【開催報告】第1回えほん哲学カフェ
こんにちは、ほんだです。
10月9日(土)に開催した「えほん哲学カフェ」。
えほんやさんでは初めての試みで、すこし緊張感もありつつの、終わってみたら脳がフル回転していたのでぐったり。お腹もすいたし… まるで運動でもしたようでした。
まず冒頭にナビゲーターのてつがやさん松川さん(えっちゃん)から、会の最中に皆さんに呼ばれたい名前にお互い変えましょうかとご提案。
えがしらさんはみちこちゃんにすべきか、えがちゃんにすべきか迷っていましたね…。
えほん哲学カフェでの注意すべきこと
その後、お互いにどのようなスタンスで対話をするかという注意事項をすこし。
・発言する/しないは自由
・どうですか?と振られてもパスOK
・反論、質問OK
・意見のおしつけNG
・自己紹介はしない
・体験談はOK
さらに
「哲学する」とは、
正解が決まっていない問題について、様々な視点から多角的に深く探求すること。
と哲学をするという基本も教えていただき、いざ本編スタート。
えほん哲学カフェの流れ&感想
まず松川さんがテーマ絵本の『せんそうしない』を読み聞かせ。
では、なんでも思ったことをいってみてください。となげかけられます。
ほんのすこしの沈黙のあと口火を切ったのはえがしらさん。
「なんども自分で読んできたのに、今読んでもらって 「殺される」という言葉が、怖かった。」
と話すと、その同じ箇所、言葉について、
「自分も…」と感想や意見が出始め、話が進みはじめます。
さながらパーティーを組んだ仲間(でも初対面)が冒険にでる前に地図を広げながら、どこへどういくかと迷うような、さぐるような感覚。
そこから対話はあらゆる方向へとんだり戻ったり。深くなったりと形を変えていきます。
・「死ぬ」と「殺される」の違いは…
・それぞれの居場所にいるものが「仲良く」する必要があるのか。
・戦争を子どもに伝えるタイミングは…?
・正義と悪って…?
・ケンカと戦争は違うのか。
・言葉があるから戦争をしない選択ができる。
・言葉があるから戦争になることもある。
・「教育」はほんとうに正しいのか。
・「守る」という言葉が先走っていないか。
実際にはもっといろいろな方向へ話が飛んでいっていました…。
ひとつのテーマからこんなにいろいろ話しがでるのですね。
ひとりひとり考えていることがまるで違うのに驚き。
意見が違うということでなく、そもそも考えている事が違う。
要所要所で松川さんから「それはどういう意味ですか?」と質問が入ったり、「こういう考えについてはどうですか?」と新たな疑問が提供されたり。
参加者のみなさんがそれぞれ、ご自分の体験や今まで生きてきて感じてきたことをフル回転させて、「考えている」と感じました。
時間が半分過ぎたあたりで、
このあたりでもう一度絵本を読んでみましょうかと松川さんが読み聞かせ。
頭の整理やもう一度別の角度からみられるような時間でしょうか。
最後は10分ほど残して、
松川さんがまとめをして終了。
「…はーーー。」という安堵とも疲労ともいえる脱力感。
よく「白熱する」といいますが、少なくとも脳内は白熱教室でした。
ひとつ疑問がなげかけられるたびに「うーん」と頭の中で考え、なんとか言葉にしようとするも、うまくできないまま進んでしまったり、考えていてまだパーツがバラバラだったものが、皆さんの話を聞いているうちになんとか形にはなったり…。
それでも自分のなかに沸いた疑問が、その瞬間には解決せず、モヤモヤとしたままだったのですが、
松川さんが「モヤモヤするのは自分にとって大事なことだからですよ」と。
なるほど… そこをさらに突き詰めて考えたらいいのか。とまずそれがなんとなくわかった…気がします。
初の「えほん哲学カフェ」をしっかり堪能できました。
こんな人に参加してほしい
「考える」ことが好きだ。と自分のコトがわかっている方はぜひ1度体験して欲しい!
そして、
「考えることが苦手… 」
「深めるとかよくわからない」という方こそ、ぜひ。
もしかすると、皆さんと話しているうちに、無意識に考えを深めているかも。
自分だけでは考えつかないことがなぜか自然とでてくるのです。
今回はテーマ絵本が「せんそうしない」だったため、
全体的には重たい話が多かったのかなと思いますが、他のテーマ絵本だとどうなるのかな!?
とより楽しみです。
次回のテーマは…
『うちのねこ』(高橋和枝/アリス館)
ある日、野良猫だったおとなのねこがうちに来た。ソファの下に隠れて出てこない。その後もねこは、かみついたり、ひっかいたり・・・。こわくないよ。だいじょうぶ。ゆっくりゆっくり「うちのねこ」になるまでのお話。
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ソファの下から出てきたとおもったら、シャーッと怒ったり、
さわらせてくれたとおもったら、かみついてきたり‥‥。
ねこはいつから「うちのねこ」?
信頼や安心はどうやって生まれるの?
のらねこだったねこが、ゆっくりゆっくり「うちのねこ」になるまでのお話を読んで、みんなで感じたこと考えたことを語り合いながら、考えてみませんか?
(松川えりさんのリード文より)
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