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子供がママ友の子と仲良くするとは限らない
「何を今更」と思われる方も多いことでしょう。
しかし、地域の狭い人間関係において親主導の交友関係が築かれるとき、
「ママ友の子供と仲良くして欲しい」
という無意識の欲望がわが子を苦しめることがあります。
たとえば、ママ(もしくはパパ)同士で先に親しくなり、
「子どもを一緒に遊ばせながらお喋りしよう」
と、公園なり家なりである程度長い時間を共にするとき、すれ違いは起こるのです。
「子ども同士なんだから一緒に遊べばなんだかんだで仲良くなるでしょ?」
そう思いたい気持ち、分かります。
実際、子どもはケンカしても後腐れないし、タイプの違う子どもたちが意気投合して盛りがることもあります。基本的にその場はどうにかなることがほとんどです。
しかし、数年経っても仲良くなるばかりかだんだん遊び方が合わなくなり、遊ぶのをやめることがあります。仲が悪くなる、ではなく単純に「合わない」のです。
子ども同士が疎遠になるなら自然なことですが、習い事や地域の役員など何かしらの関係で親子で定期的に会う習慣がある場合、悩ましい。
子どもの意思を尊重して「親子ぐるみで付き合うことにこだわらない」という決断が必要になります。
シンプルな話、大人同士がまだ繋がっていたいのであれば、大人だけで会えば良いだけの話です。
今までの関係性を変えるのは勇気のいる事なので、難しいことはよく分かります。
私自身、去年幼稚園の頃からお互いの家を行き来したり一緒にお出かけしていたお子さんとの関係が途絶えたことがあります。
小学校中学年ともなると、お友達に
「なんで女子と遊んでるの?」
とからかわれるそうです。
もちろん理由はそれだけではなく子どもたちの遊びが合わなくなってきたということもあります。
相手方のママからそれを告げられたとき、
「ああ、ついにきたか…。」
覚悟はしていたものの、初めはショックでした。寂しかった。
と同時に、
「わが家の子どもたちと長年仲良くしてくれてありがとう!」
という感謝の気持ちが湧きました。
幸い、そのママさんとは今は子ども抜きでランチをする仲です。
一方で、地元の友人の男の子とは赤ちゃんの頃から子どもたちを遊ばせていたものの、だんだんと会うペースが減り、今では年に数回。
けれどもその距離感が逆に良いのか、会った時に子どもたちはお互いに良い刺激を与え合っています。
何しろ観ているアニメや聴いている音楽、遊び方などが同い年なのに面白いほどかぶらない!
それでも一緒に人生ゲームやパン作りなどを楽しんでいる姿を見ると、会う頻度や程よい距離感も大切なのかなとも思ったりもします。
子どもにとって幼なじみは、久しぶりに会ういとこ(レアキャラ)のような存在なのかもしれません。
反対に、幼稚園時代に仲良くして欲しいと思っていた女の子。登園ルートが一緒だったので「仲良くなればいいな」と思っていましたが、
いくら促してもその子に対してわが子はなぜか塩対応でした。
その子に対して申し訳なく思うし、ママさんに対しても気まずくて…。結局、他に仲良しのお友達ができたこともあってその時は登園ルートを変えてしまいました。
しかし、小学校に入って同じクラスになったことでその子と仲良くなったそうです。
結局、親の思いなんて関係ないんですよね。
私とて夫の友人との家族ぐるみの集まりで「あまり親しくない奥さん」と普通にコミニュケーションは取るけれど、特段仲良くはならないことがあります。それと同じ。
子どもだってママ友の子と仲良くできないことがあっても当たり前のことです。
「子どもは子どもが遊びたい相手と遊べば良い」
こんな単純なことを受け入れるのに時間がかかってしまったことを恥ずかしく思います。
でも、今なら思えます。
子どもの交友関係は、親が無理にコントロールしなくてもいい。
親は親、子どもは子ども。それぞれの関係を大切にしていけばいいのだと。