人に触れるということ
仕事柄、人の体に触れることが多い。
なので、どのように触れたらいいのかを教育される。
出来るだけ「点」で触らずに、「面」で。
指先ではなく、手の全体を使って。
包み込むように。
そうすると、だんだん手のひらが、相手の体に馴染んでいく。
そうすると不快感がなくなっていく。
動かされてる感が減る。
触れる時に、手にだけ集中するけど、
実際はそれだけじゃない。
自分自身の姿勢が大事になる。
自分が不安定だと、手に要らない力が入る。
自分が安定していれば、手も自由に動かせる。
相手が固くなるのは、実は自分のせいなんてこともよくある。
これは相手の「心」に触れようとする時にも
同じことが言えると思った。
動かそう感を感じると、人は固くなる。
そっと触れて、まず相手を感じようとする。
そうすると、だんだん馴染んでくる。
心の機微を感じ取りやすくなる。
そして、手のひらだけに集中するような、テクニックだけ考えてもいけない。
自分自身の土台が安定していないと、相手の心に触れても、感じ取ることが難しくなる。
僕は人と話している時に
自分はどのように「触れているか」をよく考えるように心がけている。
そして、僕自身の姿勢にも気をつける。
相手を変えようとするのか
ただただ相手を知ろうとするのか
相手を変えようとするのは、自分自身の心の不安定さからくると思う。
実際に体に触れようとする時には
自分自身をどのように安定させるのか。
まず自分の立ち位置をよく確認する。
無理な位置にいると、自然と力む。
足の付け根、股関節を意識する。
体の中心を上手に使えると、腰に負担もかけず、肩の力も抜ける。
結論、自分の立ち位置に気をつけながら、軸を持つと安定する。
心を安定させて相手に触れる為には、
同じように、自分自身の立ち位置を理解する。
相手にとって、自分はどのような存在なのか。
そうすると、どのような姿勢でいるべきかが、自然と決まる。
そして軸を持つ。
自分はどのようなことを良しとするのか、判断基準を持つ。
出来るだけ自分の中心を認識して向き合うようにする。
そうすると、心の力みが取れてくる。
自分と他人の境界がはっきりして、無理に何かを変えようと思わないようになるから。
自信がないからこそ
自分の中での軸が不安定になるからこそ
相手を変えようと躍起になる。
固くなる。
そして心に触れることができなくなる。
僕自身への戒めでもあるけれど
こんな感じで、自分自身の、人への触れ方を
気を付けていきたいと思うのでした。