転部(編入)についての手引き
目を通してくださり、ありがとうございます。私は現在通っている大学の、社会学部1年次に転部試験を受け、2年次から文学部に通うことになりました。
そこで、その経験から、情報が少ない転部試験について記事に書こうと思います。
転部試験は情報が少ないので多くの人は当てはまらないとは思うのですが、転部試験を考えている人は、一度目を通していただければ幸いです。
(所々、「転部」は検索に引っかかりづらいので、「編入」と調べていますが、似た試験なので、応用できる情報になっています。)
この記事を書く際、
↑この記事も参考にいたしました。こちらも目を通してみてください。
そもそも転部試験とは
転部試験というのは、あまりメジャーではなく、友人に学部が変わると伝えた際、そんな制度があったのかと毎回驚かれます。なので、一応説明すると、
つまり、転部試験とは、同じ大学の、違う学部に移ることで、編入は、
というもので、現在通っている大学以外の大学に途中から入学することを指します。
なぜ転部試験を受けた?
私は、大学受験に失敗し、現在通っている大学の、第二志望だった社会学部に通うことになりました。
仮面浪人や、浪人するというのも一つの手ではあったのですが、妹の高校受験や、家庭の経済状況を踏まえると、留年、浪人せずに本来学びたかった学部に移るには、ベストな方法だったのです。
私の場合は、現在通っている大学が、私の学びたいことを学ぶのに良い環境であったため転部という選択肢を取りましたが、私と同じような境遇の方、転部や編入を検討してみるのもアリではないでしょうか。
どのように情報を集めた?
基本的には、インターネット上に情報が沢山あります。
「転部 〇〇大学」のように調べると、たくさん見つけることができます。
しかし、大学によってそもそも転部試験を実施していない場合もあるので、あなたの現在通っている大学について調べてみてください。
インターネット上に要項が載っている大学が多いように思うので、自分の大学があるか、調べてみて下さい。
大学の窓口に相談してみるのも一つの手だと思います。私の大学では、とても親切に話を聞いてくださいました。
また、試験の要項に電話番号が記載されています。そこに電話をかけてみても良いかもしれません。
また、これは後述する、面接試験に少し関わってくるのですが、
試験の前に、自分の志望している学部(学科)の教授に直接話を聞きに行く、というのは一つの手だと考えています。
私は、試験の前に直接教授に会い、(志望していた)文学部の学科について話を聞いたのですが、知識が薄く、教授に論破されてしまったので、しっかりと知見を固めてから会いに行くのをお勧めします。
転部できる条件
そもそも、転部をしようと思っても、転部には条件があります。
つまりは、現在あなたが通っている大学の学部から、進級する見込みがないといけないということです。
だから、転部試験に絶対合格する自信があるからといって、今通っている学部の単位を履修するということを忘れてはいけません。
現在通っている学部の勉強との両立は大変かもしれませんが、頑張ってください。
単位の引き継ぎ
現在通っている学部で取得した単位についてですが、
私は一年生で取得した一般教養科目の分の30単位は、全て引き継がれると言われました。
しかし、専門科目の4単位分は無かったことになってしまいます。でも特に大きい損害はないと考えます。
また、社会学部で選択していたスペイン語が、全然成績が振るわなかったため、文学部に転部する際に、高校で学んでいた中国語に変更したのですが、普通の学生が1、2年生で履修する分の第二外国語を、2、3年生で履修することになりました。
同じ外国語を選択すると、単位は引き継がれるようです。
私は結果的に、34単位履修していたものが、26単位のみ引き継がれるようです。
出願
転部試験を受けると決まれば、まず、出願が必要です。私の場合は規定の期日までに
入学志願書
成績証明書
履修登録科目証明書
在学証明書
英語外部試験のスコア本書
を大学に郵送することが必要でした。
私の受験した学部では、英語の試験がなく、その代わりに英語外部試験のスコアを提出しました。何度も言いますが、それぞれの大学によって変わるので、自分で調べてください。
入学志願書、成績証明書を発行するのにそれぞれ200円ずつかかりました。
まあ、転部試験を受けるのにはしょうがない出費だと思います。
これらに加えて、私の場合は受験料が39,000円必要になりました。
とんだお節介ですが、受験料を保護者に払ってもらう人は、早いうちに話を通しておいた方がいいかもしれません。
ちなみに、転部ではなく、編入の場合は、合格後、学費に加え、
入学料が必要になります。そういった意味では、転部は経済的負担が編入より少し少ないです。
試験内容
私の受験した学部では、一次試験に小論文、二次試験が面接でした。
一次試験
私の場合は、一問目に小論文、二問目に専門用語についての問題が出題されました。もちろん学部、学科によって異なると思いますが。
ちなみに、私の大学では、一次試験に合格した人のみが、二次試験に進むことができ、一次試験が終わった後、採点のために一時間半ほど空き時間がありました。
一次試験が終了し、一次の合格者が発表されると、文学部全体で25人ほどいたのが、15人ほどに減っていました。(緊張でよく覚えていなくてすみません)
私は運良く一次試験を突破し、二次試験に進むことができました。
二次試験
私の志望していた学部では、教授二人、受験者一人の形式で面接が行われました。
私の場合はかなりフランクな面接でした。しかし、インターネットで得た情報によれば、圧迫気味の面接の場合も多いようです。迫力に気圧されずにしっかりと話すことが大切です。
面接で聞かれた内容は、
なぜこの大学を志望したのか
転部して何を学びたいのか
どのように試験対策をしたのか
一次試験の出来をどう思うか
志望理由、志望動機、一次試験の出来については色々調べてみても、確実に聞かれるようです。
一次試験の出来をどう思うかは、控えめに答えておくべきでしょう。「8割はできていると思います」と答えて、本当は5割も正解していなかったらかなり恥をかきますし、自分のことを客観的に見られていません。
また、面接官をしていた教授の片方が、試験の一週間ほど前にお話をさせていただいた教授(前述)で、その時、私はもっと哲学者の著作を読み、それを自分で解釈することが必要だとアドバイスをいただいていたため、
「あの後(お話しさせていただいた後)、本読みましたか?」
と聞かれました。
私はちゃんと言われたことを成してから試験を迎えたため、しっかりとそのことを伝えました。
総合型選抜試験を取り扱っている塾に勤める友人にその話をしたところ、それも合格した一つの要因なのではないか、という話になりました。
事前に学びたい教授に会いに行く、というのは、本当に一つの良い手だと思います。
また、照れくさいのですが、友人に面接官の代わりをしてもらいました。
面接に似たような状況の中でしっかりと自分の学びたいこと、志望動機などしっかりを伝えられる練習をするということも非常に効果的だと思います。
塾は必要か
私は、転部試験に塾は必要ないと思っています。
なぜなら、転部試験は、ほとんど自分の転部先の学部の専門分野についてのみの勉強で十分だからです。私は哲学科を目指していたので、哲学全般の用語についての知識を蓄え、それについて説明できるようにしていきました。
しかし、英語の苦手な方、小論文の書き方などが学べる塾というのは、必要な人もいるかと思います。
「編入 塾」などと調べてみると、編入(転部)に対応している塾は意外とあります。小論文や英語について指導してくださるようです。
私は塾に通いませんでしたが、京都中央ゼミナールが掲載している、合格体験記を、何度か閲覧したことがあります。
ここには、転部試験、編入試験での面接試験がどのような形態で行われたかなどの情報が載っており、情報が少ない編入、転部の面接について知ることができ、重宝しました。
あなたの志望している大学について見てみるのも手だと思います。
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過去問は大事
塾に通う、というのも対策の一つですが、私は、過去問を入手するということが一番大事だと考えています。
なぜなら、転部試験、編入試験には決まった形式は無く、大学によっても学部によっても異なるからです。そのため、どのような問題が出るのか、というのを事前に把握するには、過去問を入手する必要があります。
私は、前年度の過去問を大学の入試サイトから入手しました。二年度前の分は、大学の窓口で見せてもらうことができたため、大学の窓口に出向きました。
倍率や合格率
倍率や合格率は予測することができません。
私の受験した学科は、毎年(編入、転部合わせて)受験者が3人程なのですが、私の受験した年度は、受験者が9人いる学科もあり、大変驚きました。
受験者が9人いて、合格者は4人でした。
年次や大学、学部によって毎回合格率、倍率は変わります。
まとめ
このように対策を講じ、私は二年次から文学部哲学科に転部することができました。自分で努力して勉強したというのもありますが、インターネット上の記事や、友人とした面接の対策など、やはり自分以外の人に助けをもらうことも重要かと思います。
また、転部や編入は、世間的には珍しいことで、親を説得したりするのも大変かと思います。しかし、今、通っている大学、学部に満足できていない方、その状況を変化させるチャンスなので、受験して損はないと思います。