図鑑をひらくのも読書です!
強く訴えたいことがあります。
絵本の活動をしていると、園のママさんや友人から「うちの子は図鑑しかみないから困るわ〜」とか、「物語に興味が無くて、折り紙や工作の本しか食いつかないから」などと言われることがあります。
そんなとき、
いやいやそれも立派な読書ですから!
と、強く思います。
文部科学省のHPに掲載されていた読書の定義をみてみましょう(太字はこちらでつけました)。
「絵本」や「読み聞かせ」というワードだとどうしても「物語絵本」を連想してしまいがちですが「物語」でなくても良いんです。
文部科学省のお墨付きがあるので、大丈夫です!
そもそも、日本の図書館でほぼ採用されている十進法によると「物語」は9類です(文学に相当)。
つまり、物語絵本は単なるひとジャンル(数は多い)。
物語に興味がなくてもまったく問題ありません。
園や学校に物語の本がメインにあるように感じるだけで、ほかのジャンルの本とのバランスは目標値が定められていたりします(結果的に、9類の本が多くなりがちだそうですが)。
どのようなジャンルであれ、お子さんが何らかのきっかけで本を開くという行為は非常に喜ばしいこと。
それを取っ掛かりに「本を手に取る楽しさ」が芽生えるのですから。
極端な話、読書習慣の無いお子さんにはゲームの攻略本とかイラストの描き方本などをあげても良いと思います。
さて、冒頭にご紹介した「図鑑好き」少年。
彼は幼児期からとくに「爬虫類・両生類」にハマっていて、家に遊びに行くと友人はしょっちゅう図鑑を読まされていました。
その後、自分でも読むように。自然と文字を覚えたそうです。
私も「カタカナをマスターする時期が早いな」と思った記憶があるので、図鑑を読みまくったことによる副産物でしょうね。
彼は工作でヘビを大量生産していて、子供部屋を溢れさせていました。
家族旅行は伊豆の爬虫類園へ。
今では南米出身の珍しいカエルをペットとして飼っています。エサとなるコロオギも同時に育てていて、その家の子どもたちがコオロギの足をもいでから与えるのが日課となっています。
このように、何かに対して「突き抜けた興味」が持てるのは幸せなことだと思います。
私は、親御さんがそれを応援するのに本を利用することがあれば嬉しいなぁ、という気持ちです。
ちなみに、その子にオススメして気に入ってもらえた本がこちら。
だれかに話したくなる あやしい植物図鑑
雑学系は物語系を好まないお子さんにもおすすめです!
終わりに
今回は「子どもが本を読まないことによる後ろめたさ」がある方のご参考になればと思い、記事を書きました。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
また他の記事でお会いできれば幸いです。