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食テロ級の肉料理が食べたくなる絵本&命を感じる児童書【食育】

お肉って美味しいですよね。
牛肉は高いので、わが家ではもっぱら豚さんと鶏さんにお世話になっています!
そんな食いしん坊の私が今回はお肉をテーマに選書してみました。お肉好きな方はぜひお付き合いください。


にくのくに  /  はらぺこめがね 作

ここは肉の国。今日は、肉の国一番の王さまを決める、大事な日。ローストビーフ王に、カラアゲ王。ハンバーグ王に、ローストチキン王。ハム王、ソーセージ王、トンカツ王!個性的な王様が続々登場します。
わがままで個性的、だけどなんだか憎めないかわいい王さまたちの姿と迫力満点、今にも湯気をたてて画面から飛び出してきそうな美味しい料理をどうぞお楽しみください!

出版社の紹介

対象年齢…3歳から

まず最初に申し上げたいことは、空腹時には絶対読まないでください!ということです。こちらのはらぺこめがねさんは食テロで定評のある作家さん(私調べ)で、今作品は史上最高に食べたくなる料理のラインナップとなっており、ひじょうにキケンです。
わが家では、この本をきっかけに子供の誕生日にはローストビーフを食べるという慣習ができました。

個性豊かな王様たちがそれぞれジマンの肉料理をプレゼンしてくれるのですが、口調がおもしろくてついつい真似してしまいます。


からあげくん  /   村上 康成 作

「からあげくん、油の中をちゃぽりちゃぽりスイミング」子どもの大好きなからあげが、できていく過程を楽しく追ってストーリー展開します。
お母さんお父さん世代も大好きな村上康成さんの新しい世界が広がります。

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対象年齢…1歳から

村上さんの「いただきま〜す!」シリーズの一つ。あと「おにぎりくん」や「たまごやきくん」があります。

表紙をめくると、「にわとりさん」。
それから「むねにく ももにく てばさきにく」とリズムよく続きます。
シンプルな絵&単語と擬音語がメインなので、小さいお子さんからでも大丈夫。
レシピ通りにページが進んでいくので、大人も「そうそう〜♪」となります。


ハンバーグ ハンバーグ /  武田 美穂 作

ハンバーグができるまでを、おいしそうなイラストと、リズミカルな文章で描いた、読み聞かせにぴったりのたべもの絵本。

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対象年齢…2、3歳から

武田さんが描く、接写でお料理を実況中継するシリーズ。
材料や擬音語などの短い言葉でリズムよく進んでいきます。子供に分かりやすい表現でハンバーグの作り方が学べるので、一緒に作りたくなります。「ジュージュー」のところでトドメをさされました。よし、明日はハンバーグにしよ!


にくにくしろくま  /  柴田ケイコ 作

ぼくは、おにくをたべるのがだ~いすき。おおきなおにくだって、ペロリとたべちゃうもんね。

あるひぼくはおもったんだ。「だいすきおにくりょうりのなかにはいってみたら、どんなかんじかな」?そうぞうしただけで、よだれがでちゃう。

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対象年齢…4歳から

「ぱんどろぼう」でお馴染み柴田ケイコさんによる「しろくま」シリーズです。毎回美味しそうな食べ物の中に入っちゃうしろくまが今回選んだのは、肉料理!

個人的にはステーキと一緒にしろくまに焼き目がついたり、しろくま家族全員で串刺しで焼き鳥に擬態した姿が面白かったです。

14種類のお肉料理が紹介されているので、お子さんの新しい好物を見つけるヒントになるかも!



からあげ (なにわっこ落語えほん)   /  あおき ひろえ 作

クリスマスイブ、おかあちゃんとけんかして、家を飛び出したケンぼう。友達のたかしくんから、お願いするとサンタさんから好きなプレゼントをもらえることを知ります。ケンぼうは、プレゼントをもらうことができるのでしょうか。

声に出して読むと、もっと楽しい。落語の絵本です。

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対象年齢…4歳から

おかあちゃんとけんぼうの漫才のようなやりとりが可笑しいお話。コテコテの関西のオカントークが楽しめる本です。

友達のたかしくんのお家ではママが七面鳥を焼いていて!
クリスマス、皆さんのお家ではどんなチキンを食べますか?
私は愛情深いけんぼうのお母ちゃんを見て「クリスマス、楽しく美味しく食べるなら何だって良いよね!」という気持ちになりました。


大接近! 工場見学 (1) おべんとクンミートボールの工場 /    高山リョウ 構成・文 富永康弘 写真

「おべんとクンミートボール」の工場に潜入取材。お肉、タマネギなどの材料が細かく切られ、混ぜられる。丸い形になったらいよいよ味付けだ。
チルド食品の裏側にせまる。

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対象年齢…小学生から

お弁当のおかずとして定番のミートボール。その製造過程がわかる本です。工場見学マニア(⁈)の大人の方にもおすすめです。

このシリーズ、ガリガリ君バージョンなどもありおすすめです!


しんでくれた /   谷川 俊太郎 作 塚本 やすし 絵

うし
しんでくれた
そいではんばーぐになった
ありがとう うし

谷川俊太郎氏の詩が絵本になりました。 心に深くとどく言葉と、力強い絵で「命をいただく」ことの意味を伝えます。
声に出して読めば、生きる力が湧く一冊です。

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対象年齢…3歳から

ダイレクトすぎる詩にドキッとしますが、その通りなんですよね。これくらいストレートな方が子供にも刺さるのでは無いでしょうか。

ベジタリアンの方の「人間が殺したのだ!エゴだ!」というご意見はひとつの考えとして受け入れますが、日ごろお肉をいただいている身としては食肉として「死んでくれた」生き物たちに敬意を込めた表現かなと解釈しました。「いただきます」の言葉には家畜たちへの感謝が込められていることを忘れずにいたいものです。


いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日 /     坂本 義喜 原案 内田 美智子 作  魚戸おさむとゆかいななかまたち 絵

坂本さんは、食肉センターで牛を“解く”仕事をしています。息子のしのぶくんは、小学校の授業参観でおとうさんの仕事を聞かれて、「ふつうの肉屋です」とこたえました。その後、担任の先生に「おとうさんが仕事ばせんと、肉ば食べれんとぞ」といわれたしのぶくんは、「おとうさんの仕事はすごかとやね」と坂本さんにつたえます。そんなある日、坂本さんがつとめる食肉センターに、女の子と一頭の牛がやってきて……。

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対象年齢…4、5歳から

以前、友人から「何度読んでも涙が止まらない」とのことで借りた本です。坂本さんのような人がいて下さっているから、私たちは美味しいお肉を口に入れることができるんですよね。

お話の中で女の子たちに連れられてきた一頭の牛。家族がお正月を迎えられるために、という理由がリアルです。女の子が「みいちゃんごめんね」と可愛がっていた牛に何度も声をかけるシーンで、ウチの子供たちも耐えられませんでした。


自分の力で肉を獲る 10歳から学ぶ狩猟の世界 /  千松 信也 作

動物好きだったぼくは、
「自分は動物の肉をいつも食べているのに、
その動物の命を奪うのをほかの人に
まかせっきりにしているのはずるいんじゃないか」
とずっと考えていた——

わなの仕掛け方から、獲物のしとめ方、解体の手順まで、
ていねいに解説した子どものための「野生への手引き」。
本書には「生きる・食べる」ことのリアルがたくさんちりばめられています。

豊富なイラストと写真で、狩りの実際や日々の生活をつづりながら、
人間と自然との絆を深く見つめた1冊。

出版社の紹介

対象年齢…小学校中学年から

自給自足に興味のある者としては「これだ!」と思って読み始めたのですが、いやぁすごかったです。
千松さんは猟銃ではなく、罠を使って猟をされています。子供の頃からのサバイバルへの関心、野犬との思い出なども興味深かったです。
解体の生々しい写真もあるので苦手な方はご注意ください。

印象的だったのは、イノシシやシカを広く多くの人に味わってもらいたいとレストランなどの飲食店に交渉して肉を買い取ってもらえるようになったのは良かったけれど、それがだんだんとノルマ化していって大好きだったはずの狩猟が辛くなってしまった出来事。

あと、山が巨大な冷蔵庫みたいなもので必要な時に必要な量を狩猟する、という考え。ミニマリストの方の「消耗品のストックは家に買い置きせず、お店を自分の倉庫としてとらえる」という考え方を思い出しました。
人間は驕らず、自然からおすそ分けをいただくことで生かされているちっぽけな存在でいいのではないかと思いました(人口問題とか急速に増えすぎた害獣問題などは別の話として)。

どんぐりをたくさん食べて越冬したイノシシは脂がのっていて美味しいとも書かれていて、久しぶりにジビエが食べたくなりました!

終わりに

いかがだったでしょうか。今回はお肉をテーマに選書してみました。
食いしん坊もそうでない方も、ご参考になれば幸いです。

それでは、また次回お会いしましょう!

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