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土鍋の世代交代

3年前、祖父母が暮らしていた家に引っ越してきた日に見つけた、使い込まれた土鍋。
その日から、祖母に倣う気持ちで使い続けてきた。

元々土鍋に興味があった私にとっては、
朝夕せっせと土鍋でお米を炊く毎日は楽しくて気に入っていた。

そのうちに次男が産まれ、一緒にごはんをもりもり食べるようになってくると、
2合炊きの土鍋ではだんだん賄いきれなくなってきてしまった。
それでも祖母の土鍋を使い続けたかった私は、土鍋とは別に小鍋で1合炊いたりしながらやり過ごしてきたのだけど、さすがに限界を感じ、土鍋を新調することにした。

どの土鍋にしようかな〜といろいろ見ているうちに
祖母が使っていた土鍋が長谷園のものだと判明した。
使い慣れた同じブランドのものにするか…
でももう少し安価なものもあるしそっちでも良いような…
と、優柔不断な私は長いこと悩んだのだけど、
結局、割れてしまった際のパーツ売りがあるのもポイントとなり、祖母と同じ長谷園の4合炊きを購入した。

届いた段ボールを開けてピカピカの土鍋を見た時はまさに心が躍ってわくわくした。
けれど新品の土鍋を使うのは初めてなので、
目止めという作業があることを初めて知り、
余ってるご飯ないしなあ、と思いながら数日が過ぎてしまった。

でも早く新しい土鍋で美味しい炊き込みご飯が食べたい!
という気持ちに後押しされ、ようやく今朝小鍋でお米を多めに炊き、
新品の土鍋にご飯と大量のお水を投入しグツグツと目止め作業を始めた。

今はまだ、グツグツを終えてお粥で目止めをしているところ。
その間に人参とごぼうを切って、あとで油揚げとしめじも入れて、今晩は炊き込みご飯を食べるんだ。
ああ、でもさつまいもも入れたくなってきた。

2合炊きだと2合+具材では土鍋の中がパッツンパッツンになって断念した炊き込みご飯…楽しみ…。

そして4合炊きの土鍋を使い始めることで役目を終える2合炊きの土鍋…
きっとおばあちゃんも毎日大事にせっせと使っていた土鍋。
今までたくさんの空腹を満たしてくれた土鍋。
すっかり愛着が湧いている。

使わなくなってしまうのは淋しいけれど、
私たちがこの家をでていく日までは、キッチンに大切にしまっておこうと思う。
今までありがとう…

2つの土鍋を並べてみると、
ピカピカの4合炊きも美しいけれど、
使い込まれた2合炊きはより素敵に見える。
新しい土鍋も長く大切に使っていきたいな。


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