日常生活に取り入れられるヨガ的生き方
読んだその日から始めちゃう。
はじめに「ヨガ」とは…
ヨガとは「生命力を完全に発揮する生き方」の学問のことです。心身をコントロールすることで完全な生命力を取り戻し、全てのものと調和・一体化することを目的としています。
そして生命力、あるいは生命活動とは呼吸、吸収と排泄、筋肉の緊張と弛緩、といったように相対する二つの力が拮抗することで成り立っています。この二つの力がシーソーのように相手の力を互いに活かしあうことで生命活動は動的安定性を保つことができます。
不調をつくるのは習慣・癖
しかし、日ごろの習慣や癖によってその力同士のバランスが不安定になると生命本来の働きが阻害されてしまうことになります。そのアンバランスが動的安定で処理しきれなくなった時点で、体の不調が「症状」としてあらわれてきます。
生命の働きをやじろべえに例えると、悪習慣や癖はそのやじろべえのうでを左右非対称にしたり、支点を歪ませるイメージとなります。アンバランスなやじろべえではうまく立てず、その状態で立たせるには余計な力を使う必要があります。
バランスを取り戻すのが、ヨガ
アンバランスの原因となっている習慣や癖を改善することで、生命活動はその動的安定性により調和を取り戻します。そして、その調和を取り戻すのがヨガの修行法です。
ヨガの修行法と一口に言っても、最も知られているアーサナ(坐法)だけでなく様々な行法が存在しています。
よって、今回はその中から、私が日常生活に取り入れているヨガ的生き方を2つ紹介したいと思います。
ヨガ的生き方①:正しい姿勢
大人になると、姿勢に関して他人からあまり注意されることはなくなるので自分の姿勢を意識することはあまりないかと思います。
ですが、ヨガでは姿勢や体の特徴はその人の心身の状態と深く結びついていると言われています。体の内部にある異常が姿勢の異常となってあらわれるのであるから、逆もまた然りで、姿勢を正すことは体の内部の働きを整えることを意味するのです。
自分の姿勢を正す意識をもって生きることは、生命本来の働きに即したヨガ的な生き方の1つであるといえます。
正しい姿勢のポイント(立っている状態)
・首の中心、丹田(へそ下3cm程の位置)、両足の甲の中心を結んだ線の真ん中、の3点を通る直線が体を貫いているイメージ
・胸は少し上を向く
・肩は力を抜いて、少し後ろに反る
・あごは少し引く
・足の親指と踵で重心を支えるイメージ
上半身はうまく力が抜けていて、下半身は丹田を中心に力が満ちている状態である ”上虚下実(じょうきょかじつ)” が理想とされています。
椅子などに座っている場合でも意識するポイントは基本的に同じです。背もたれに寄りかからず、背骨を立てる意識が大切です。
ヨガ的生き方②:深い呼吸
人がリラックスしているときや集中しているときの呼吸は深くなりますが、緊張感や不安感が強いとき、その人の呼吸は無意識的に浅く乱れがちになります。
このように、呼吸の深さやリズムは感情や思考と深い関係があり、意識的に深く規則的な呼吸をおこなうことで心身の安らいだ状態を維持することが可能になります。
深い呼吸のポイント(基本呼吸法)
1.背骨を立て、姿勢を正す
2.お腹を引っこめながら、ゆっくりと息を吐き出す
3.息を吐ききった後、1~2秒息を止める
4.お腹に入れていた力を抜き、自然に息が入る
5.さらに息をゆっくりと入れ、肺が満たされた状態で2~4秒保つ
6.2の手順にもどる
この方法はプラナヤマ(調気法)の基本となる呼吸法です。自律神経の働きによって無意識的になされる呼吸を、意識的に正しくコントロールすることで心身の調和を取り戻すことを目的としています。
まとめ
今回の記事では、日常生活に取り入れることのできるヨガ的生き方を2つ紹介しました。ぜひ気軽にトライしてみてください。
生きていく中で当たり前すぎて気にもとめない部分を、改めて意識的に見つめてみる。その行為を通じて自分の人生を自分軸で、意識的に生きていく実感みたいなものが掴める気がします。
先が見えない世の中で周囲の環境に知らず知らずのうちに振り回されてしまっていたとしても、この文章を読んでくださったみなさんが、今一度バランスを取り戻して心身共に調和した自分で楽しく生きることができますように。そして何より自分らしく生きていくことができますように。
以上、お読みいただきありがとうございました。
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