#018 ひな形の使い方と注意点
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📔 egword チップスマガジン
前の記事で、スタイルシートの「ひな形」ファイルを公開しました。ひな形は egword に限った機能ではなく、Mac や Windows でワープロを使うときのきわめて基本的な機能なのですが、多くの人が使っていないように思います。ここでは、egword の「ひな形」の使い方と注意点についてご案内します。
ひな形とは
下の図は Word や Pages で新規作成のときに選択できるテンプレート(ひな形)の画面になります。
色鮮やかでデザイン性の高い文書が並んでいて、なんだか自分もすごい書類を作れそうな気分になりますね。でもこのテンプレートを使って仕事をしている人っているのでしょうか。私は「写真が綺麗すぎて、自分が使うときにはそのまま使えないな」という感想しか持てません。多くの場合は、ネットで「見積書 ひな形」とか「履歴書 ひな形」のように検索してシンプルなひな形を見つけ、それを自分なりに改変して使っているのではないでしょうか。
egword には残念ながらこのテンプレート選択画面がありません。(原稿用紙テンプレートを除く)
しかし、egword でもテンプレート(= ひな形)ファイルを作成することはできます。ひな形ファイルは「○○.egwut」という拡張子のファイルで自分で作ります。それを Finder の適当なフォルダに入れておき、ダブルクリックすることでテンプレートから書類を新規作成できるのです(下図)。
ひな形ファイルの作り方
ひな形ファイルを作るには、たとえば、自分なりによく出来たと思う書類を開き、[ファイル]メニュー→[書き出し...]を選択し、[型式]を「egword Universal ひな形」にして保存します。
次にひな形ファイルをダブルクリックすると、そのひな形と同じ内容のファイルが新規に作られます。
ファイルの複製とどこがちがうのか
同じ型式の書類を作るには、以前に作製した文書ファイルを複製してから編集するという方法もあり、むしろ多くの人はそう作業をしていると思います。ひな形ファイルを使った方法と、元ファイルをコピーする方法の違いは次の通りです。
●ひな形ファイルを使う
① 間違えて元ファイルを改変してしまうことがないので安心。
② 新規に開いた文書が「名称未設定」になり、オートセーブのために一度保存しなければならないのが面倒。オートセーブについては#003を参照。
●ファイルのコピーを使う
① 間違えて元ファイルを改変してしまうことがよくある。特に egword ではウインドウを閉じるときに「保存/キャンセル」を聞いてこないので事故が起きやすい。
② コピーしてから開くので、オートセーブが必ず働く。
egword のひな形の注意点
egword に限らず、ひな形ファイルを作るときには、書類中の日付や個人名を「★」などに置換して、修正し忘れの事故を防ぐようにするのがよいでしょう。たとえば「2020年9月4日 物書太郎」のような箇所は「20★★年★月★日 ★★★★」のようにしておきます。そうすれば、日付等を修正し忘れるミスが減ります。
しかし、egword でひな形ファイルを作るときには、独特の注意点があります。これはひな形ファイルだけでなく、元ファイルをコピーして使う場合にも関係するので知っておいたほうがいいと思います。
egword には文章編集モードのほかに図形編集モードがあります。図形はレイヤー上に載ったようになっており、ページに張り付いています。文章をすべて削除すると、一見するとすべての情報が空になったように見えるのですが、ページに貼り付けた図形は削除されません(下図)。
ひな形を配布するときには、見えないページに図形が貼り付けてないかを確認することをオススメします。プライベートな写真や、社外秘のデータを含む表が張り付いていたりするとシャレになりません。
見えないページに図形や表が張り付いていないかどうかを調べるには、改ページコードをたくさん入力して、スクロールして目視する以外には確認方法はありません。
この動作はたぶん egword の仕様なのだと思われますが、厳しい言い方をすれば限りなくバグに近い仕様だと思います。改善が望まれます。
EGWORD の時代のようにページが削除されたら図形は直前のページにずれ込むようにするか、あるいは、ファイルを閉じたときに見えないページの図形は消えるべきでしょう。
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