ねずみくんの場合
サルカニ気分を味わったあとに、このねずみくんを読むと心穏やかになります☺️
りんごの木を見上げている ねずみくん。【以下ネタバレあり】
ねずみくんは、木を脅すどころか、鳥に実を1つ取ってほしいと頼むことすらしません。たぶんできないのでしょう。ただ地面の上で、鳥のように飛べないか両手をバタつかせているだけです。
さるくん、ぞうくん、きりんくん、カンガルーさん、さいくんがやって来ても、ねずみくんはそれぞれの真似事をしてみるだけで、りんごの実を取ることはできません。
そこへ、あしかくんがやってきました。あしかくんが他のみんなとちがうのは、「ねずみくん いったい どう したの?」と声をかけることです。すると、ねずみくんは堰を切ったように、あしかくんに質問をたたみかけます。
あしかくんの答えが秀逸です。
そういうと、あしかくんはねずみくんを鼻先で突いて木の枝まで飛ばします。すると、ねずみくんは1つは自分に、もう1つはあしかくんのためにりんごを取ってあげるのです。
最後のページは、あしかくんの鼻先ジャグリングで、りんご2つとねずみくんが
あしかくんの頭上で輪を描いてまわっているところで終わります。
教訓めいたことを一切語らずに、本来あるべき姿をさりげない優しさとユーモアで包んで提示しているこの絵本。ミニサイズですが、大切なメッセージがちゃんと詰まってます♡
🍎追記🍎
bbさまがエモスクラップ2に加えてくださいました。ありがとうございます🙏
さるかにを読み直すまで、私はこの絵本の良さに気づくことができませんでした。この秋、大切な1冊になりました📕