映画では語られないホホジロザメの意外な素顔:圧巻のビジュアルで魅せる科学絵本
ホホジロザメって子供の大好きなコンテンツ『危険生物』の中でもトップを争う人気ですよね。大人にとっては映画『ジョーズ』で描かれるおそろしい殺人ザメ。
しかし実際の姿はそれとは大きく異なります。
そこで今回おすすめしたいのがこちらの絵本です。
ホホジロザメ 沼口 麻子 文 関 俊一 絵
対象年齢…3歳から大人まで
いやー表紙からド迫力です!一目惚れしました。
写真のようで写真じゃないんです。関俊一さんの画力がすごすぎて、驚くほどリアルです。
内容は、世界唯一の「シャークジャーナリスト」沼口麻子さんによって「ホホジロザメの生態」が語られています。
冒頭のホホジロザメならではの獲物をとらえる瞬間はもちろんのこと、チビホホジロザメがシャチにエンカウントしてしまう場面など、何かとドキドキワクワクしながら楽しめました。
いちばん印象に残ったのは、「1ヶ月に一回程度しか食べものにありつけないこともある」という記述です。
えっ、魚類最強なのにそんなことあるの?ライオンよりも狩りの成功率低いの⁈と驚きました。
調べてみると、ホホジロザメは一度食事をすると数日から数週間をかけてゆっくりと消化するため、頻繁に狩をする必要は無いとのこと。
実体は、映画『ジョーズ』で描かれるような「殺人サメ」のイメージとはかけ離れているようです。
一方、ライオンはだいたい数日に一度、群れで狩をすることが多いとのこと。成功率はホホジロザメが50%、ライオンが20-30%と前者に軍配が上がりますが、狩りの頻度が違うため、単純に比較できないようです。なるほど〜。
寿命もホホジロザメは40〜70年と長寿で、ライオンは10〜14年とやはり比較し辛い。
長寿で狩の頻度が低い=消化がゆっくりということなのでしょうか。
さらに、びっくり長寿なサメを発見しました。
392歳、もしくは500歳以上のニシオンデンザメ↓
サメの不老の秘密が解明できれば、人の老化を防ぐヒントが得られるかも?!とワクワクした面白い記事でした(このサメのようになるなら人も半永久的に成長しなければいけなくなるから、一般的な老化防止の概念とは違うのだけど)。
また、こちらの記事もめちゃくちゃ興味深かったです!
『チャームポイントは目から飛び出した寄生虫』ってパワーワードすぎる。
シャチにビーチボールのように投げられて仕留められるホホジロザメがあわれ…。
いやーサメって奥深いですね!
このたび「ホホジロザメ 」をキッカケに作者の沼口麻子さんのインタビューを読んで、俄然サメに興味が湧いてきたのでこちらも読んでみようと思います。
I T企業の社員から退職後一転「シャークジャーナリスト」になられ、今は「いつ死んでもいい」と世界中を回りながら大好きなサメに日々向かわれている姿勢にリスペクトしています。
それではここまでお付き合いくださり、ありがとうございました!
また他の記事でお会いできれば嬉しいです。