メルマガ【絵本沼ゼミ】2022年8月25日号:[絵本評]-『もりのなか』へのアンサーブック-『わたしとあそんで』
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今回のお題はアメリカの絵本作家マリー・ホール・エッツ(1895-1984)の『もりのなか』(まさきるりこ/1963年/福音館書店)と、その11年後に刊行された『わたしとあそんで』(よだじゅんいち/1968年/同)です。
原題は『In the Forest』(1944年)と『Play With Me』(1955年)。
前者は森の中で遊ぶ男の子、後者は野原で遊ぶ女の子の物語で、このふたつの絵本はつながっています。
今回も長文ですが、最後までお付き合い願えれば幸いです。
【絵本沼ゼミ】[絵本評]-『もりのなか』へのアンサーブック-『わたしとあそんで』
■40歳で絵本作家デビュー
マリー・ホール・エッツ(Marie Hall Ets)は1895年、アメリカのウィスコンシン州の牧師の元に生まれ、多くの絵本作家がそうであったように彼女も幼少の頃から絵が得意で、大学ではデザイン系の学科(室内装飾)へと進む。
そして22歳の時に最初の結婚をするも、その数週間後に夫は軍のキャンプで死亡。
なんたる悲劇。
時は第一次世界大戦の頃だった。
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