽しむことができます。
かわいいんです。ひたむきで応援したくなるんです
もう、ヒロインたちがかわいいんです、シンプルに。かわいいってどういうことかといいますと、応援したくなるというか。ヒーローもいいんですけど、別マはヒロインがとてもイイ。一見等身大な設定のヒロインたち、でも、親近感を出しつつ、こんな子いそうでいないよなとか思う、THE☆主人公なんです。片想いに苦しんだり、自身の性格に悩んだり誰かを僻んだりしつつ、キメるとこはキメる。みんな応援したい、推したい。心が洗われます。
このマンガがすごい!2023『太陽よりも眩しい星』
個人的に特に推している別マヒロイン。
それは『太陽よりも眩しい星』(河原和音)の主人公、朔英(さえ)。
本作、このマンガがすごい!2023の<オンナ編>で第8位にランクインしています。なのでタイトルを聞いたことがある人もいるかもしれません。
どんな話か超ざっくりいうと、
「小学生の頃から好きだった男の子が、中学生になって背が伸びたりして急激にモテ始めて、この恋心をどうするか主人公が悩みながら成長していく話」です。(あーもっと魅力が伝わる言い回しができるようになりたい)
朔英がずっと片想いしている同級生の光輝(こうき。まさに「光」り「輝」く、ヒーローオブヒーローな人)は、小学生の頃はちびっこで特にモテていなかった。朔英の「自分だけの推し」だったのです。しかし中学から急にモテ始めて、「自分だけの」じゃなく「みんなの推し」になってしまった。
大柄な体型にコンプレックスを抱いている朔英は、学園カースト上位層のキラキラビジュアルいい系モテ女子にモテまくる光輝を遠巻きに見て、遠くなっちゃったな…みたいな悶々とした気持ちに悩みます。
「イケメンな彼」じゃなく「自分にとってかっこいい彼」を好きな朔英。私は女性で恋愛対象は男性だが、でもこんな子に好かれたい人生だった。
同じ高校に入学した朔英と光輝。朔英は、高校ではこの恋に向き合うぞ、と決意。しかしそんなとんとん拍子に恋が実るわけもなく…(続きは本編でお楽しみください)
▼第一話
と、あらすじだけだと、そんな奇抜な設定はなさそうだけれど、特筆したいのは、キャラの描き方が丁寧でリアリティがあって、「この子ほんとかわいいな、推せる」と思わずにはいられない点です。
それは、数々のヒット作を生み出してきた河原先生の手腕によるものなんだと思います。(近年映画化されたものだと、広瀬すず主演の映画「先生!」がある)
河原先生の作品の特徴は、男子の心情を、口にだすセリフ以外で描かないこと。
最近はヒロインだけでなくヒーローの心情(頭の中で考えていること)も自然と描かれる作品が多い一方で、
河原先生のマンガは「完全に女子視点」、男子の考えていることはわからん、というリアルが描かれるのです。
だからなのか、ヒロインやその友達の心情がむちゃくちゃ丁寧に表現されているんですよ。描写の粒度がもう、さらっさらに細かいから、その感情が直接的にこっちに迫ってきて、臨場感が半端ない。他人事と思えなくなってきて、我が子を応援するような気持ちになってくる。
え、待って2500字超えてる。いかん長すぎ。もっと語りたいことはあるんですがそろそろ締めたいと思います(急)。
みんな何かを「無条件に愛でたい」から推し活している。そのお供に
「推し活」なるワードは近年生まれたものと思いますが、それ自体は大昔からあるんじゃないかと思います。
きっとみんな、何かを手放しに無責任に愛でたい。これでもかって、心ゆくまで愛の魔貫光殺砲(別マと同じ集英社に属するワザ)を連発したいんだと思います。
別マは、一度で20次元(20作品)ほどの世界を堪能できるのできっと推しが見つかります。さらに、ファンタジーアオハルワールドに浸ることで「こ、これがときめき…」と何とも幸せな気持ちになれるはず。
次から次へと飛んでくるhave to の千本ノックをさばく、尊い大人のあなたにこそ、別マで、20次元で、潤いをチャージしてほしい。そう勝手に願っております。
私、やっぱりかわいい子が好きなんです。これからも別マワールドで推し活ととき活(ときめき充填活動)を末長く続けていきます。
ここまでお読みくださったあなたへ、愛の魔貫光殺砲をッッッッッ
Discord名:えい
#Webライターラボ2405コラム企画
👇ライターコミュニティ・Webライターラボの企画で、本記事を執筆しました。